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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

逆転サヨナラ満塁弾! 済美の歓喜、星稜の無念。

2018年08月13日 | 高校野球

お盆休みの日曜日。
甲子園は有力校の相次ぐ登場を待ちわびていましたが、
それ以上に【激闘】に沸きに沸きました。

第3試合の星稜と済美。

両チームともに打線が伝統的に強いというイメージがあるものの、
今年はエースのピッチングが生命線。

星稜の奥川は150キロに迫る速球を投げる剛腕、
そして済美の山下が丁寧にスライダーを投げ分ける”甲子園向き”の好投手。

大会初日の試合を勝ち抜いて、
しっかりそれから1週間の休養を挟んでの試合だけに、
この試合こそ実力が出る試合になるだろうなあと思って見ていました。

試合は星稜の打線が初回から爆発して、
一方的な試合になりそうな予感をはらんで進んでいきました。

しかし試合途中から、
星稜の選手に足をつる選手が続出。
エース奥川は途中でマウンドを降り、
スーパー1年生のショート内山も無念の後退。

そんなことはありながらも試合は8回表を終わって7-1.
『決まった』と誰もが思ったところから、
試合は激しく動き、
球史に残る死闘となりました。

この回マウンドに上がった竹谷の調子が上がらず、
済美打線につかまりだすと、
リリーフに上がった1年生の寺西も素晴らしい球を投げながらも、
済美の攻撃のうねりを止められない。
9番政吉に逆転3ランを浴びてまさかの大逆転。

この回8点を奪われて、
逆に7-9と2点のビハインドを負ってしまいます。

しかしさすがに悲願の初優勝を狙う星稜。
9回に連打で追いついて試合は延長に。

そして12回。
済美が1死満塁のチャンスをつかむと、
しびれる場面が続きました。

次打者に対しマウンドの寺沢は3-1と追い込まれたカウントに。
もう1級もボールを投げられない土壇場で、
寺西は「誓いの速球」を投げ込み三振。

しかしまだ2死満塁。

次打者にも3-1と追い込まれ、
ここでもまた1球もボールを投げられない窮地に。

しかし。。。。

ここでもまた、
『気迫のストレート』が打者の内角を突いて、
2者連続の見逃し三振。

もう、何というか、
震えがくるような投球に、
鳥肌が立ちっぱなしでした。

しかしドラマはここでは終わりません。

今大会2度目のタイブレークとなった試合で、
表の攻撃の星稜は、
1死2・3塁とした後3塁前への詰まったラッキーなタイムリーとスクイズで2点。

打って打って・・・・・
の星稜が、
まさかのスモールベースボールで2点。

試合の行方は、
大きく星稜に傾いたと思われました。

しか~し。

ここは甲子園。

まだまだドラマは終わりません。

その裏の済美の攻撃。
8回に一挙8点を挙げた気迫の攻撃が、
ここでも発揮されました。

当たっている政吉は、
ここで見事なドラッグバント。

3塁前に転がったこの絶妙のバントは、
ノーアウト満塁のチャンスを作り出し、
ここで迎えるバッターは初戦で大当たりの矢野。

しかし左バッターの矢野だけに、
星稜の左腕寺西のスライダーをひっかけないか、
そんなことを思いながら見ていると。。。。。

そのスライダーをたたいた打球はゆっくりとライトのファールゾーンへ。。。
と思った瞬間、
打球を見上げるライトの横に、
ポールに当たった打球が落ちてきました。

その瞬間。
ライト、1塁側星稜応援アルプス、
そしてテレビで見ている全国のファン、
みんな「何が起こったのか?」わかりませんでした。

そして一瞬の静寂の後、
それが1977年以来の『逆転サヨナラ満塁ホームラン』だとわかり、
大歓声が起こりました。

まさか、まさかの結末。

まさに球史を彩り、
いつまでも語り草になるような試合の結末となる、
見事な逆転サヨナラ満塁ホームラン

でした。

いやあ。。。。

まいりました。

こんな試合が、あるんですね。

すごい、すごすぎる試合でした。

勝った済美の気迫、
見事でした。

そして星稜はまた、
甲子園に長く語り継がれる試合を残してくれました。

まさに『甲子園の激闘王』の面目躍如。
敗れたとはいえ、
素晴らしい戦いでした。


あの星稜―箕島の延長18回の激闘を戦い、
星稜―明徳では松井秀喜の5打席連続敬遠に涙。
そして数年前には甲子園をかけた地方大会の決勝での、
ありえないような大逆転勝ち。

何度も何度も、
星稜の戦いには心を揺さぶられてしまいます。

今日の負けは、
本当に涙なくしては語れないものでしたが、
幸いにも中心選手には1・2年生が多い今年の星稜。

この悔しさをもって、
新たな出発をすることができると考えてもらって、
来年超絶なチームで甲子園に再挑戦してもらいたいと思います。

昨年大阪桐蔭が、
サヨナラ負けの悔しさをもって今年のチームを出発させ、
これほどに強い『負けないチーム』を作り上げてきました。
星稜にも同じようなことを期待し、
「悲願の北陸勢初制覇」
を狙ってもらいたいと思います。

そして済美は、
エース山口くんの疲労が心配ですが、
3回戦では高知商との「四国NO1の座を決定する」凄い試合を期待しています。

それにしても、
しばらく震えが止まらないぐらいの、
素晴らしい戦いでした。


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2 コメント

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鳥肌モンです (hanahana)
2018-08-13 12:48:23
賛否両論あるタイブレーク。
当初、どうだかなあ・・・というように微妙な気持ちでしたが、
結果・・・、私は賛成ですね。(勝手なものです笑)


選手たちの負担を減らしたいという配慮から導入されたシステム。
当然、点が入りやすい条件の下での戦いであります。
見てるこちらがハラハラするのに、プレーしている選手たちの緊張感は尋常ではないでしょうね。


星稜がかわいそうという声も聞こえますが、与えられた条件は同じなわけです。
2点、3点取っても先行側は油断できません。
反対に、後攻めは2、3点ぐらいならどうってこたあないぜ!的な気持ちの余裕があるのではないでしょうか。

同じ条件ではありますが、精神的な部分では後攻側が有利でしょうかね。

反対に、佐久長聖-旭川大は、常にお互いランナーを背負いながらも凌ぎきり、
先行側が虎の子の“1点”を守りきるという、ヒリヒリした緊張感のある試合でした。


それぐらい“無死1、2塁”という、どちらに転ぶか分からない条件は
サッカーでいう「アウェーゴール」のように、絶妙の条件だと感じますね。

ワンヒットでも点が入る。しかしゲッツーで一瞬に2アウトになる可能性もある。が、まだ得点のチャンスは残っている。
守り側はこれの真逆の気持ちで延長戦を戦うわけです。
これをハラハラドキドキするなという方が無理です。


引き分け再試合というドラマは見れなくなりましたが、
昨日のような劇的な結末のドラマは、今後多く見せてくれるのではないでしょうか。


グラブにボールが収まるまで分からない高校野球。
また、諦めずに最後まで戦う球児達。


最高です。



追記

星稜-済美は最後のサヨナラホームランが衝撃だったので霞んでしまいがちですが
8回の逆転3ランを打った9番の選手。
もっとメディア取り上げてやってくれーって思います。笑
返信する
すごい大会 (まめちち)
2018-08-14 09:03:48
hanahana様、コメントありがとうございます。
すごい大会になっていますね、100回目の夏。
済美はあの上甲監督の魂が乗り移ったかのような粘りと鋭い振りで躍進、次の高知商との四国対決が、とても楽しみです。
タイブレークについては、大会終了後に改めて触れてみようと思っています。
返信する

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