父を殺した少年と、母を殺した少女
太陽が奪われた2人は
ただお互いの太陽であろうとした。
白夜行
集英社
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桐原亮司が死んだ。
笹垣の執念に泣けた。
歩道橋の上で亮司に訴えた思いは、亮司の心に届いたと思う。
11歳の時、父を殺してから
笹垣はずっとずっと亮司を見てた。
(亮司と栗原典子の間に、子供が出来たのは意外だった。
ごめん、山田君のプライベートなことと一瞬かぶってしまった)
最終回は歩道橋の笹垣と亮司のシーンに尽きる。
ここで私は涙が止まらなかった
「お前には子供がおる。
その子供にちゃんと13階段登る背中見せー
お前、自分と同じ子を作る気か
親信じられへん子作る気か
間違いだらけやったけど
お前が精一杯やったのは俺が知っている。
1人の人間幸せにするために、お前は精一杯やった。
お前の子に俺がちゃんと言うたる。
お前に流れとる血は、ほんまはそういう血や
俺がちゃんと子供に言うたる。
すまんかった。
あの日、お前を捕まえてやれんで、ほんますまんかったのぉ」
笹垣が「亮司来いや~亮司、亮司」と抱きしめようとしたところで
笹垣が持っていたハサミを自分の腹に刺す亮司。
そして歩道橋の上から飛び降りた。
亮司は何も言わなかったけど、流した涙が全てを物語ってた。
亮司が死んで何故か私はホッとしてしまった。
どんなに辛かっただろうなって。
亮司がしてきた罪は許されるものではないけれど
罰が下されても仕方がないことだけど
亮司の、一人の女性を幸せにするために必死で生きてきた
その生き様は「純愛」なのかなって思った。
ただ、亮司が死んでから警察の取調べ室で
饒舌に嘘を並べる雪穂のシーンで涙が引っ込んじゃったよ
ちょっと長すぎだよ、その言い訳のシーン。
亮司が死んでもなお嘘に嘘を重ねるの?
ひとつ嘘をついたらどんどん嘘をつかなくちゃいけない。
生き地獄。。。
生き残った雪穂には、明るい未来なんかない。
最後、亮司の子供と手を取り合った時
亮司と太陽の下で歩きたかったんだろうなって思った。
亮司には同情出来るけど、雪穂には最後まで同情出来なかった。
でも、亮司のために死ぬことも出来ず、自分の心を開くことも出来ず。
人生を捧げた人間より、捧げられた人間の方が辛いのかもしれない。
何をしても幸せにならなきゃいけない人生なんて、生きることさえ罰みたい
なもんじゃないか。
雪穂の場合、その幸せさえ永久に封印されているのだから。
なんて悲しい人生なんだろう。
亮司を思うと涙が出てくる。
亮司が掲示板に残した言葉を心に刻みます。
~~~
どうか子供達に本当の罰は心と記憶に下されると
伝えてください。
飲み込んだ罰は魂を蝕み、やがてその身体さえ命さえ食い尽くす
どうかその前に
どうか親たちに伝えてください。
幽霊からの遺言
~~~
武田鉄矢さんの演技が素晴らしかった。
間違いなく、助演男優賞!(笑)
こういう大人が必要なのかもしれない。
今は見て見ぬふりの人が多いからね(自分も含め)
アンフェアとはまた違って、最後まで目が離せないドラマでした。
音楽はドラマにすごく合っていました。
影 柴咲コウ, 前嶋康明, 市川淳 ユニバーサルJ このアイテムの詳細を見る |
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