≪第99回全国高校野球選手権≫ ~甲子園~
【第4日】
第1試合 広 陵(広島) 10-6 中京大中京(愛知)
第2試合 秀岳館(熊本) 6-4 横 浜 (神奈川)
第3試合 智辯和歌山(和歌山)9-6 興 南 (沖縄)
第4試合 大阪桐蔭(大阪) 8-1 米子松陰(鳥取)
今日からお盆休みに突入。
甲子園は朝も早くから、
人、人、人ですごいことになっていたようですね。
第1試合から第4試合まで、
満員札止めのすごい1日になりました。
それもそのはず。
大会前の予想で、
各メディアで『優勝候補』に上がっていた学校が大挙して出場。
この1日を見れば、
今年の優勝校がみられるかも・・・・・なんていう期待感の大きい1日でした。
しかし終わってみれば。。。。
期待された「しびれるような激戦」はなし。
4試合ともに、
何か淡々と進んだような1日になってしまいましたね。
そんな中で目立ったのは、
何といっても大阪桐蔭の盤石な戦いぶり。
もちろん対戦相手が「有力校」に上がっていたわけではないので、
こういった戦いになるのは予想されていたのですが、
それを抜きにしても、
何というか・・・・”力が完全に違いすぎる”という感を強く持つ戦いぶりでしたね。
米子松陰も本当に自分たちの持てる力を存分に出したいい戦いだと思いましたが、
それでも何か大阪桐蔭とは「ステージが違いすぎる」ということを感じました。
大阪桐蔭の試合ぶりを見てワタシが思い出したのは、
高校サッカーの今年の青森山田やかつての国見の戦い、
あるいは高校ラグビーにおける東海大仰星、東福岡とかかつての連覇のころの啓光学園の戦いぶりなどです。
高校野球ではあまりそういったことは感じないものなのですが、
この日の大阪桐蔭の盤石ぶりには、
そういったことを感じました。
『このチームに対抗できるのは、多くてもこの大会で2,3チームぐらいだろうなあ』
ということを、
強く感じましたね。
その2,3チームとはどこなのか。。。。。。
それはまあ。。。。
いずれにしても、
そういったことを感じながら、
『ああ、高校野球もそういった大会になってきたのだなあ』
というのが感想です。
大阪桐蔭の今年のチーム。
スケール、大きいですね。
連覇も十分に『想定内の出来事』って感じです。
それよりワタシが思うのは、
この大阪桐蔭がこの夏の優勝もつかむと、
今年よりもっと強くなるであろう来年の新チームで、
いよいよ高校野球で前人未到の、
『3季連続優勝』に来春の選抜で挑戦するんだなあ・・・・・ということや、
いや、4季連覇も可能じゃないか・・・・・なんていう「夢のまた夢」ですね。
それほど充実して、
他のすべてのチームより『1歩も2歩も上』
の戦いをしているということですね。
一方「優勝候補同士の戦い」として注目を浴びた第2試合は、
はっきり言うと実力の差が出た戦いとなってしまいました。
横浜は神奈川県内での戦いぶりやその記録を見ていると、
『どんだけ強いチームなんだ』
と思ってしまうのですが、
全国や関東などのレベルに行くと、
その夢は醒めてしまう、
粗さが露呈してそれをつかれてしまう・・・
というのが近年の定番。
今年も秋や春の関東大会でそれが見え隠れしていたので、
『秀岳館のようなスキのない強豪と当たると、たぶんそういった戦いになる』
という危惧がそのまま出てしまいました。
秀岳館の先発・川端と横浜の長距離砲の並ぶ打線との対決とみられていましたが、
試合を見ると完全に川端が力で押し切りました。
2番手の田浦はマウンドに上がる前から何やら足をしきりに気にしていたので、
熱中症気味で足がつっていた状態だったようですね。
最初は3ランを浴びましたが、
それでも最後まで緩いボールを使ってうまくまとめましたね。
この両チームの間にある実力差、
かなりのものだったんじゃないでしょうか。
秀岳館の貫禄勝ちといったところでしょうか。
横浜は渡辺―小倉時代とは完全に変わって、
『好選手を集めて自由に明るく真っ向勝負』という野球になっていますが、
近年の戦いぶりに、やや寂しさを感じている”横浜ファン”も、
実は結構いるんじゃないかと思ったりしています。
神奈川の他校の選手、監督たち。
何度も横浜の全国や関東における今日のような戦いぶりを目の当たりにしているはずです。
それでもまだ、
来年も同じように『素質のある横浜の選手たちに、自由に打たれまくる』夏の大会にしますか?
第3試合は、
興南の投手陣、特に1年生の宮城投手が、
球場の雰囲気にのまれてしまいましたね。
それからやはり、
リリーフ投手をスクランブルのように、
野手起用からマウンドに上げるのは難しいんだなあ・・・・・
ということを実感しました。
智辯和歌山は、
久しぶりに『豪打智弁』の面目躍如でしたね。
2回戦で激突する大阪桐蔭に対して、
かつてPLに激突していったように、
激しい打撃戦を挑んで欲しいものですね。
楽しそうなカードになりました。
そして第1試合。
中京大中京と広陵の『超名門対決』は、
この大会の『優勝候補同士の激突』とみられていましたが、
なかなか力の入ったいい戦いでした。
いい形で立ち上がった中京大中京の監督さんにとっては、
やはり『継投の難しさ』を実感し、
また悔やむ試合になったことでしょう。
先発の磯村クンに合っていなかった広陵打線、
『満を持して登板』したはずのリリーフ香村クンに対しては、
ぴったりと合っていましたね。
本当に継投というのは難しい。
誰が相手打線に合うのか、合わないか?
投げさせてみなければ本当のところはわかりませんもんね。
監督さんにとっては、
これもまた甲子園で勝っていけるようになるための一里塚。
悔しさもあるでしょうが、
頑張って再起して、またいい野球を見せてほしいと思います。
それにしても。。。。
はあ・・・1日見続けていると、
疲れますね。