プロ野球も終盤戦。
セ・パともに優勝は決まったものの、
CS進出争いや2位争いなど、
まだまだ熱き戦いは継続中。
そんな中、
この日千葉ロッテは本拠地で井口資仁の引退試合を行いました。
今シーズン限りで長きにわたったプロ野球生活にピリオドを打つ井口。
この試合では、
6番DHで最後まで出場をし続けました。
「井口資仁引退試合」と銘打ったこの日の試合、
球場は満員で、
チケットが手に入らなかったファンが球場の外にもたくさん詰めかけていました。
5位・6位の対戦ということで、
試合自体は決して熱を帯びたものではありませんでしたが、
9回2点差を追うロッテの攻撃で、
1塁にランナーを置いて井口に”最後の打席”が回ってきました。
マウンドには日ハムの守護神・増井。
増井は井口に敬意を表してか、
全球ストレート勝負を選択。
その男気に応えるように、
井口がバットを一閃。
右中間に舞い上がった打球は、
伸びて、伸びて、そのままなんと右中間のスタンドへ飛び込む渾身の同点アーチ。
その瞬間ワタシ、
魂が震えるほどの感動を覚えました。
なんて劇的な一瞬。
なんて「持っている男」なんでしょう、井口資仁という男は。
思えば西武ファンであるワタシにとって、
井口はいつも目の前に立ちはだかった厳しい相手でした。
ダイエー時代は、
小久保・城島・松中・柴原らと並んだ打線が、
いつも西武の投手陣を木っ端みじんに打ち砕きました。
こっちは松坂・西口を立てて、
強力投手陣で戦いを挑みましたが、
井口には特にいつもいいところで、
今日打ったような右中間への素晴らしい当たりを打たれていた印象が強いですね。
その後”不倶戴天の敵”だった井口はMLBへ。
するとMLB好きのワタシは、
声をからして井口を応援しました。
ホワイトソックスでの活躍は、
忘れることができません。
『日本の誇り』でした。
そしてMLBでやりたいことをやり切ってから井口は日本球界へ復帰。
またまた西武のライバルである千葉ロッテに入団しました。
ロッテが強くなった大きなピースの一つを、
井口は間違いなく埋めていました。
ロッテ入団後、
どんどん弱くなっていった西武の息の根を、
よく止めてくれるような一打を放ちました。
「憎たらし~~。だけど、すごい選手だなあ、相変わらず」
というのがワタシのベテランになった井口評。
ますます円熟味を増して、
30代後半からの井口には、
リスペクトの気持ちも大いに芽生えていたものでした。
しかしさすがに年齢には勝てず、
今年の前半に今季限りでの引退を発表した井口。
今季も終盤に差し掛かって、
『ああ、井口も今季で、引退するんだよなあ・・・・・』
と思っていた今週、
『井口、ロッテ監督』
のニュースが。
このニュースを聞いて、
なんだかワタシ、うれしかったですね。
『やっぱり井口は、西武と反対側に立って、常に強大な敵として、相対する運命なんだなあ』
なんてことを思ってしまいました。
それゆえってこともないでしょうが、
今日の試合は、
なんだか感慨深くも、落ち着いてみることができたという感じです。
井口選手。
これまでありがとう!!!
たくさん楽しませてもらいました。
そして井口監督。
負けませんぜ、来季から!!!
それにしても。。。。。。
引退試合でホームランって、
長嶋の引退試合とか、
中畑の日本シリーズ最終戦での感動のホームランぐらいしか、
ワタシには思い浮かびません。
やっぱり持ってる男って、
違うなあ。。。。
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