≪NFLプレーオフ≫ ~すべて左側のチームがホーム~
【NFCディビジョナル・プレーオフ】
第1シード グリーンベイ・パッカーズ ● 10-13 〇 第6シード サンフランシスコ・49ers
第2シード タンパベイ・バッカニアーズ ● 27-30 〇 第4シード ロサンゼルス・ラムズ
今年のNFLのプレーオフは、
過去に例を見ないほどの大激戦。
各カンファレンスの準決勝であるディビジョナル・プレーオフ計4試合が行われましたが、
何しろそのうち3試合は上位シードである地元チームが敗れるという大波乱。
しかも4試合すべてが最後の1プレーで決着するという「サヨナラ試合」。
もうこれはなんというか、
コ―フンが止まりようもありません。
NFCは第1シードのパッカーズが登場。
最終週でワイルドカードをゲットしてプレーオフにコマを進めた49ersとの対戦。
極寒のグリーンベイは、
見ているこちらの方が凍えてしまいそうな小雪の舞う気候の中、
「マイナス10度越えの戦い」は過酷を極めました。
さすがのパッカーズもこの日の気温ではロジャースのパスをバンバン通すわけにいかずロースコアのゲームとなりましたが、
そこは貫録を見せて10-3とリードして残り5分を切りました。
ワタシは「苦戦はしたけど、やはりパッカーズは強いな」
となんとなく落ち着いてみていたのですが、
ここで49ersにありえないようなビッグプレーが飛び出します。
相手陣深くから相手攻撃をパントに追い込むと、
そこでまさかのパントブロック。
そしてそのボールを49ersが拾うと、
そのままエンドゾーンを駆け抜けタッチダウン。
まさか、まさかの同点に追いついて勢いに乗ると、
最後はFGが決まって「サヨナラ勝ち」。
第1シードのパッカーズを、
敵地・ランボーフィールドでまさかの逆転勝ちで倒し、
ファイナルの進出を決めました。
シーズン最終戦、
負ければプレーオフ進出を逃すぎりぎりの戦いでライバル・ラムズに大逆転して勢いに乗り、
先週はライバル対決でカウボーイズを最後の最後に振り切り、
今週また第1シードのパッカーズを破りました。
昨年は第5シードのバッカニアーズが、
敵地3連勝でスーパーボウルの切符をゲットしてそのスーパーボウルも制しましたが、
今年はもっとシード順の低い第6シードの49ersが浮上してきました。
そして今日のNFCもう一つの試合。
ディフェンディング・チャンピオンのバッカニアーズは、
前日に第1シードのパッカーズが敗れたことで2年連続のスーパーボウルへの道がはっきり、くっきりと見えていたでしょうが、
その道はまさかのラムズに閉ざされてしまいました。
先週の試合で西地区のライバル、カージナルスに完勝して勢いに乗るラムズは、
この試合でも前半「やることなすこと上手くいく」状態を維持。
ディフェンスはブレイディに全く仕事をさせず、
攻撃では「大試合での不安」を指摘されていたスタッフォードがホットラインメーカーであるコップをはじめとするレシーバー陣に次々に
パスを通して20-3と大きくリード。
しかし「試合を決めそうな」前半最後の攻撃であと1ヤードまで迫りながらRBがファンブルをして得点できず、
「なんとなく嫌な感じ」を持ちながら後半へ。
相手はなにしろ百戦錬磨のQBブレイディ。
第4Qで接戦になれば、
必ずやブレイディ砲が炸裂して自軍を逆転勝利に導くのはお約束。
そんな感じを抱きながらの後半でしたが、
第3Qもラムズの勢いは止まらず
第4Q終盤までは「ラムズの楽勝ペース」で試合は進んでいきました。
しかしそこから試合は風雲急を告げます。
ラムズはここからありえないようなミスを連発。
ファンブルのオンパレードやFGのミス、
「ここで試合は決まる」と何度も思わせておきながら、
その都度土俵の中央近くまでわざわざ自分で寄ってきてしまうというような試合運び。
2タッチダウン差あったリードは、
ブレイディにここぞのところで2つのTDを決められて、
残り42秒で同点に追いつかれてしまいました。
半ば負けを覚悟していたバッカニアーズのファンたちは狂喜乱舞。
ムードは完全に『ブレイディの魔法、再び』という状態になっていました。
ワタシも『ああ、またこんな試合で負けるのか』と腹をくくりましたが、
この日はあの勝負弱いラムズが、
最後の最後でやってくれました。
QBスタッフォードからWRカップへの、
今季NFL随一のホットラインに2本のビッグパスが通って、
最後はFGが決まってこちらも「サヨナラ勝ち」。
ディフェンディング・チャンピオンを敵地で破り、
いよいよ来週NFCチャンピオンシップで地元SoFiスタジアムに帰ります。
相手は現在6連敗中の”天敵”49ers。
今度こそ、この週末こそ、
49ersに目にもの見せてやって欲しい。
【ダイハード・ラムズファン】のワタシは、
心からそう思っています。
思い出すのは遠い昔の90年1月、
キャンドルスティック・パークで行われた49ersとラムズのNFCチャンピオンシップ。
QBモンタナ、WRライス、RBクレイグら役者がそろって、全盛期の49ersにどうしても勝てなかった同じ西地区のラムズ。
好調の強肩QBジム・ェベレットを擁してこの大試合に臨みましたが、
最初から最後まで柾に何もできずに30-3の完敗。
エベレットはこの試合で49ers守備陣の強烈なサックの餌食となって、
何度も地面にたたきつけられて何もできずにノータッチダウンに終わりました。
この試合のトラウマからかエベレットは、
次のシーズンからサックされそうになるとその場に踏みとどまってパスを投げる代わりに逃げ回り、
敵ファンのみならず味方のファンからも「チキン」と言われ続け、
結局イップスのような状態に陥ってわずか3,4シーズン後にはユニフォームを脱ぐところまで堕ちていってしまった・・・・・・という曰く付きの試合となりました。
この32年後、
ようやく巡ってきたこの大舞台での49ersとの対決。
こっちは今は、
ドナルド・ミラー・ラムジーら、
リーグ屈指の守備のスペシャリストたちがそろったチームです。
あとは少しだけプレーオフの戦いにも慣れたであろうQBスタッフォードが、
49ers守備陣を切り裂いてカップにパスを投げ続けるだけ。
ワタシにとってもラムズのファンにとっても、
『絶対負けられない戦い』
となりました。
勝てば昨年のバッカニアーズに続いて、
歴史上2回目の、
『地元でのスーパーボウル』という夢がかないます。
がんばるのだ!!!!
絶対に負けないぞ~~~!!!!
【AFC ディビジョナル・プレーオフ】
第1シード テネシー・タイタンズ ● 16-19 〇 第4シード シンシナティ・ベンガルズ
第2シード カンサスシティ・チーフス 〇 42-36 ● 第3シード バッファロー・ビルズ
そしてAFCの戦いも、
ものすごいものでした。
第1シードのタイタンズは、
第4シードのベンガルズに対して、
相手QBのボローに対して何と9回もサック。
ボローはこの「サック地獄」にもかかわらず、
348ヤードを投げて、
最後FGで劇的な「サヨナラ勝ち」をもぎ取りました。
タイタンズはここ一番で力を発揮することができず。
第1シードながらこのディビジョナル・プレーオフでの敗退となってしまいました。
第2シードながら今年も「本命」とされ、
3年連続のスーパーボウル出場を目指すチーフス。
第3シード、バッファローとの試合は、
まれに見る大激戦となりました。
このディビジョナル・プレーオフ。
この試合まで3試合連続で「サヨナラ決着」となっていましたが、
まさかこの試合までがそんな激戦となるとは思いませんでした。
両チーム一進一退の攻防を繰り広げて迎えた第4Qは、
NFLのプレーオフ史に残る攻防でした。
26-21とチーフスリードで迎えた残る8分からビルズが反撃。
しっかりとパス、ランで敵陣に迫り、
相手陣27ヤードの4ダウン13というQBにとっての”修羅場”から、
ビルズQB・アレンが起死回生の27ヤードTDパスを決めて逆転。
さらに2ポイントコンバージョンも成功させ3点リード。
しかし黙っていないのがマホームズ。
残り時間2分から、
何と64ヤードのビッグパスを通してTD。
残り時間1分で、
またまた逆転に成功します。
しかしここからまたドラマが。
諦めないビルズはQBアレンが4本の10ヤードを超えるパスを次々に決め、
なんとなんと、
残り時間13秒でまたまた大逆転。
静まり返るスタンドに、
勝利を確信して湧き上がるビルズのベンチ。
ワタシもさすがに『ああ、マホームズも敗れたか~~』と思いました。
残り時間はわずか13秒。
しか~~~~~~~~し、
マホームズも、そして全選手もまだ、
諦めてはいませんでした。
得点差は36-33の3点差。
FGが決まれば追いつきます。
時計を止めるためのタイムアウトは3回残った状況で、
チーフスは、そしてマホームズは、
信じられないような見事な攻撃を展開。
自陣25ヤードから、
まずはWRヒルに19ヤードのパス。
そして次のプレーで、
今度はTEケルシーに25ヤードのパス。
QBマホームズはわずか10秒足らずで44ヤードを稼ぎ、
まさに「あっという間」にFG圏へ。
このFGをキッカーが見事に決め、
チーフスは「たった13秒」で同点に追いつきました。
こうなるともう、
流れはチーフス。
オーバータイム最初の攻撃権を得たチーフスは、
難なく相手陣に攻撃を進め、
最後はマホームズがケルシーに歓喜のTDパスを投げ、
カンサスシティ・チーフスが「最後まで決して諦めない粘り」を見せて今年もAFCチャンピオンシップへの出場権を獲得しました。
それにしてもマホームズは、
凄いという言葉では言い表せないほどのすごいプレーの数々を見せてくれました。
まさにスーパースターですね。
お父さんが昔ベイスターズで投げていた時に、
ちょこまかとハマスタで遊んでいた子供と同一人物とは思えない!!!
ということで、
AFCの2試合も、
『サヨナラ決着』という事になりました。
4試合すべてがラストプレーでの決着。
こんなプレーオフ、
これまであったわけありません。
今年が初めてです。
これまでは毎年、
1チームや2チームは『強い!!!!』というチームがあったものですが、
なんだか今年はシーズン途中から『絶対的なチームがないなあ』と思っていて、
その通りの『戦国時代』を迎えた年になっていますね。
来週いよいよ迎えるチャンピオンシップ、
対戦カードは以下の通りです。
【NFCチャンピオンシップ】
第4シード 第6シード
ロサンゼルス・ラムズ サンフランシスコ・49ers
【AFCチャンピオンシップ】
第2シード 第4シード
カンサスシティ・チーフス シンシナティ・ベンガルズ
注目のカードとなりました。
どんな結末が、待っているのでしょうか。
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