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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

フットボールのレジェンド  トム・ブレイディが引退

2022年02月03日 | NFL

22年間の現役生活で、
7度のスーパーボウル制覇、
5度のスーパーボウルMVP,
そして3度のシーズンMVPに輝いた、
「NFL史上最高の選手」という事をだれも疑わない最高の選手であるバッカニアーズのQB、トム・ブレイディが、
ついに引退を発表しました。

44歳での現役引退ですが、
今季もまた圧倒的な成績を残し、
MVPの最有力候補です。

まだまだ現役バリバリ・・・・・というか、
誰も彼を追う事が出来ないすごいプレーヤーですが、
年齢のこともあって「いまが潮時」と決断しました。


よく引退には、
「ボロボロになるまでやり切った引退」と「まだやれると惜しまれながらの引退」があるといわれます。
ほとんどの選手はボロボロになるかならないかは別として、
あきらかに全盛期から力が落ちて引退を決断します。

惜しまれながら・・・・・と言われ、
まだできるのに引退したといわれる代表格は、日本のプロ野球でいえばあの王選手。
30本塁打を打って引退なんて・・・・・と言われました。
それでも全盛期よりはかなり力が衰えていたのは、
本人の語る言葉以上にファンが感じていたものでした。

そのほか13勝しながら「肩が上がらない」と言って引退した江川や、
近年では投手陣の柱として日本シリーズでも活躍した広島の黒田投手などが、
「余力を残して引退した選手」と言われれば、すぐに思い浮かびます。

しかしながら、
誰も疑いようがないシーズンMVPの活躍をしながら引退なんてことは、
いまだかつて見たことがありませんね。

しかしそれもブレイディらしいといえばその通り。
だってドラフト6巡目指名で入団して、
ほぼ誰にも期待されずにプロのキャリアを始めながら、
誰にもまねできない、誰も到達できない高みに上っていったプレーヤーですから。

引退も、
誰にもまねできない形となりました。

何しろ彼が入団してから20年間、
ペイトリオッツはただの一度も負け越しはなく、
17度の地区優勝に輝いたんですから。。。。

プロスポーツ数あれど、
こんなにすごい王朝を築き、
こんなに勝ち続けたチームはちょっとやそっとじゃあ見当たりません。

さらにNFLという、
サラリーキャップ制が敷かれて、
ヨーロッパのサッカーのように、
次から次に高額の選手を取りまくることが可能な競技ではないんですから。

偉業中の偉業です。

そんなブレイディが、
2020年度シーズンに、
42歳という年齢で移籍を決断。
選んだのがず~っと負け越しを続けていたタンパベイ・バッカニアーズでした。

そして昨年、
43歳のシーズンで負け癖の付いたバッカニアーズを、
「勝つとはこういう事なんだ」と自らプレーで、言葉で彼らを鍛え上げ、
なんとスーパーボウル制覇に導いたのでした。

まあなんというか、
「スーパースターがやることって、奇跡を現実のものにすることなんだ」
と世界中のファンに見せつけたシーズンでした。

そして今年、
さらに磨きのかかったパスを投げ続け、
NFLトップの5316ヤードを投げ、これも最多の43TDを決めました。
QBの実力を測る指標であるQBレーティングでは、
水準をはるかに超える102.1を記録。

どこをどう切り取っても、
「すごすぎる」
としか言いようのない成績でした。

ちなみに5000ヤード以上のパスを投げたシーズンは、
彼にとっても10年ぶり2回目の事で、
今季投げた5316ヤードは、彼のシーズンベストの成績です。

通算84520ヤード、
624タッチダウン、
通算パス成功率64.18%、
QBレーティング97.6。

さらにさらに、
プレーオフ35勝!!

まさに、
前代未聞というよりも、
空前絶後の記録ですね。

まあ、
この記録を破る人はなかなか出てこないでしょう。

常にチームを勝利に導いた、
そんなQBでした。

ブレイディがいなくなり、
またスティーラーズのベン・ロスリスバーガーも引退。
何だかNFLも新しい時代に入った感じで、
寂しさを禁じえません。

ワタシは決してブレイディのファンという立ち位置で見ていたわけではありませんが、
彼のすごさは身に染みていました。
挑んでも挑んでも跳ね返される大きな壁のような存在でした。

大相撲でいうと白鵬。
そしてNFLのブレイディ。

失って見て本当の偉大さがわかる、
そんなアスリートかもしれませんね。

ラムズのスーパーボウル進出に浮かれポンチだったワタシも、
このブレイディの引退表明には、
感慨深いものを感じています。

そのブレイディの最後の試合となった、
先日のNFCディビジョナルプレーオフのラムズ戦。

ブレイディは最後の2つのドライブで、
いずれも見事なパスを連発し、
攻撃をTDに導いています。

最後の最後まで、
見事にNFLの史上最強QBとして、
プレーを全うしました。

これからはNFLの歴史そのものとなって、
映像の中でしかあのすごいパス、落ち着きはらったしぐさ、
そして闘志あふれる檄を、
見ることができないというわけですね。

あ~寂しい。


お疲れさま。
ゆっくりと英気を養い、
人生の次のステージに備えてほしいと思います。

日本にも一度、
観光かたがた来てほしいなあ。。。。。



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