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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

あのロマチェンコに果敢に挑んだ中谷正義 

2021年06月30日 | ボクシング

6/26 米・ラスベガス
≪ライト級12回戦≫
WBC世界ライト級1位               WBO世界ライト級5位
ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)〇 9回TKO ● 中谷正義(帝拳)


日曜日のお楽しみ。
1週間前に井上尚弥の戦慄の3回KOでわいた同じラスベガス、同じ会場で、
今度は元PFP1位の精密機械、ワシル・ロマチェンコが再起をかける試合を行いました。

オリンピックを2度制し、
プロデビューしてもあっという間に世界のベルトを奪取。
PFPでも堂々の1位を維持し、
どこをどう切っても「世界NO1のスーパースター」というボクサー。

しかし階級をライト級に上げ4団体統一王座に挑んだ昨年10月のティモフィオ・ロペスとの試合に判定で敗れて王座陥落。
その再起戦として選んだのが、
そのロペスに大善戦し、その後”次代のスーパースター有力候補”と言われたベルデホに大逆転KO勝利した中谷正義でした。

選ばれた中谷はというと、
とにかく「根性がある」「絶対にあきらめない」というファンの魂に訴えかけてくる好漢ボクサー。
ロペスに敗れ一度は引退を発表もそれを撤回して挑んだベルデホ戦での大逆転勝利。
しびれまくったあの勝利は、忘れられない記憶を残してくれました。

そのラスベガスで戦った2戦で、
中谷は大いにその男を上げ、同時に名前が全米中に知れ渡りました。

そしてあのロマチェンコに指名されるというシンデレラストーリーは、
何だかまるで、映画「ロッキー」を見ているみたいなもの。
何か「持っている」感のある中谷が、
ロマチェンコに対しても「やってくれるのでは」という根拠はないものの期待感を持ち、
この日の試合を見守りました。

ワタシは日曜日、
前週に続いて午前中からテレビの前に陣取り、
今か今かと前座の試合を眺めながらワクワクが止まりませんでしたね。

ラスベガスでの試合は、
前週の井上戦でもそうでしたが、
シンプルな入場とともにあっという間に試合が始まる流れ。

このあたり、
先日の現PFP1位であるカネロの、
テキサスで行われたタイトルマッチとは全く装いを異にしていました。
カネロの試合、7万人も観客が入って、
ショーアップされて派手だったもんな~。


そんな中、
”日本のサムライ”中谷はいつものように静かに入場。
そして気合満々の立ち上がりでした。

序盤はペースを握られている感じでしたが、
ロマの中に入っての攻撃を受けないようにうまくクリンチワークを使い、
3回ぐらいからは強烈なボディも入り始めて「これはいけるのでは」という流れになっていたと思います。


しかし。。。。

「ハイテク」の異名をとるロマチェンコ、
やっぱり半端なかったですね。

徐々に中谷を見切って、
強烈なパンチを入れ始めると、
クリンチワークもすぐに修正して、
中谷は徐々に何もできなくなっていってしまいました。

数年前のリナレス戦でも感じた、
「これはもう、どうしようもないな」
という力の差を感じてしまい、
最後は2度ダウンを取られた末にレフェリーが止めてのKO負け。

中谷は「ロッキー・バルボア」にはなることができずに敗れ去りました。

そしてロマチェンコは、
再度世界のトップに駆け上がるべく、
歩みを始めました。

中谷はあのロマチェンコを「本気」にさせたこと、
すごかったと思います。
少なくとも全く相手が舐めた試合ではなかったし、
チャンスも少なからずあったのではないかと思います。

この試合では敗れたものの、
中谷にはまた、
アメリカでチャンスがやってくるのではと思います。

ロマとロペスが試合をしてタイトルに空きができたところで、
世界チャンピオンを狙いましょう。
それだけのボクサーです。

これで日本ボクシング界の「2021年春の陣」は終了。
これから秋に向けて、
またたくさんのチャンプが、
血を沸き立たせてくれるようなファイトを見せてくれると思います。

最も動向が気になる井上尚弥の次戦は、
8月に行われるドネアvsカシメロの統一戦の結果次第でしょうね。
この勝者が、
2団体ずつのチャンピオンベルトをもって、
ついに「全団体統一王座」の座をかけ井上と戦うという流れですね。

トップランク社によると、
このビッグマッチは来年に行われることが有力とのこと。

やっぱり強いドネアとの2度目の対戦となるのか、
それともカシメロか。
どちらにしても面白い戦いになるでしょう。
負ける気は全くしませんけどね。

個人的にはドネアもいいけど、
カシメロの”大口”を一撃で成敗する試合を見たいものです。


そして「試合枯れ」状態が続くミドル級世界王者・村田諒太の次戦はどうなるでしょうか。
WOWOWOやフジなどの解説者席で見るだけではなく、
やはり村田の姿はリング上で見たいですね。
GGGとのビッグマッチは年末の東京ドームでしょうが、
その前に1戦挟むのかどうか。

中谷、京口、寺地(拳四朗)、井岡と、
楽しませてくれる日本人チャンプはたくさんいます。
彼らのファイトとともに今年も暮れていくというのが、
ファンとしては楽しいですね。。。。。

それにしても、
日本のボクシングシーンに確かな一歩を刻んだ中谷正義選手、
捲土重来、期待しています。
お疲れさまでした。




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