(応援妻・撮影)
≪第94回全国高校野球選手権 神奈川大会≫
【準々決勝】
桐光学園 4-3 横浜
横浜 001 000 002 3
桐光 001 000 03× 4
神奈川大会準々決勝は、
昨年決勝と同カード。
昨年延長10回を戦い抜いた激闘を思い起こさせるような、
レベルの高い激闘が今年も繰り広げられました。
昨年の戦い ⇒ http://blog.goo.ne.jp/angeldad/e/fbd809be19e22baa4b1aeeb8614a0710
神奈川に30年以上君臨する絶対王者の横浜。
それに対する桐光学園は、
90年代後半から若き指揮官・野呂監督に率いられて力を伸ばし、
『神奈川5強』に名を連ねるようになりました。
01年のセンバツ初出場で甲子園の土を踏み、
02年には選手権初出場。
これまで4回甲子園に出場して3回戦出場が3回と、
着実に強豪への歩みを続けてきました。
しかしながら、
どうしても越えられなかったのが横浜高校の高い高い壁。
桐光が上位に進出するようになって横浜と初めて決勝であいまみえたのが、
横浜が松坂を擁して【1年間無敗】を誇った98年のこと。
この大会は記念大会でしたので神奈川は2地区に分かれていましたが、
桐光は初の決勝進出ということで、
学校全体が盛り上がっていたと思います。
しかし満員のハマスタのスタンドは、
ほとんどが『横浜ファン』『松坂ファン』で埋め尽くされ、
桐光応援の『青い軍団』は応援席のほんのわずかの部分を占めていたにすぎませんでした。
試合は横浜の一方的な試合展開で”横浜の引き立て役”に。
14-3と一蹴され、
初の決勝では悔し涙にくれました。
2000年、2001年には、
『強打・桐光』の名のもとに連続の決勝進出。
予想では両年とも桐光有利でしたが、
決勝の異様な雰囲気の中、
力を出し切ったのは横浜の方でした。
両年ともに惜敗。
特に01年は、
初回に3ラン2本で6点をリードしながらという、
まさかの展開でした。
このあたりから、
神奈川の高校なら必ず持っている『横浜コンプレックス』が、
桐光ナインにも根付き始めました。
02年に念願の甲子園初出場を成し遂げるものの、
横浜を倒してのものではありませんでした。
その後05年、07年と甲子園にたどり着き実績を踏む桐光学園でしたが、
『横浜と夏の大会で対戦して倒す』
という課題は残ったまま。
そして昨年度のチームは、
横浜に秋、春、そして夏と3度までも、
横浜に行く手を阻まれて涙にくれました。
捲土重来を期して臨んだ昨秋も、
好投手・松井を擁しながらも横浜の壁は厚く。
『横浜さえ・・・・・』
の思い、
桐光ナインに強くあったのは、
想像に難くありませんでした。
そして我々外野も、
『何としても横浜を倒して甲子園へ』
が悲願となりました。
今大会、
正直組み合わせを見た時は、
『やっちゃったなあ・・・・・』
というのが偽らざる心境。
そして今大会に入り、
ややもたつき気味の桐光の足取りに比べ、
選抜8強の横浜は春から二人の『スーパー1年生』を加え、
ますますグレードアップしたような感が。
実際その充実ぶりは、選手権4強入りした08年のチーム並の力があるように見えました。
果たして昨日の試合。
まずはスターティングメンバー発表時に、
桐光が【後攻】であることを知り、
ホッとしました。
先発は左腕・松井。
140キロ台後半の速球と、
『消える』スライダーを操り、
間違いなく『神奈川NO1』の投手です。
彼の好投しか勝ち目がないと思ってはいましたが、
昨日の松井は”気合と落ち着き”がバランスよくマッチして、
素晴らしい投球をしてくれました。
最終回はヒヤッとしたものの、
結果的にはあの横浜打線をわずか3安打に抑え込んだのですから、
出来すぎと言ってもいいぐらいのピッチングでした。
『ふん詰まり打線』(勝手にこう呼んでいる。タイムリー欠乏症)
も今大会に入ってからは好調。
ついに8回、
横浜の好投手・柳を捕らえて3点を奪い、
突き放してくれました。
桐光学園の長い『土手ファン』のワタシ。
6・7月に入っての練習試合を見て、
『松井が絶好調ならば、横浜とも十分に戦える』
と思っていましたが、
まさに思い描いた通りの試合展開での、
快勝でした。
それでもさすがは王者・横浜。
最終回は一打逆転まで追い込まれ、
冷や冷やしましたが、
何とか逃げ切ってくれました。
最終回のド迫力の横浜の攻撃、
王者としてのオーラが出まくっていて、
精神的にも押されまくりました。
これこそ、
絶対王者の矜持ですね。
横浜・渡辺監督も今年のチームにはかなり自信を深めていたようで、
試合後のコメントはかなり無念の様子でしたね。
いつもは冷静に試合を振り返ってくれる渡辺監督としては、珍しいことです。
さあ、桐光学園。
横浜を倒しましたよ。
しかし、
厳しい神奈川の大会は、
まだまだこれから一山もふた山も残っています。
残っている学校を見ても、
どれひとつ油断できる相手はいません。
しかし、
それに打ち勝って甲子園をつかんでこそ、
輝くというものです。
勢いに乗って突っ走ってほしいと思います。
心配は背中にライナーの直撃を受けた松井投手。
万が一準決勝で松井投手が本調子でなくとも、
全員の力で勝利を掴み取りに行ってください。
神奈川の強豪の中では、
唯一【自宅生】にこだわったチーム作りをしている桐光学園。
『うちの近所の野球小僧』
達が輝く瞬間、
待っています!
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