この4月から、
今クールのテレビドラマで『弱くても勝てます』がOAされています。
開成高校野球部の、
『野球のセオリー』を無視しつつも、
新たな『弱者のセオリー』を構築しているともいえるこのドラマ、
これから面白くなっていきそうです。
*ワタシ、原作は読んで、ほ~~~と感心しました。
その開成高校からも多数の部員を受け入れる、
東京6大学の名門・東大野球部。
昨年秋までの通算で、
244勝 1540敗 勝率 .137
の成績を残しています。
この数字を、
『やけに勝率が低いなあ』とみるか、
『お~健闘しているなあ』と見るかはあなた次第。
まあそれでも、
他の5チームは、
セレクションによって日本中の有名、無名を問わず高校球児を集めてチーム作りをしているのに対し、
東大は一切そういうことはない、
『純粋に日本一難しい大学入試を突破してきた選手たち』
を集めてチームを作っている唯一の学校です。
通算成績の.137というのはつまり、
10回戦えば1回や2回は勝つということで、
これはなかなか素晴らしいことだと思いますね。
要するに、
これまでの長い歴史の中では、
1シーズン10敗するうち、
2回ぐらいは勝つことが多いということ。
『オールジャパン』
と見まごうような他5チームの戦力に、
ここまで対峙してきたというのは素晴らしいことだと思います。
ワタシが大学野球を見始めた昭和50年ごろからの40年間で、
東大は最下位を逃れること13回。
80回のシーズンのうち13回は最下位を逃れて5位という、
輝かしい戦歴を残してきています。
(ちなみにその13回のうち11回は、立教が最下位です。)
81年の『赤門旋風』を巻き起こした春のシーズンはなんと6勝7敗。
その後の数年は、
こんな成績を収めています。
81春 6勝
秋 3勝
82春 1勝
秋 3勝
83春 2勝
秋 3勝
84春 4勝
秋 2勝
85春 1勝
秋 3勝
また、平成に入っても93年からの数年間は、こんな好成績を残しています。
93春 1勝
秋 2勝
94春 4勝
秋 4勝
95春 2勝
秋 1勝
96春 0勝
秋 3勝
97春 2勝
秋 2勝
98春 1勝
秋 2勝
負けが多いのは致し方ないのですが、
結構東大も他校と伍して戦っていたのです。
ワタシ自身、
6大学野球で戦う東大のイメージは、
決して無抵抗にやられまくっているというものではありません。
しかし、そんな東大も、
最近はとんと勝てなくなりました。
06春 0勝
秋 0勝
07春 0勝
秋 1勝
08春 0勝
秋 2勝
09春 0勝
秋 0勝
10春 0勝
秋 1勝
11春 0勝
秋 0勝
12春 0勝
秋 0勝
13春 0勝
秋 0勝
ここ8年間、16シーズンで勝利はわずかに4勝。
4シーズンに1勝というありえない戦績で、
まさにこのところ他校の踏み台と化してしまっています。
そしてついに日曜日、
第2週の慶応戦で連敗し、
重ねた連敗の数が70に到達してしまいました。
この記録はリーグワーストタイ。
もちろん記録を持っているのも東大なのですが、
前回の連敗(87秋~90秋)の時と比較しても、
更に他校との間の『差』が大きくなっている気がしますね。
この70連敗の間も、
プロ野球の谷沢氏を打撃コーチに招いたり、
元巨人の桑田氏を臨時コーチに招いたりして、
度々ニュースに取り上げられたりはしていましたが、
いずれも強化には結びつかず。
泥沼を脱することができないまま、
ズルズルと連敗を重ねています。
少し前までは、
『何とか立大戦では・・・』
という一縷の望みもあったと思われますが、
その立大は08年からアスリート選抜入試を敢行。
ようやく重い腰を上げて、
一流のスポーツ選手を入学させる方針転換をしました。
これで≪スポーツ入試≫を行っていないのは慶応のみ。
しかしその慶応とて、
弟分である慶応高校で、
全国の有力な選手が入学してくるという流れになっており、
彼らがそのまま大学に入学してくることで、
他の大学から後れを取らないということになっています。
東大の野球部に限らず、
国立大学の野球部。
ワタシはすべからく応援しています。
ないないずくしの環境ながら、
『野球が大好き』という一点において集い、
自分の時間を削り取ってこの競技にかけている【アスリート】達。
その姿は、
決して有力校の有力選手に劣るものではありません。
その彼らが、
なんとか勝てる方法はないものでしょうかね。
正直に言うと、
東大の野球部だって、
レベルは決して低くはありません。
レベルの高いリーグにいて揉まれているだけあって、
たぶん全国の大学の中では『中位より上』の実力を持っていることでしょう。
しか~~~し。
東京6大学野球リーグは、
レベルが高すぎる~~。
何人もが大学を卒業してプロに進むという選手を擁するリーグであるがゆえ、
この悲劇が起こっているのでしょう。
今年勝てなければ、
本当に『勝ったことを知らない』
選手だけで、
来年以降を戦っていかなければならなくなってきます。
冒頭に紹介した、
『弱くても勝てます』
の本じゃないけど、
谷沢さん、桑田さん。
何とかしてやってくれよ~~。
神宮の森に、
TOKYOの青きユニフォームが輝くシーン、
今年の春は果たしてやってくるのでしょうか。
彼らの『本気』が、
高い壁を突き破るシーン、
楽しみに待つことにします。
それはそうと、
大学野球日本選手権の組み合わせが発表になりました。
http://www.jubf.net/alljapan/alljapan2014_tournament.html
出場チームが決まるのはまだ先ですが、
この組み合わせを見て、
あ~でもない、こ~でもないと『予想(妄想)』を頭の中に巡らせるのが楽しみ。
【梅雨の祭典】
に向けて、
各リーグの動向が気になります。
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