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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

大相撲九州場所  阿炎がまさかの初優勝! 優勝決定巴戦を制した!

2022年11月28日 | 相撲

大混戦の大相撲九州場所。

1年納めの場所の千秋楽は、
これ以上ない盛り上がりを見せて、
28年ぶりの優勝決定巴戦へ。

そしてこの巴戦、
制したのはまさかの阿炎。
高安、貴景勝に連勝して、
嬉しい初優勝を飾りました。

これで今年の大相撲、
6場所すべてで優勝力士が変わるという、
世にも不思議な1年となりました。

まあ、
それだけ戦国時代の様相を呈しているという事でしょう。


さて、この日の振り返り。

大相撲ファンの間では、
この千秋楽を迎えるにあたり、
「今回こそは、高安涙の初優勝だろう!」
という声が盛り上がっていました。

苦労人の高安、
この日まで12勝2敗で単独トップを快走。
それを3敗で大関・貴景勝と平幕の阿炎が追うという展開。
千秋楽の取り組みは、
高安と阿炎の直接対決、
そして貴景勝は関脇・若隆景との対戦でした。

ワタシもさすがに高安が今回は優勝するだろうと思っていました。
しかも本割で阿炎を破り、
歓喜にむせぶ姿を想像していましたが、
そんな風に行かないのが昨今の大相撲。

忖度なんて一切なし、
強いものが勝つというこの戦国時代、
やはり波乱が待っていました。

相撲は高安が鋭い踏み込みで立ち合いやや先手を取ったものの、
阿炎も長い手からの突っ張りで応戦。
最後は阿炎がいなしてそのまま持っていっての快勝。

なんと12勝3敗で二人が並びました。

そして本割の結び。
苦手にしている若隆景に対し、
貴景勝の大関の意地が勝り、
キッチリと勝って12勝3敗。

この結果、
28年ぶりの「優勝決定巴戦」に持ち込まれました。

ワタシは貴景勝が敗れて、
2人での優勝決定戦ならば、
高安が有利ではないかと見ていました。

先場所前でしたっけ、
「大相撲どすこい研」
でやった「優勝決定戦になった場合は、本割で負けていた方が実は有利」なんていうデータも、
少し頭に入っていましたし、
高安の”肩の力が抜けた意地”が炸裂しそうな感じを持っていたので。。。。。

しかし貴景勝が勝って巴戦になって、
なんだか全くわからなくなってしまいました。

まあ、
結びが終わったばかりの貴景勝は、
3人で土俵下に集まりくじを引く間も、
ものすごく「ハフハフ」していましたから、
「ああ、貴景勝の優勝はないかな?」
なんて少しだけ思ったりもしましたが。。。。。

そして決定戦。

まずは高安と阿炎がこの日の本割の再戦。

立ち合いぶちかましに行った高安。
しかし阿炎はひょいと左に体を翻しました。
すると高安、
阿炎の肩あたりに頭がもろにぶつかっていって、
脳震盪を起こしてその場にバッタリ。

立ち上がることもできず、
その場にうずくまったままで、
呼び出しにかかえられたまま土俵下に。。。

この瞬間、
高安の優勝はなくなったと言っていいでしょう。

そして勢いに乗った阿炎は、
次の一番でも貴景勝を全く寄せ付けずに、
鋭い突きからの押し出し。

あっという間の電車道で、
一気に初優勝を決めました。

阿炎が優勝!!!
しかも休場明けの場所で!!!

誰が予想したでしょうかね。
この結末を。
それにしてもこの1年納めの九州場所においても、
波乱の土俵が納まることはなかったですね。

朝青龍から白鵬に続く、
大きな大きな、思い「重し」が取れた今年の大相撲。

新たな「重し」になるはずの横綱・照ノ富士は、
やはり体調不良が続いて本場所を全うできることも少なくなって、
混沌としていました。

中堅と言われる御嶽海、正代が大関を張るも、
とても「重し」になることはかなわず、
若手を中心とした波が次から次に押し寄せて、
上位を飲み込んでいく場所ばかりが続きましたね。

今場所で正代が大関陥落、
そして先場所まで大関だった御嶽海の大関復帰もならず、
大相撲は来年初場所から、
大きな転換期を迎えそうです。

Next大関の筆頭と言われていた関脇の若隆景は、
チャンスだった今場所で結果が出ずに8勝7敗。
来場所からまた、
大関を目指す「3場所」の起点探しになってしまいました。

ワタシが思うに、
やはり力士にも「旬」があると思うので、
その時により上の地位をつかみ取らないと、
なかなかそう何度もチャンスはやってこないようになってしまう・・・・・といつも見ています。

若隆景には、
何だか元豪栄道が被ってしまいますね、正直。
そうなると、
大関になるまでにかなりの時間を擁するという事になりそうで、
「若隆景ファン」としては何ともじれったいところではあります。

その若隆景に変わって大関をつかむ1番手になるのは、
間違いなく豊昇龍でしょう。

今場所は優勝への一番手と見ていましたが、
終盤に意外なもろさを見せてしまいました。

今場所は「入れ込まないように」と自分に言い聞かせるような相撲で勝ち星を積み上げていましたが、
トップに立ったあたりから「入れ込み」が見られるようになり、
そこに落とし穴がありましたね。

しかし、
実力は折り紙付き。
来年は豊昇龍の年になりそうな感じもあります。

次に続くのは、
今場所優勝の阿炎、
そして来場所三役に上がるであろう高安、そして琴ノ若などは、
連続で土俵を沸かせる場所を続けていて、
来年の台風の目になるかもしれません。

霧馬山も勝ち越しを続けていますが、
もう一つ殻を破らないと、
さらに上(大関)を目指すうえでは今一つかな。。。。

一皮むけたといえば、
若元春と錦富士。

昨年の今頃は、
両者ともに十両力士だったのですから、
1年で変われば変わるもの。

さらに上を目指していける力士になるかどうかは、
本人次第でしょうね。

上位で奮闘を続ける、いわゆる小兵力士の翔猿と翠富士も、
本当に毎番土俵を沸かせてくれます。
それに大ベテランの玉鷲や業師の宇良を加えて、
「大相撲になくてはならない力士」ですね。

そして若手。
王鵬がやっと今場所あたり、
本格化してきたかな?

もう一人の若手、
熱海富士は幕内の厚い壁に跳ね飛ばされて、
来場所はまた十両からの出直しとなりました。

ああ、
今年の大相撲も、
終わりましたね。

ワタシは今年の大相撲、
本当に面白かったと思います。

幕内中盤ぐらいの力士に、
本当にいい力士が多くて、
そのあたりの取り組みの方がなんだかおもしろい・・・・・
なんてことすらありました。

まあしかし、
大相撲ですから横綱・大関という一定の「重し」は絶対必要。
いつもいつも平幕優勝ばかりでは、
それこそ権威もへったくれもなくなってしまいますからね。

ということで、
来年の大相撲は「しっかり戦える大関」が出現してくれないかなあと、
そんなことを思っています。

正直御嶽海、正代という二人の大関は、
前々から稽古嫌いがよく言われていた力士で、
有り余る才能を持っているのは確かだと思いますが、
稽古の貯金がない分だけ苦しい立場になった時のリカバリー力に欠けた・・・・・
と言わざるを得ないんじゃないかと思います。

彼らの大関への復帰は苦しいと思いますし、
他の力士は彼等を他山の石とし、
「やっぱり大相撲は稽古」というところをファンに見せてほしいと思います。

稽古をやっているのかいないのか、
はっきり言って、
相撲っぷり見ていればわかります。

そんな「猛げいこで鍛えあげた力士による大相撲」
が見たいというのが、
ワタシの望みです。

来年も「ワタシの心の安らぎ」大相撲が、
盛況になっていくことを祈念して、
締めたいと思います。

おめでとう 阿炎!

そして、
ありがとう、大相撲!!



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