いま将棋界がなかなかすごいことになっているようなので、私も少し前の3月のライオンの感想戦します!(それ必要?って言わない!)
3月のライオン(アニメ)
最終話までリアルタイムで視聴しました
ものすごく良かった…
実は私は、このすごく泣けると話題だった原作を面白いと思えず一巻で読むのをやめてしまったので、この漫画は合わないのかも…と思っており、そして案の定やはりアニメも前半はあまり面白いとは思えずにいました
が。
それが、ある時を境にどんどん引き込まれていきました。
そのある時、というのは、桐山くんが対局に勝ったあと、全力疾走して、怒鳴り散らしながらブチ切れるシーン
原作でいうと、ここのことね。
すごーく、ここすごーく良かった。もう泣いたよ。泣きましたよ。
でも、でもさ、
始めてはみたものの最後まで頑張り抜けず尻窄みで終わり、途中でプツっと電源を落とすみたいにもういいかなーやめたーって諦めてしまうことって、
…少なからず誰しもにあることではないですか。
我々にはよくあることではないですか。
このシーンでこうやって感情むき出しに怒れるのは、真剣に一つのことを突き詰めて生きている選ばれし人だけだよね。
ままならなくてキツいけど、苦しいし切ないけど、この生き方しかないと決めたらこんな風に全てを賭けなくちゃいけないのかもしれないなって、思いました。
桐山くんが慟哭したこのシーンがあまりにも印象的で、衝撃的で、桐山君という人を物語っているようで、ずっと押さえつけてきた自分の想いを外に吐き出したこのシーンから、もうどんどん桐山君が近くに感じて、この漫画面白くなってきたじゃんー!とすごく興奮しました。
桐山くんの持つ強さと弱さと優しさが表面化した、という感じ。
ちなみにこの桐山くんの思い、 こんな風に言っていた高橋くんにはわかるんだろうなー、きっと。
厳しい世界に身を置く彼らが、すこし羨ましい。
で、そのシーン以降、
そこからはもうね、最終話までほんっと素晴らしかった。
桐山くんが出会う将棋界の人々がみんな大人で、厳しくて優しくて、面倒見が良くて不器用で…もう誰もが魅力に溢れています。
色々な人に出会って桐山くんは成長するのですが、中でも島田さんが私は好きすぎます。好きすぎです。
なんだろうね、もう好きすぎまして。
録画取っておいていないためうろ覚えな部分がとても多いですが、
間延びした声でほんわか話す声のトーンとか、
胃が痛いっていいながら逃げずに受け止めるところとか、
親しい相手とも馴れ合いすぎずきちんと線を引きながら接するところとか、
後輩を割としっかりかわいがるところとか、
二階堂を坊って呼ぶところとか、
二階堂をかわいがるところとか、
二階堂を人一倍心配するところとかが特に好きです。
あとは特に、主に全てが好きです。
そんな島田さんに愛されてるボーイ、坊こと、二階堂晴信ぼっちゃまも大変好きです。
大金持ちで病弱で体が丸くて、明るくて真面目で、面倒見が良くて、熱くて友達思いで、性格がハイパー良い彼が大好きです。
出会う全ての人に愛されてしまう晴信ぼっちゃまが大変大好きです。
執事にも犬にも溺愛されている、素直にふくふく育った晴信ぼっちゃまがたまらなく好きです。
そんな晴信ぼっちゃまが何よりも大切にしている、ライバルであり親友である桐山くんを、私がどうして嫌いでいられましょう。
そうです、もちろん桐山くんが大好きです。
小動物的なかわゆさでギュキュウッと抱きしめたくなるような幼少期を経て、ふてくされたような冷めた青年になった桐山くんを、
「えっでもお前ぜーんぜんそういうんじゃないよね」
ってヘラヘラ構いながら、桐山くんのウジウジした青臭い部分を放り投げたり熱い気持ちをグツグツ煮立たせる周りの自由奔放な大人たちが大好きです。
周りの大人に図星突かれて感情丸出しにしてワナワナ怒ってる桐山くんとか、どうかと思うくらい好きです。
桐山くんといえばね、忘れちゃならない、放科部(放課後科学クラブ)も大好き!
学校で浮きに浮いていた桐山くんの存在をサラッと受け入れてしまう放科部の皆さんの懐の広さに憧れます。
特に野口くんがやはりすてきですね。
野口くんってこんな人。
私は野口くんのような人になりたい。
この人すごいの。
来る者拒まず、去る者おらず。なの。
そういう野口くんに私はなりたい。
こんな調子で、連鎖的にどのキャラクターも大好きになってしまう、恐ろしいアニメでした。
あー麻薬すぎるなー。
アニメがとても良かったので、勇気を出してむかし一巻で断念した原作も今出ているところまで全て読みました。(挫折した経験から買うのは憚られ、ツタヤで借りた)
正直、原作には重く苦しいシーンも多く、今回のアニメには無かったヒナちゃんの学校での生活や、三姉妹のお父さんの話など、しんどいシーンは本当にきつかったです。
ここなんて、ご覧よ…

ヒナちゃんがお友達を庇ったことをきっかけにいじめられるようになってしまったシーンなんだけどさ、ご覧よ…
あかりの気持ちが痛いほどわかるわ。
普段はかっこいいこと教えてたって、いざとなったら逃げてほしいって思ってしまったあかりの気持ち。
この親心は…わかるわ…
と、
そんな時に、桐山くんですよ。
ここ!
ひーん!!(号泣
ヒナにかつて手を差し伸べられた桐山くんが、今度はヒナに手を差し伸べる…最高かよ…
もうほんとさ、
どのシーンにもそれぞれがそれぞれを助け起すようなシーンがたくさんあってさ、辛い中にもすくい上げるような救済があって、とても感動的で、印象的で、未来を見据えた展開という気がして、その光のようなものに何度も何度も心底救われました。
さらに言うと、今回のアニメは主題歌も最高で、前期OPはもう当たり前のようにBUMP OF CHICKENで、EDは当然当然、これはもう当然、ファイターで。
バンプまみれでもう最高だった。
でさ、このOPがさ、
タイトルが入るタイミングがまたさ、神でさ。
あのモノクロっぽい寒々しい背景に、ふっと不安定に揺れるようにタイトルが出て、切なくて悲しくてそこだけ巻き戻してはわんわんと泣いた。
この曲なかなかリリースがなくてダウンロードするのすごい待ったんだけど、フルで聴いてさらに感動しました。
アンサーってタイトルにもまた泣いちゃう。
で、EDのファイター(かつて3月のライオンのために作られた曲です)もやはり当然のごとく相変わらず素晴らしかった。
桐山くんのための曲って感じがすごくする。桐山くんの生い立ちとか、歌詞の一つ一つが、ずしーんずしーんと。
前半アニメは割と重ためだったからよりそう思います。
そんなわけで自分の力で立ち生き抜く強さを歌った歌詞に押し出されるように始まる本編に、
思えばこの漫画、徹底的に「1人で立とうとしない人」を弱い人間として描いていたな、と思う。
強さとは自分1人の足で立つことだと訴え続けているようにも思う。
結局、多分人生はチームプレイじゃないからね。
でもお互いに強く立ち続ける事で隣に立つ誰かの支えになれるからね。
生きてくからには、一人でも立ち続けねば。
10月から二期アニメが始まるそうです。一期の後半すごく良かったから、二期もとてもとても楽しみです。
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