全日本大学野球選手権 準々決勝 波乱が波乱を呼ぶ大会

≪全日本大学野球選手権大会≫　　～神宮～

【準々決勝】

第1試合　中京学院大　５－１　亜大　
第2試合　奈良学園大　7×－３　関西国際大
第3試合　中央学院大　４－１　東海大北海道　
第4試合　上武大　　 ５×－４　東北福祉大


『梅雨の祭典』大学野球選手権は、
いよいよ準々決勝を迎え、8強が激突しました。

この大会、
優勝候補筆頭といわれたエース柳を擁する明大が、
初戦でまさかのタイブレーク負け。

その明大の双璧と評価の亜大は、
昨日波に乗る中京学院大と対戦しました。

前日相手のスキをついての本盗という”秘伝の技”で勝ちその野球力の高さを見せつけた亜大でしたが、
この日は中京学院大に一方的にペースを握られ、
『亜大でもこんな試合をするんだ』
というまさかの試合の末、敗れ去りました。

初戦で敗れた日体大、桐蔭横浜大らと並び、
今大会で評判の高かったチームはこれで4強を前にすべて敗れ去るという、
大波乱の『戦国大会』となっています。

勝ち上がったのはまず中京学院大。

大会前は注目の吉川遊撃手を擁しているとの情報しかありませんでしたが、
攻守にバランスがいいチームに仕上がっていますね。
日本文理大、桐蔭横浜大、亜大と強豪を連破しての4強進出は『あっぱれ！』というしかない大活躍です。

一方対するは奈良学園大。
奈良産大時代からこの選手権は常連の大学ですが、
奈良学園大と名前を変えてからは全国で初勝利。
勢いに乗ってここまで勝ち上がりました。

準々決勝は、
同じ関西の関西国際大を相手に、
延長10回タイブレークの場面で宮本がサヨナラ満塁アーチ（これを”史上初の満塁サヨナラアーチ”というのは、ちょっと引っかかりがありますが。。。。作られた満塁ですからね。）
を放って試合を決めました。

準決勝では、
エース鈴木が満を持して登場の予定。
一気に頂点まで駆け上がることができるでしょうか。


昨日の第3試合は、
千葉大学連盟代表の中央学院大が東海大北海道を4－1と”寄り切り”。
11年ぶりの準決勝進出を決めました。

関東5連盟の中で、
近年なかなか実績をあげることのできない千葉大学野球連盟。
東海大の兄弟校である国際武道大が若干存在感を見せることもありましたが、
首都大学連盟、神奈川大学連盟の老舗に加え、
新興勢力の東京新大学連盟や関東甲信越大学野球連盟の強豪がどんどん力をつける中で、
その存在感が薄くなっていたのも確かです。

秋の明治神宮大会の代表校は、
この5連盟から2校が出場ということになっているのですが、
平成24年に一度代表を出したきりで、
ほとんどが他リーグの軍門に下るという結果となっています。

そんな中でこの活躍。
確かに今大会は組み合わせに恵まれたという部分が多分にありますが、
未知の領域である決勝進出へ、
中央学院大が挑んでいきます。

その中央学院大と準決勝であいまみえるのは、
いまや【名門】の冠をいただく強豪、上武大。

昨日の準々決勝は、
こちらも”北の名門”東北福祉大を相手に、
最後まで分からない大接戦の末の逆転サヨナラ勝ちでした。

3－0とリードの9回、
まさかの連打を浴びて4失点。
大逆転負けかと思われたその裏に、
今度は2点を奪っての逆転サヨナラ。

チームが乗って行ける勝ち方で、
3年ぶりの優勝を狙います。

上武大は近年ぐんぐんと力を伸ばし、
全国大会上位の常連。

3年前の悲願の初の全国制覇は、
決勝で亜大を、
見事な満塁アーチで振り切ってのもの。
記憶に新しいところです。

昨年もこの春の全日本大学選手権、秋の明治神宮大会ともに4強に進出し、
その存在感を見せつけています。

今大会は初戦、そして昨日の準々決勝とも、
サヨナラ勝ちという粘り強さを発揮しての4強入り。
狙いは2度目の優勝しかないでしょう。

ということで明日の準決勝、
以下の対決となりました。


第1試合　　中京学院大　vs　奈良学園大
第2試合　　中央学院大　vs　上武大


大波乱の大会ですねえ。
大会前に、この準決勝のカードを予想する人、
おそらく誰もいなかったでしょう。

それだけに、
一見地味に見えるこの両カード、
実はフレッシュな対決で、
興味は尽きない試合となりそうです。

準決勝は、
よく晴れた中行うことができそうで、
こちらの心配もなさそうですので、
ぜひたくさんのファンに足を運んでもらいたいですね。