SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

西岡 轟沈で引退へ! しかし・・・積み上げた功績は決して色褪せない!

2012年10月15日 | ボクシング

◇WBC・WBO世界Sバンタム級統一タイトルマッチ

WBO王者                  WBC名誉王者
ノニト・ドネア    9回1分54秒     西岡利晃
(フィリピン)       TKO        (帝拳)


西岡がボクシングの本場・アメリカで挑んだ、
日本人で最もすごいタイトルマッチ。


最近、ボクシングというのはほとんど世間の興味の外にあります。
そしてそのボクシング界。
妙なことになっていて、世界チャンピオンが乱立。
4団体(WBA・WBC・WBO・IBF)それぞれに、
王者・暫定王者は当たり前、
名誉王者・休養王者なんていう”どっちが上なの??”と叫びたくなる王者まで作られ、
正直な話『何がど~なっとんじゃ』と叫びたくなるような現状です。

白井義男、ファイティング原田から輪島功一、具志堅用高らの時代とは、
まったく違う状況です。

ファンに怒られるのを承知で言えば、
現在のボクシングのタイトルって、全盛期のプロレスのタイトルのような趣すらあります。

要するに、
『タイトル自体にはほとんど価値がないんじゃない?!』
ってことですよ。

猪木、馬場などが全盛期のプロレスファンは、
タイトルの保持にはあまり興味がありませんでした。
WWFだろうが、IWGPだろうが、
『あっ、そう』
ぐらいなもの。

興味があるのは、
『猪木が誰と戦うのか』
『あいつとアイツがやると、どうなるのか』
ということばかり。

単純に、
『強いのは誰だ』
というのに興味がありましたね、自分を振り返ってみても。

対してその頃のボクシングには、
タイトルを保持することにこそ、
価値を見出していました。

『具志堅が誰に勝った』
『輪島が誰を破った』
ということよりも、
『具志堅は世界チャンピオンだ』
『輪島が何回防衛した』
ということの方が、
ずっと語られることでした。

結局、
【ボクシングはスポーツ】で、
【プロレスはエンターテイメント】だったのではないですかね。

しかし時は経ち、
昨今ではボクシングのチャンピオンの権威がほとんどなくなり、
ボクサーは世界チャンプになったとしても『食えない』状況に追い込まれています。

昔のボクシングの世界タイトルマッチと言えば、
今でいうならばオリンピックの決勝種目のように、
日本人の多くの人たちが『食い入るように』見入ったもんですけどね。

時代も変わりました。


政治力やらテレビとの関係などで、
いとも簡単に『初の〇〇階級制覇』が成し遂げられてしまう現実に、
ボクシングの長いファンもうんざりして、
ため息しか出ない状況です。

今や『世界タイトルマッチ』というだけでは、
ほとんど興奮もしません。

しかし・・・・

本当に強い奴と戦うとなったら別。


これまでも、
長谷川穂積がフェルナンド・モンティエルと対戦した統一世界戦や、
山中がビッグ・ダルチニアンと戦ったタイトルマッチ、
そして今年の、
井岡vs八重樫の統一戦など、
『対戦カードに胸躍らせる』タイトルマッチがありました。


そして昨日の、
西岡が挑んだノニト・ドネアとのタイトルマッチは、
『チャンピオン・西岡が単純に、【どっちが強いんだ】を決めるために挑んだタイトルマッチ』
として、
本当に誇り高き対戦だったと思います。

西岡は、
『残り少ない自分のボクシング人生(現在36歳)。これからは1戦も無駄にすることなく、強い奴とビッグマッチをやりたい』
と語っていた通り、
挑んだ相手は破格の強さを誇る【軽量級最強】のドネアでした。

現在のボクシング界で、
掛け値なしに全ボクサーの中で3本の指に入るほどの【強すぎる】ボクサーです。

すでに地位も名誉も、
そしてお金も掴み取っているドネアに対して、
西岡はチャンピオンながら世界的な知名度はイマイチ。

そんな西岡、
昨日の試合に自分のすべてをかけ、
『のるかそるか』
の戦いに挑みました。


ブックメーカーの賭け率を見ても断然ドネアが有利でしたが、
果敢に挑んだ昨日のファイト、
ワタシは拍手を送ります。

誰がなんと言おうと、
西岡が『自分のすべてをかけて』
臨んだファイトでありました。

結果は9回TKO負け。

あれだけ何もできない、させてもらえない西岡の姿を見るとは思えませんでした。

それだけ、ドネアの強さが『破格』だったのです。

しかし、ファンというものは本当に辛辣ですね。
西岡に対して、
ネットなどでは本当に厳しい言葉が並んでいました。
目を背けたくなる表現とともに。

しかし・・・・

ワタシはあえて、
『西岡、よくやった』
と言いたいですね。

本物のファイターが、
本物の王者に挑んだ戦いですよ。

結果は一方的に見えたかもしれませんが、
それとて実はプロの目から見ると、
”紙一重”だったんだと思っています。

そんなことよりなにより、
西岡の【挑戦していく気概】に拍手ですよ。
それしかありません。

層の厚いボクシングの本場・アメリカという国で、
『本当の戦いの渦中に』
身を投じた西岡選手!
お疲れ様でした。


きっと、
『あなたの後に、道はできる!』
そう信じています。



こうした挑戦をボクサーが続ける限り、
いつかはサッカーの香川や長友、本田、
MLBのイチロー、野茂、松井、黒田、
テニスの錦織・・・。

こんな選手が生まれてくることでしょう。

アメリカの本場のリングで、
リングに登場するだけでアメリカ人から大歓声を受ける・・・・
そんな選手の登場を、
待っています。

昨日の西岡の挑戦を契機にして、
『もう世界標準の戦いでなければ、日本人ファンとて納得させることはできないな』
ということ、
強く思います。

『タイトルのためだけのタイトルマッチ』
に終始すると、
日本でのボクシングの地位は、
限りなく低いところまで落ちていくことでしょう。

『どのタイトルをかけて』ではなく、
『誰と戦うのか』が重要な、
これからのボクシング界ですね。

今後もどんどんビッグマッチが組まれていくこと、
期待していきましょう。


最後にもう一度。

西岡、よくがんばった!


*支離滅裂な文章、すみません。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« サッカー日本代表  今野ー... | トップ | プロ野球・クライマックスシ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ボクシング」カテゴリの最新記事