ペナントが雌雄を決する週末を迎える土曜日の朝、
衝撃的なニュースが駆け巡りました。
『中日の山本昌投手引退』
同年代の選手だけに、
ワタシも本当に衝撃を受けました。
数年前、
工藤(現SB監督)が引退した時に、
『いよいよ(同年代の現役は)、後はマサだけになっちゃったなあ』
としみじみしたのですが、
そのマサにも『いつか訪れる日』が来てしまいました。
なんとなくですが、
『同年代』
としてシンパシーを感じるのは、
『昭和時代に高校野球をやっていた選手』
と自分の中で定義しているので、
中日の谷繁も辞め、こうしてまた山本昌も引退。
完全に『我々の時代が、過ぎ去ったんだなあ』と黄昏ているところです。
それにしてもマサ投手、
本当に長きにわたる現役生活、
お疲れ様でした。
最後の最後まで心を折ることなく、
自分のピッチングの向上に捧げつづけたその姿、
特に40を超えた晩年になってから、
『本当にすごい』と見つめ続けていました。
日大藤沢では、
前橋育英で甲子園優勝監督となった荒井監督の1学年下として、
『神奈川県の好投手』の一人に数えられていました。
まあ、
同学年の神奈川はY校こと横浜商の独壇場の年。
『神奈川屈指の好投手』の座は、
常に三浦(元中日)のものでした。
春夏共に甲子園準優勝の凄いチームでしたしね。
甲子園に目を移すならば、
その三浦以上に注目されたのは池田高校の水野。
寝てもさめても、池田、池田という学年でしたね。
そして、
この年の話題をさらっていたのは、
投手では中京の野中、野手では享栄の藤王という、
愛知の二人のライバルでした。
日大藤沢というと、
数年前から『東都のステンゲル』と言われた香椎監督に率いられて、
ようやく神奈川の高校野球地図に名前が載るようになったチームでした。
もちろん、甲子園は未経験。
山本昌の数年前の学年に、
和田という右腕の剛速球投手がいて、
注目された年もありました。
そんな山本昌。
ドラフト5位で中日から指名を受けてプロ入りするのですが、
同期の1位に藤王、2位(?ひょっとしたら3位かも。うる覚えです)に三浦と、
『高校野球時代に雲の上』
だった選手たちが同一チームにドラフト指名されるという状況でした。
藤王は『たぶん順調に育てば、名球会入りするぐらいの選手になる』と思われていましたし、
三浦はなんてったって『甲子園のヒーロー』です。
山本昌の名前は、
本当に一部のマニアにしか語られない存在だったと思います。
しかし昭和63年。
ドジャーズのアイク生原さんに野球留学先のアメリカでしっかり鍛えられてまさに『覚醒した』山本が、
シーズン終盤に彗星のようにデビューします。
その頃のこと、
今でもしっかりと覚えています。
留学先でスクリュー系のボールを覚えた山本昌。
そのボールを駆使して、
急遽呼び戻された日本のマウンドで、
好投に次ぐ好投。
中日のセ・リーグ制覇に、
大きく貢献しました。
その年の中日。
投の山本昌と並んで、
打では数多のベテランに交じって、
”高卒1年目のショート”立浪が躍動。
なんともはや、
若い芽が飛び出した、
いいチームでした。
日本シリーズ第3戦でも、
西武相手に山本は中盤まで好投。
『これはすごい選手になるな』
という予感を感じさせました。
あれから早27年の歳月が過ぎました。
90年代には今中と並んで、
ふたりの左腕エースとして大活躍。
一時力を落としたかに見えましたが、復活。
3度の最多勝に輝くなど、
『太く長く』
その現役生活を全うしてくれました。
思い出に残る名投手でした。
そういえば今年は、
同じ中日の谷繁、和田、小笠原や、
西武の西口など、
一時代を築いた選手たちが、
次々に引退を発表する年となりましたね。
寂しいシーズン終盤です。
昨日は西武ドームで、
森本の引退試合がありました。
終盤で出場した森本に、
『何とか最後の打席を・・・・・』
ということでチームが結束。
つなぎにつないで2アウトで打席を回した時、
森本は打席に入る前から号泣。
いいシーンを見ました。
『それだよ、その執念だよ!』
と、久々に見た【西武の執念】に、
なんだかヒントを見た思いもしましたがね。
(いつも淡泊すぎる戦いばかり見てきたので・・・・)
いずれにしても、
すべての引退する選手に、
『今まで楽しませてくれて、ありがとう』
と感謝のエールを贈ります。
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