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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

全日本大学野球選手権 決勝  中京学院大が初出場で栄冠!

2016年06月13日 | 大学・アマ野球

≪全日本大学野球選手権大会≫ ~神宮~

【準決勝】

第1試合 中京学院大 5-4 奈良学園大

第2試合 中央学院大 5-1 上武大


【決勝】

中京学院大 5-2 中央学院大

中京学院大 020 030 000|5 
中央学院大 000 100 001|2

大波乱の全日本大学野球選手権大会は、
東海地区代表・岐阜大学リーグ所属の中京学院大が、
なんと初出場で栄冠に輝きました。

まずは前日、土曜日に行われた準決勝。

中京学院大はこちらも初の栄冠を狙う奈良学園大と対戦。
初回に2点ずつを取り合うという波乱の幕開けとなったこの試合、
その後は落ち着きを取り戻した両チームの投手が好投を見せ、
接戦のまま進んでいきました。

奈良学園大は中盤に小刻みに得点を加えると、
その後も試合を押し気味に進めて9回へ。
中京学院大はほとんど初回以外はチャンスらしいチャンスも作れず奈良学園大のエース鈴木の140キロ台の速球に抑え込まれていたため、
誰もが『このまま奈良学園大の逃げ切りだろう』と感じたのではないかとと思います。

しかし9回。
下位打線からのこの回の攻撃で、
代打大向、9番坂之下が執念の連打で1・2塁とすると、
好打者のトップ・戸田もつないで満塁。

『逆転の扉をこじ開ける』
という中京学院大の執念を感じました。

次打者の執念のゴロで1点を返してなお2死1・3塁。
打席にはプロ注目の3番、吉川が向かいます。
『さすがにこういうところに打席が回ってくるとは、千両役者だな』
と思っていると、
奈良学園大は逆転のリスクを背負いながら敬遠を選択。
吉川は歩かされ、満塁となりました。

するとそこで、
燃えないわけにはいかない4番・石坂が登場。

思い切って叩いた打球は執念でセンター前に抜け、
中京学院大は土壇場9回2死から大逆転。

そしてその裏、
2死での同じような場面で、
同じように3番打者を歩かせましたが、
こちらは4番をきっちりと打ち取ってゲームセット。

明暗がくっきりと分かれる形で、
試合が終わりました。

中京学院大は非常に苦しみながらの決勝進出。
奈良学園大はしっかりとした野球をしながら、
最後の最後でひっくり返されるという悔しい幕切れとなりました。


第2試合は、
試合が始まる前までは『大舞台の経験もある上武大が優位だろう』と思っていましたが、
中央学院大の先発・田辺が今大会初先発と思えない素晴らしいピッチングを見せると、
リズムのよくなった打撃陣がどの打者もきっちりと相手投手陣をとらえ、
最後まで中央学院大が主導権を握ったまま、
手放さずに完勝しました。


ということで決勝は中京学院大vs中央学院大。

舌を噛みそうなアナウンサー泣かせの対戦となりましたが、
ゲームは両チームの特徴のよく出た、
『さすがは決勝』
というようなレベルの高い試合となりました。


試合は打撃好調の中京学院大が、
2回に長打力のある楠の右中間タイムリーで先制。
さらに相手ショートのエラーで2-0としました。

追いかけていきたい中央学院大は、
相手先発の柳川の左腕から投げ込まれる変化球に手を焼いていましたが、
4回反撃を開始。
1点を返してなお1・2塁のシーンで、
センターへの低い素晴らしいライナーが放たれますが、
中京学院大のセカンドがファインプレー、
飛び出していたランナーをも刺すダブルプレーでチャンスを摘み取り、
相手に傾きかけていた流れを引き戻しました。

この当たり、
中央学院大にとってはまさにハードラック。

抜けていれば同点でさらに1死1・3塁となるところでしたので、
”試合を決めた一打”だったといえるのではないでしょうか。

ピンチをしのいだ中京学院大はすかさず5回表に突き放しにかかりました。
相手先発の田辺の球が集まったところを見逃さず、
山崎のタイムリーなどで3点。
5-1となり、勝負は決したのでした。

中京学院大は、
初出場で初優勝という快挙。

そしてもちろん、
岐阜大学野球連盟としても初めての栄冠となりました。

大会MVPには、
中京学院大のキャプテンにして捕手、5番として決勝でもタイムリーを放った山崎選手が選ばれました。
最優秀投手はもちろん、5連投のエース柳川投手。


この大会は、
とにかく全くの無名校である中京学院大が優勝に駆け上がったということで、
意義深い大会となりました。

大会前には創価大の田中をはじめとして『ドラフト間違いなし』の逸材たちが次々に敗れてこの大会に姿を見せることができず、
さらに大会に入ってからは2強といわれた明大、亜大、力があるといわれた桐蔭横浜大、日体大などの有力校が上位に残れず次々に敗退。
そしてそんな戦国大会で勝ち上がってきたのが、
全国優勝経験のない岐阜大学リーグ、千葉大学リーグで普段戦っている、
中京学院大と中央学院大でした。

まさに大学野球界は今、
【大戦国時代】
を迎えたといってもいいかもしれません。

この両校の大活躍は、
全国の、特に地方の大学球児たちに、
『やればできる』
という力を与えたのではないかと思います。
そんな”快挙”でしたね。

長く中京商/中京高の監督を務めた近藤監督。
まあワタシも長く高校野球を見ていますから、
名前はもちろん知っています。

しかし、
正直『どんな野球をする、どんな色の監督』ということは、
ほとんど印象にありません。

しかし高校野球の世界から大学野球の世界にその指導の拠点を移し、
目標を甲子園から神宮に代えて、
高校球児よりも【オトナ】な大学球児たちを相手にしてのこの初栄冠。
『よかったな~』
と思いますね。
おめでとうございます。


今年もまた、
激戦が繰り広げられた『梅雨の祭典』全国大学野球選手権大会。

高校を卒業してなお、
野球に情熱を傾ける『野球小僧』もとい、『野球青年』たちの熱き戦いに、
胸が熱くなりました。

そして感じたのは、
『やっぱり神宮球場は、学生野球の聖地だ』
ということ。

『神宮を壊そうったって、そうはさせね~ぜ』
という思いを強くして、
今大会の締めとさせてもらいます。


おめでとう中京学院大学。
見事な戦いぶりでした。


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