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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

ドラフト会議 各チームの採点は?

2010年10月29日 | プロ野球
グランドプリンスH新高輪で行われた今年のドラフト会議。
勿論【ハンカチ王子】こと早稲田の斎藤祐樹の行き先が最も注目されましたが・・・・。

斎藤は日本ハムへ。
6球団競合の早稲田・大石は埼玉西武が交渉権を獲得。
剛腕・中央の沢村は巨人が一本釣りに成功。

そのほかでも、
【大豊作ドラフト】と称されたとおり、
お宝ザックザクのドラフトでした。

ワタシは各球団のドラフトの評価を以下のようにしています。
しかし、
これはあくまで現在でのもの。
数年後は、誰が活躍し誰が沈んで行っているか・・・・・
全くわかりません。

ドラフトの成否は、
本来ならば5年ぐらい経ってから行うのがいいと思っていますが、
まあそこは・・・・・何しろ書きたいもんで・・・・・・・。(評価対象に、育成選手は除きます)


【中日ドラゴンズ】 80点
1.大野(佛教大)
2.吉川(PL)
3.武藤(ホンダ)
4.森越(名城大)
5.関(菰野)

したたかに大野を一本釣り。これも現在の投手力に自信があるから?2位の吉川は本当にいい選手。2位の最後まで残っているとは思わなかった。4・5位に地元選手を入れるところは心憎い。

【阪神タイガース】 70点
1.榎田(東京ガス)
2.一二三(東海大相模)
3.中谷(福岡工大城東)
4.岩本(南陽工)
5.荒木(明大)

大石を外し、榎田を指名。手薄な先発投手陣を埋める手を打った。榎田は評価の分かれる選手だと思う。ローテに入ることは出来ても、将来的には4・5番手か。2位の一二三もどのように育てるのかが注目される選手。バランスよくとっているようには見えるが、下位指名も含めいまひとつ強化の軸が見えない気もする。

【読売ジャイアンツ】 95点
1.沢村(中央大)
2.宮国(糸満)
3.田中(大分工)
4.小山(天理大)

ほぼ満点ドラフトだったのではないか。沢村はよほどのことがない限り先発ローテの一角を占めることは間違いないであろう。2位の宮国、3位の田中は好素材。1位で来る球団もあると思っていたぐらい。やはりドラフト戦略はうまい。オマケに8人を育成枠で指名。「自前育成」の大方針を今年も揺るがないものにしている。

【ヤクルトスワローズ】 60点
1.山田(履正社)
2.七条(伯和V)
3.西田(北照)
4.又野(北照)
5.久古(日本製紙)
6.川崎(熊本GL)

狙っていた斎藤、塩見を逃したのは痛かった。斎藤をゲットして投手王国を作る目論見は外れ、結局将来性を買って山田を指名。うまく育てば、手薄な内野陣を引っ張る存在となれる器。3.4位で北照バッテリーを連続指名したのには驚いた。

【広島カープ】  75点
1.福井(早大)
2.中村(富士大)
3.岩見(大阪ガス)
4.金丸(東海理化)
5.磯村(中京大中京)
6.中崎(日南学園)
7.弦本(徳島)

大石が欲しかったが抽選で敗れ同僚の福井へ。福井はいいPだが、正直1位の器なのかという点においては?マークをつけている。しかし、2位で中村、3位で岩見と好左腕を相次いでゲットしたのは好材料。いままで高校生の好素材を取っていくというドラフト戦略だったが、野村監督になり様変わり?それともある程度戦力のメドは立ったので、来季本気で勝ちに行くために空いているピースを埋めに行くドラフトだったのか?興味深い指名だった。

【横浜ベイスターズ】  50点
1.須田(JFE)
2.加賀美(法大)
3.荒波(トヨタ)
4.小林(大阪学院大)
5.大原(TDK)
6.福山(大商大)
7.大原(香川)
8.鶴岡(愛媛)

やはり身売り騒動が影を落としているのか?と思わせるドラフト。戦略性がないに等しく感じる。須田はどう見ても1位の器の選手ではない。2・3位で実力派の神奈川出身選手を指名したのは、地元密着を意識したということもあるかもしれない。特に荒波の3位指名には驚いた。4位以下も、「どうかひとりでも即戦力になってくれ」という願いのこめられたもの。育成を含めて高校生を一人も獲らなかったのは、長期戦略が立てられずチーム強化に即効性を求めたため?
大物になりそうな雰囲気を持った選手がいない、厳しいドラフトになった。

【福岡ソフトバンクホークス】 65点
1.山下(習志野)
2.柳田(広島経大)
3.南(浦和学院)
4.星野(岡山東商)
5.坂田(祐誠)

まさか斎藤に突入してくるとは思わなかったが、その後の指名を見るとチーム強化の戦略が垣間見える。城島を失った後、どうにかして【10年任せられる】捕手を育てたいというチームの強い願望が今年も山下の1位氏名に現れた。過去数年間でも荒川(日大高)福田(多摩大聖ヶ丘)と、高校生捕手を1位指名するという冒険に出てまだ成功を見ていないが、山下はどうか。やはり”城島の夢よもう一度”ということか。そのほかでは、「名前よりも素材」を貫く方針が徹底していると感じた。

【埼玉西武ライオンズ】 90点
1.大石(早大)
2.牧田(日本通運)
3.秋山(八戸大)
4.前川(阪南大高)
5.林崎(東洋大)
6.熊代(王子製紙)

大石を引き当てたのは、去年の雄星に続いて大殊勲。今後の強化方針は【先発】ということで、大石、雄星の二人がいっぺんに台頭すればチームの風景はガラッと変わる。もともと下位指名の高校生を育てるのがうまいチームだが、今年は大きく方針転換か?それともいい高校生の素材がいなかった?2位の牧田はアンダースローの技巧派とのこと。どのような使われ方をするのかが興味深い。高校野球ファンとしては、林崎、熊代が見られるのは楽しい。

【千葉ロッテマリーンズ】 85点
1.伊志嶺(東海大)
2.南(立正大)
3.小林(七十七銀行)
4.小池(青学大)
5.江村(大阪桐蔭)
6.藤谷(USC)

斎藤を外したのは痛恨だろうが、伊志嶺を獲得できたのは大きい。ゆくゆくは伊志嶺・荻野で組む1・2番が理想で、西村監督のチーム作りの核になる可能性を持った選手だ。2位の南、3位の小林は素材は一級品。評価を落としているところもあるが、プロになじめば相当やってくれそうだと考えているだろう。小池、江村と捕手2人を獲得したのは、里崎の後釜を考えてのもの。かなりいいドラフトになった。

【北海道日本ハムファイターズ】 95点
1.斎藤(早大)
2.西川(智弁和歌山)
3.乾(東洋大)
4.榎下(九産大)
5.谷口(愛工大名電)
6.斎藤(セガサミー)

なんといっても斎藤。素材、話題性いずれもピカイチで、これだけで満点ドラフトといってもいいだろう。私は斎藤のゆくゆくの姿を、大学の先輩でもある和田(SB)になぞらえて見ている。そのぐらいの素材だと思う。3・4位の乾、榎下も中継ぎですぐに使えそうな投手。さらに将来を見込んで西川を2位で指名するなど、心憎いドラフト戦略だと思う。年々強くなるファイターズを象徴するドラフトであった。ついでに言うと、6位指名の斎藤は、斎藤祐樹をフルネームで呼ばせるための戦略?なんてうがった見方をしてしまいました。

【オリックスバッファローズ】 40点
1.後藤(前橋商)
2.三ツ俣(修徳)
3.宮崎(セガサミー)
4.塚原(つくば秀英)
5.深江(明石)

厳しいドラフトになってしまった。くじ運だけはいかんともしがたい。岡田監督も3連敗は堪えた事だろう。後藤は素材としてはピカイチ。自軍のFA選手である後藤、あるいは日ハムの糸井級のポテンシャルを持った選手だ。じっくり育成してもらいたい。その他の選手は、よくわからない選手が多いという印象だが、三ツ俣はプレーする姿に大物間が漂う選手だ。

【東北楽天ゴールデンイーグルス】 70点
1.塩見(八戸大)
2.美馬(東京ガス)
3.阿部(東北福祉大)
4.榎本(九州国際大付)
5.歓野(PL)

1位の塩見は、ポテンシャルの高い選手。十分に先発ローテーション投手としてやっていける選手だ。2位の美馬は、高校以来久々に名前を聞いた。160センチ台で153キロを投げるとは驚きだ。楽天には藤代高校時代の先輩である井坂も在籍していて、面白い存在になりそう。3位以下は将来性を見込んでのものだと思う。5人でとどめたが、もっと高校生の素材を獲得しに行くのかと思っていたので、ちょっと意外な気もする。(育成では獲ったが)


12球団を見ていくと、やはりビッグ3を獲った日本ハム、巨人、埼玉西武が最も成功したドラフトだったといえるでしょう。スーパースター候補というのはそんなに数多く出てこないものなので、これをしっかり抑えておけばチームは間違いなく強化されていくと思われます。それにしても、今年は高校生に「これは」というピッチャーがいなかったのが、このドラフトに顕著に現れましたね。話題独占だった興南の島袋投手は、はやばやと大学進学を表明してしまいましたしね。素材NO1だった広陵の有原投手もしかり、でしたしね。
大学生にこれだけ偏ったドラフトというのも珍しいのですが、よく見ると昨今のアマ球界の現実を現しているのかもしれません。
好素材は大学へ、大学へと歩を進めています。逆に社会人野球は、衰退の一途をたどっているのが見て取れますね。高校生に好素材が少ないと、これからも大学生を中心としたドラフトになっていくんでしょう。
しかしその中身は、必ずしも中央の大学ばかりではなく、地方の大学の好選手も数多く見受けられるという形になっています。東北福祉大がその流れを作ったと思っているのですが、各大学共に好素材を輩出し、なかなか面白いことになっているな、というのがワタシの印象ですね。

それと共に、独立リーグからの指名も増えてきました。独立リーグ組は、何らかの形で一度は「野球で食っていく」のを断念した選手の集まりです。
それだけに、ドラフト指名されるのは嬉しいでしょうね。
「なんとしても」の思いは強いと思いますので、メンタル面では優位に立てることでしょう。


いずれにしても【昨日が本当のスタート】であることは間違いありません。
どんな選手だって、ドラフトのことが話題になるのなんてせいぜいキャンプ前半まで。
あとは【力】でのし上がっていくことが求められる世界です。

そして、
そのプレーで私たちファンを興奮させ、感動させてください。
シーズンの開幕が待ち遠しいです。


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