≪ボクシングフェス5・8≫ ~有明コロシアム~ 5月8日
【WBO世界Sフライ級タイトルマッチ】 12回戦
チャンピオン 同級1位
井上尚弥(大橋) vs ダビド・カルモナ(メキシコ)
【IBF世界Lフライ級タイトルマッチ】 12回戦
チャンピオン 同級10位
八重樫東(大橋) vs マルティン・テクアペトラ(メキシコ)
観る者すべてを凍りつかせた、
先週の”絶対王者”内山高志の衝撃的なKO負け。
あの残像が脳裏をよぎり、
まだまだ癒えることのない今日この頃ですが、
来たる日曜日の5月8日、
『日本の若きエース』が防衛戦を迎えます。
一昨年の年末、
衝撃のKOで”世界ビッグマッチへのキップ”を手にした井上。
昨年は1年間、
指の負傷などに苦しみ防衛戦は年末のただ1度でしたが、
その1度がまた『井上はモノが違う』ということを再確認させる内容で、
期待は膨らむばかりの若きチャンプです。
2010年代に入ってから、
日本ボクシング界には『世界チャンピオン』と名のつくボクサーがまさに乱立しましたが、
『本当に強い世界チャンピオン』として名実ともに認知されている(いた)のは、
WBCバンタム級の山中慎介と、
WBA・Sフェザー級の内山高志だと評価されています。
両者ともにKO率の高い、
技術もパワーも圧倒的なチャンプで、
それぞれ10回以上の防衛を成し遂げている名チャンプです。
そしてその彼らを追って、
若きこの井上尚弥が世界に躍り出てきました。
これまで日本でばかり試合をしている世界チャンプに、
世界のボクシングファンは冷ややかな視線を浴びせていました。
曰く『どうせ地元でやってしか勝つことができない、ローカルチャンピオンだろうぜ』
世界的な評価は、
いかに防衛記録を伸ばせども、
一向に上がりはしない現状。
しかしながら、
興行という側面もあるボクシング界で、
『海外に出てリスクを冒してまで・・・・・』
という考えになるジムが出ても、
それを責めることはできません。
ゆえに日本人の世界チャンピオンは、
なかなか海外の『本場のリング』と言われるラスベガスなどに、
進出することはかないませんでした。
世界のだれもがその存在を知る、ボクシングの世界チャンピオン
という存在は、
日本人ではまだほとんどその称号を手にできていません。
(これまでのボクシング界で、その称号を手にしているのは、白井義男さんとファイティング原田さんぐらいです。あの具志堅さんも、そこまでの評価はされていません。)
しかし時の流れは、
否応なしに日本人チャンピオンたちを飲み込んでいっている・・・・・・
そんな流れになってきました。
ボクシングの人気が、
前世紀と比較してすっかり落ちてしまっている日本という国にあって、
ボクサーがどんなに強くとも、
世間一般で評価されにくいという時代になってきてしまいました。
何度防衛を重ねても、
数少ないボクシングファン以外からは、
ほとんど関心を示してもらえなくなっている中、
『稀代の名チャンプ』
と言われた内山高志でさえ、
顔と名前と戦い方が一致する一般人は数少ないと言っていいでしょう。
しかし日本における平成のスポーツファンは、
もう一つの特徴を持っています。
それは、
『どんなにマイナーな競技でも、ひとたび世界のトップで戦うということで世間に認知されれば、凄まじい熱狂を生む』
ということです。
フィギュアは言うに及ばず、
テニス、ラグビー、卓球、水泳、女子サッカー、7人制ラグビー・・・・などなどの熱狂ぶりを見れば、
日本人がスポーツに『何を求めているのか』ということは、
よく分かります。
そういう観点で見てみると、
ボクシングの『世界チャンピオン』という肩書を持ち日本で試合をしているだけでは、
世間は『世界と戦っている』とみなしてくれはしない・・・・・・
ということだと思います。
ということは、
『本場のラスベガスで、現地の熱狂の下、世界のスターと戦っている』
ということが認知されれば、
ボクシングが大きく世間から注目されるということは、
十分にあり得るということです。
そんな観点から、
現在のボクシング界を見てみると、
『井上尚弥』
という名前が、
燦然と光り輝いてくるということです。
先日の記事でも書きましたが、
アメリカのボクシング誌が選定する、
現在のPFP(パウンド・フォー・パウンド)に、
日本人で山中慎介とともに選ばれているのが、
この井上尚弥なんです。
すでに『世界が認める』チャンピオンだということです。
ということは、
世界中のファン、とりわけアメリカのファンは、
井上尚弥のファイトを、
『生で見たがっている』
ということです。
それも『強豪』と名のつくボクサーとのスーパーファイトとして。
そしてその井上尚弥がターゲットにしているのが、
現在のPFP第1位、
要するに『全階級のボクサーの中で、一番強い』と言われているローマン・ゴンザレス。
つい2年ほど前までは日本を主戦場にしていたロマゴン。
八重樫とも死闘を繰り広げた末、
現在はアメリカにわたって着々とその実績、人気を積み上げているところです。
アメリカのファンをして、
『あのロマゴンと、まだ見た事のない日本の怪物・井上尚弥とのファイトを、早く見たい』
と言わしめています。
ちょうどその対戦が現実となった時、
パッキャオvsメイウェザー
という『100億の札束が乱れ飛ぶ』スーパーマッチに匹敵する、
頂上決戦になるのではないでしょうか。
井上尚弥は、
はっきりと『アメリカでの、ロマゴンとのスーパーマッチ』を、
自身のボクシング人生の最初の”メインターゲット”に設定しています。
そして、
『必ず勝つ自信がある』
と言い放ちます。
その対戦が実現するまで、
我々は、
追い続けなければならないでしょう!
言い換えてみれば、
テニスの錦織がランキングを2位か3位まで上げて、
ウィンブルドンの決勝でジョコビッチと対戦するようなものですよ、実際。
そんな『夢』を見させてくれる井上尚弥の、
『まっすぐに頂点に続いている道』の道中である今回の試合。
やっぱり見逃すわけにはいきません。
”井上尚弥、世界最強計画”
大橋ジムが満を持して描くこの計画、
いっちょ乗ってやろうと思って、
ワタシは足しげく井上尚弥のタイトルマッチに足を運んでいるのです。
いつも、
『これが彼を目の前で見られる、最後のファイトになるかもしれない』
と思いつつ。
手の届かなくなる前に、瞼に刻み込んでおこうと思って。。。。。。。
そんな、ワクワクするファイトです。
誰が何と言おうとも、
『井上尚弥は、世界の頂点を獲る!』
とワタシは信じて疑っていません。
予想では4Rでの衝撃KO勝ち。
しかし毎度毎度、
予想より短いラウンドでの衝撃KOを見せてもらっているので、
今回も『ひょっとしたら3R? いやっ2Rかも・・・・・・ええっ、まさかの1RKO?』
なんて妄想も膨らんでいるところです。
そしてワタシが敬愛してやまない『激闘王』八重樫東のタイトルマッチも、
ダブルタイトルマッチとして組まれています。
今回の相手は未知の相手。
八重樫のファイトは、
いつも『男を熱くさせる』ファイトだと思っています。
何しろ彼のファイトを見るのは、
大好きです。
今回、
大学の先輩でもある内山高志が衝撃のKO負けを喫したすぐ後の対戦になるだけに、
期するものもあるでしょう。
気持ちの中にあるもやもやを吹っ飛ばしてもらいたいところです。
ということで、
『自分へのご褒美』と位置付けているこの井上&八重樫のダブルタイトルマッチ。
今年はGW最後の日に設定されました。
『母の日』とも重なっているのでちょっぴり後ろめたさを感じながら、
足取りは軽やかに、会場に向かおうと思っています。
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