きっかけは中東情勢が揺れている中、知らないものを知っておきたいなと思って手に取ったことでした
本書はほぼ筆者の高野さんが中東で出会った良き友人、恩人とのすったもんだとした日々を記していましたが、
それを通して知らないものを少し知ることができたのではないか、と思っています
さて、感想ですが。
【はじめに】の引きがとても強く、始まる前からワクワクしました
冒険が始まるドキドキ感みたいなものを本書を通して疑似体験させてもらいました
本自体も想像以上に厚くて、内容も盛り沢山
筆者がイラク(アフワール)にいかに情熱を傾けていたかがその厚みからも伺えます
どの章も面白い!というわけではなく(笑)、
ここは飛ばし飛ばしでいいか〜とか、このあたりは飽きてきたな〜と思う箇所もちらほらありましたが、
終章まで読み進めて、【あとがき】を読み終えた後、なんだか凄くさみしくなって泣けてきました
いつの間にか、私も高野さんと一緒にアフワールを旅していたんですね
本書にも書いてありましたが、昨日まで笑い合っていた人が明日も笑顔でそこに立っているとは限らないような情勢ですので、
一期一会であることを常に噛み締めているだろうし、あの土地での出逢いはまさに宝物なんだろうなと思います
(高野さんご自身にとってだけではなく、読み終えた私にとっても彼らとの出会いは宝物だなぁと思います)
読み終えた後にイラクに行きたい!とはやっぱり全然ならないし、アフワールで船旅!したーい!!とも全然なりませんが(イラク旅は本書での体験で充分に楽しかったし、苦労話が本当に苦労しかないって感じだったので私にはリアル旅は無理そうです)、
高野さんがイラク及びアフワールで出会った愛すべき人たちの平安と幸運を願っています