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第105回全国高校野球選手権大会 予選展望その7 【中国】

2023年07月01日 | 高校野球

≪第105回全国高校野球選手権大会≫
- 予選展望7 中国地区 -


【岡山】(参加58チーム) 
門馬監督の創志学園が最注目校。岡山県勢初全国制覇の礎を築く年にできるか。

◎ 創志学園  
〇 岡山学芸館 おかやま山陽    
△ 玉野光南 倉敷工 倉敷商   
▲ 岡山理大付 興譲館 作陽学園 

昨夏からの連覇を狙う創志学園は、元東海大相模で4度の全国制覇を誇る門馬監督が、岡山に初の真紅の大旗を持ち帰るために昨夏就任した。すでに昨年も全国の土を踏む創志学園は、上田、竹本ら旧チームで経験のあるメンバーががっちりと中心に座り、そこにスピード&チャージ、アグレッシブベースボールのメソッドが注入されつつある。近い将来、創志学園は確実に全国制覇を狙えるチームになるだろうが、今年その萌芽を甲子園で見せることができるか。春を制した岡山学芸館には、Max145キロの剛腕、伊藤がいる。中国大会では広陵とも互角の戦いを演じており、かなり期待が持てる戦力になってきた。昨秋の覇者、おかやま山陽は投打のバランスがいいチーム。創志学園、岡山学芸館との三つ巴の戦いになる今年の大会で、突き抜けるには投手陣の頑張りが必要か。春決勝まで駆け上がった玉野光南は久しぶりの夏を狙う。小玉、井上の投の両輪が看板。倉敷工は昨春の選抜メンバーが残り今年の春も4強入り。しっかりと戦える位置にチームを持ってきた。一昨年の代表、倉敷商は夏に強い伝統があり、毎夏必ず接戦をものにして勝ち上がってくる。岡山理大付のエース左腕、高橋も好投手。興譲館の坂本も油断がならない。作陽学園は行名変更して気分一新、初の甲子園を狙う。


【広島】(参加83チーム) 
今年も広陵が大横綱。しかし毎年大激戦が展開され、一筋縄ではいかない大会だ。ライバルの広島新庄はどこまで迫れるか。

◎ 広陵 
〇 広島新庄  
△ 広島商 崇徳 
▲ 呉 呉港 如水館 盈進 

昨年同様、全国制覇を狙って大型チームを作り上げた広陵の戦力は万全。エース高尾に倉重の2本柱は全国屈指の陣容。そこにドラ1候補の真鍋を中心とした打線が強力援護するチームだ。選抜では4強で敗れ去ったが、チームの目標は大阪桐蔭を破って全国制覇することの一点。昨夏は同じような大型チームで臨むも、まさかの県大会3回戦敗退。今年同じ轍は絶対に踏まないと気合の入り方が違う。まずはこの広陵1強が破られるのかどうかが最大の注目点であるが、可能性が最も高いのはライバルの広島新庄か。相変わらず毎年チームの核となる投手陣は今年も素晴らしい。エース新田は速球が武器の本格派だが、緩急自在の投球ができ安定感は抜群。そこに2年生の石津も控え、ロースコアの接戦をもくろむ。崇徳は打線が看板のチーム。前監督であった応武監督が亡くなって1年、弔い合戦で大会に臨む。名門・広島商は昨春の選抜では大阪桐蔭に当たる寸前で無念のコロナ辞退。何とか全国への道を切り開いて、捲土重来を期したい。今年も打線が看板のチームで、振りは鋭い。呉、呉港はいずれも安定感のある投手陣を中軸のバットで援護したい。如水館は戦力的には上位に引けを取らない。盈進は昨年約50年の沈黙を破って甲子園に出場して沸かせた。夢よもう一度を狙って今年も大会に臨む。



【山口】(参加53チーム) 
昨夏甲子園で大ブレークの下関国際か、春秋連覇の高川学園か。選抜でブレークのエース升田擁する光も春夏連続出場狙う。

◎ 下関国際 高川学園
〇 宇部鴻城 光  
△ 柳井 南陽工 
▲ 山口鴻城 岩国 宇部商 宇部工 

県大会の構図は昨年同様だ。昨年夏の全国準優勝で一躍全国に名前が知られた下関国際と、着々と実力を蓄えて今年も秋春連覇を成し遂げている高川学園。両校が引っ張る大会になりそうだ。下関国際は、昨夏は二本柱の投手陣に鋭い攻撃力で全国を席巻したが、今年はややその力を落とし気味。打線は相変わらず活発だが、継投でしのぐ投手陣にやや不安が残る。秋春と連覇の高川学園は、安定感のある2年生エース葛西を盛り立てて、しっかりとした守りで勝ち抜く。その高川学園に決勝で惜敗した宇部鴻城は、続く中国大会ではブレークして決勝に進出。つながる打線の破壊力は県下屈指で、投手陣が破綻しなければ十分に頂点に値するチームだ。選抜でブレークした升田の光はどうか。投手陣で信頼できるのが升田一人という事で、夏は上位の戦いになった時に升田がどれだけコンディションを維持できるかがカギ。名門の柳井は秋春ともに4強に進出。壁を破り久々の甲子園に照準を絞る。南陽工は今年はいずれも8強どまりながら、戦力的には充実しており頂点も狙える。山口鴻城はエース岡野出来次第、名門の岩国・宇部商も伝統の力をバックに快進撃を誓う。



【鳥取】(参加23チーム) 
選抜出場の鳥取城北が最右翼。いずれも決勝で敗れている米子松陰が3度目の正直なるか。

◎ 鳥取城北 
〇 米子松陰  
△ 米子東 八頭     
▲ 鳥取商 倉吉北 境 倉吉総合産  

選抜出場の鳥取城北が春の大会も連覇。乗っていて死角は見当たらない。エース新庄は春の登板を見合わせ休養に努めたが、その間に吉田、村山が台頭するなど、投手陣が盤石の態勢となった。もともと攻撃力が高いチームであったが、ここ数年その攻撃力に今一つキレが見られないのが心配なところ。しかし戦力的には抜けており、春夏連続出場の可能性は高い。追っていくのは秋春ともに決勝で涙をのんだ米子松陰。エース中前を支える打線は細かい技がさえ、しっかりと点が取れるのが特徴。今のところ鳥取城北の壁は厚いが、3度目の決戦となったら面白いことになりそうな気配もする。米子東は高らかに全国制覇宣言をして、チームを一つ高みに上げる作業が進行中。打線は飛距離が伸びてパワーアップしており、県内では打ち負けることはなさそう。八頭は甲子園常連校に仕立て上げた徳永監督が復帰。勢いを得て甲子園を狙う。投手力の整備が急務だが、打線は打ち負けないパワーが特徴だ。昨年からの連覇を狙う鳥取商は、今年も候補の一角に名を連ねる。甲子園経験者を軸に投打とも安定感のある戦いができる。倉吉北、境の県内名門校は、一発逆転を習うが、その素地は十分にあるチームだ。



【島根】(参加38チーム)  
公立王国が復活? 浜田、大社の両名門が覇権を争う。黙っていないのが、開星、立正大淞南の強豪私学だ。

◎ 大社 浜田   
〇 開星 立正大淞南 石見智翠館  
△ 益田東 出雲    
▲ 益田 邇摩 三刀屋 

20世紀の間はずっと公立王国だった島根の高校野球界。その後私学3強が台頭し、ずっと3強を中心に覇権が争われてきたが、近年公立勢の巻き返しが急で、今年も互角かそれ以上の戦力になってきた。まず本命に上がるのが、春優勝の大社。春は5試合8失点としっかりと投手が試合を作る戦いで制覇。エース安松を中心に、夏もその戦い方で甲子園を狙う。浜田は昨夏からの連覇を狙う。エース波田を軸にこちらも投手力でしっかりと相手得点を抑えて戦う。この両校が投手力中心のロースコアゲームで勝ち上がるチームなら、私学3強は強打が看板だ。野々村監督復帰の開星は、どうしても勝ち切れないという1年を過ごしてきたが、一つきっかけをつかめば急浮上しそうな雰囲気だ。長身左腕の百合沢が台頭し、投手陣にもめどがついてきたのは明るい材料だ。立正大淞南は春決勝まで進出。復活したエース山下が本物であれば、強力打線に絡めて覇権争いのトップに立つ。石見智翠館は今年は秋春の公式戦合計でもわずか2勝しか挙げておらず、公式戦の経験不足も指摘されるが、安川、広渡の両輪は旧チームで経験も豊富。こちらもキッカケひとつでガラッと変わる。そのほかでは、益田東の打線、出雲の総合力、邇摩のエース品川ら、期待が大きいチームが多く、楽しみな大会だ。



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