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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

山中慎介 この戦いは、正義の戦いでもある

2018年01月11日 | ボクシング

3・1≪ワールドプレミアムボクシング27≫  ~両国国技館~

 【WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦】
 王者・ルイス・ネリ(メキシコ) × 同級1位・山中慎介(帝拳)


昨年9月、
まさかのTKO負けで12度にわたる防衛を続けていた世界タイトルを失った山中慎介。

日本が誇る”神の左”のハードパンチャー。
そして日本ボクシング史上第2位の、
12連続防衛記録を持つカリスマチャンピオンの山中。

その山中が一敗地にまみれる瞬間を目にして、
ファンは『このシーン、見たくなかった』と、
ものすごいショックに襲われました。

この試合は具志堅用高の持つ『13連続防衛』の日本記録に追いつく『晴れのマッチ』のはずが、
まさかこんなことになるとは。。。。。
そんな感想をワタシも強く持ちました。

そしてその試合後、
そのショックに追い打ちをかけるような事実が。
『挑戦者のネリが、ドーピングを行っていた』
というもの。

明白なドーピング検査陽性の診断が出ていたにもかかわらず試合は行われ、
その結果山中は敗れ去り5年にわたる王座から陥落しました。

本来であれば、
スポーツの現場でドーピング検査に引っかかれば、
オリンピックなどは出場権はく奪、あるいは追放処分が下されるはず。
プロの世界だって、
許されていいはずのないことと認識されてきました。

当たり前ですが、
山中―ネリの試合については、
無効試合になるのはずだという認識が、
ワタシの中には今もあります。

しかしこの事案、
その後管轄するWBCは、
なんとこのドーピング陽性を『食べた牛肉由来によるものだとも考えられる。依っておとがめなし』
との、わけのわからない裁定を下しました。

なんとなんと。。。。。

肉の中に入っていたもの由来なら、
ドーピングって、フリーなんですかあ。。。。。
へ~初めて知ったよ。。。。

そんじゃあオリンピック選手も、
バンバン肉食べて筋力を増強したら、
いいんじゃない?
中に何が入っていようが、おとがめなしらしいよ!


そんなモヤモヤした気持ちが、
ずっとワタシを支配していました。


当の山中は、
当初は引退をほのめかしていましたが、
WBCがネリに『山中との再戦を指示』したと知ると、
『こいつをぶっ倒さなきゃ、俺のボクシング人生は完結しない!!』
との強い気持ちで現役続行を宣言。

そしてついに、
3月1日にネリとの再戦が決定しました。


一度は切れてしまった気持ちをつなぐ作業、
本当に苦しいものだったと思います。

しかし、山中は立った、再起した!!!

これはもう、
応援するしかないじゃないですか。。。。


冷静に見てみると、
勝ち目は薄い試合になると思われます。

上り調子の25歳のネリ。
今や軽量級のビッグネームの風情で、
先日階級上げを発表した日本の”モンスター”井上尚弥との対戦が、
権威ある米リング誌の『今年みたいビッグマッチ』の3番目に上げられているほど、
”ライジングスター”扱いされている強豪です。

たとえドーピングで不正に体をビルドアップしなくとも、
十分に『勝つのはかなり困難』な相手であることに違いはないでしょう。

かたや山中は現在35歳。

残念ながら下り坂に差し掛かっているともいえるボクサーで、
長年の勤続疲労や、
一度切ってしまった気持ちを取り戻す作業にも苦しんだことでしょう。

『世代交代』
がこれほど印象付けられる試合も少ないと思われるような試合で、
分が悪いのは確かですね。

さらに日本のファンも、
ドーピングをやっていたボクサーを日本のリングに上げることを、
かなり面白くなく思っているファンも多いですね。

その”ドーピングボクサー”との対戦を快諾した山中サイドを、
おかしいと感じる人も数多くいるようです。

それはそれで筋が通っているし、
言いたいことはよくわかります。



しかし。。。



ワタシは山中のこの『最後の戦い』を、
なんとしても見届けたいと思っています。
ずっと応援してきたものの義務として。


山中のまなざしの先には、
何が映っているのでしょうか。

なんだか山中が、
劇画の中から飛び出てきた主人公たちに重なって見えてきています。
矢吹ジョーのように、力石徹のように、
堀口元気のように、関拳児のように。。。。。。

ワタシがボクシング好きになるきっかけを作ってくれた劇画の主人公たち。
そんな彼らが戦った『人生をかけた戦い』そのものに、
山中が向かっていく気がしてならない。

戦いとしては、
【ロッキー3】での、
クラバーとのリベンジマッチそのものになれば。。。。

憎き相手を、
その左で叩きのめせ!!!!!


そんな気でいます。


3月1日、両国国技館。
山中が≪日本ボクシング史に残る≫ファイトを見せてくれるはず。

長谷川は、見事にやってのけた。
それを山中は、
間近で見ていたはず。

今度は自分が、
乾坤一擲の戦いを見せる番だ。


がんばれ!!がんばれ!!山中慎介。

最後の最後まで、応援し続けるぞ!!


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