文章が少し硬いのもあって冒頭からすぐに世界観に引き込まれ、読み終えたあとの脱力感が半端なかった
漫画でも、映像でもなく、活字を読むことがやっぱり楽しい!と思わせてくれる一冊でした
読書をしていて一番好きな瞬間は、最後の1行を読み終えたあとの、張り詰めていた体中に血液が回りだすみたいなふわ~っとしたあの感覚。
なかなかそういう感覚を体験できる本に出会えることはないのですが、本書はとにかくずっと張り詰めながら読んでいたので読後のあの感覚も凄まじいものだった
前半から中盤にかけてはそんなに面白いと感じなかったのですが、中盤から後半は何ともやるせない、切ない、でも苦しくはない、いろいろあったけど幸せもあったね、とウメ(主人公)と私自身に語りかけながら読みました
人に大きな声でおすすめするようなエンターテイメントみのある話ではありませんが、この本に出会えてよかったしとても面白かったです