昨日たまたま読んだ野球関連の本に、
松坂世代って言葉に引っ掛けて、
マスコミは、今大学4年生の斉藤祐樹の世代について【ハンカチ世代】とか【マー君世代】とか呼びたがっているけど、
実は彼ら【メジャー世代】と呼びたくなるような世代なんだよね!
ということが書かれていました。
ここでいう【メジャー】って、
イチローや松井秀喜が活躍するメジャーリーグではなく、
マンガの【MAJOR】の事を指しているんです。
これにはまっている野球少年、
現役の野球少年世代(小中学生)でも、本当に多いです。
まず少年野球から入っていることが彼らの琴線をいたく刺激し、
高校野球で常勝・海堂高校(モデルはかつてのPLと横浜と帝京をごっちゃ混ぜにしたような”架空の強豪”)に素人軍団を率いて挑むくだりなどでひとつのピークを迎え、更にマイナーからメジャーという大きな海に漕ぎ出していきます。
困難を力に代えてその都度乗り越えていく主人公・吾郎に自分を投影させてみているのか、
”野球少年のバイブル”ですね。
それから、
毎週土曜日にNHK・教育で放映されていることも関係しているでしょう。
夏場の土曜日の練習(日が長いので相対的に練習時間も遅くまである)、
夕方になってくると子供たちソワソワしてくるもんね。(早く帰って【メジャー】見たくて)
録画してみりゃいいのにって思うけど、
やっぱり『オンタイムに見る』事に意義を感じているところなんざ、
まだまだガキよのう・・・・・フッフッフッ。
話は横道にそれましたが、
マンガが野球少年に与える影響って、
昔からそりゃあ大きいものでした。
子供の頃からマンガ(アニメ)を見て野球選手に憧れ、
高校球児を目指すというのが、
野球選手の定番。
高校球児のアンケートなどを見ても、
今は【メジャー】が好きと答える球児のなんと多いことか。
中には【ルーキーズ】が好きというのもありますが、
『子供の頃からは読んじゃいないだろう。少年誌連載じゃないし・・・・』
と突っ込みを入れてしまいました。
ということで、
振り返ってみると、
まずは昭和40年代の球児たち(巨人・原監督とか江川さんの世代ですかね)は、
なんといっても【巨人の星】でしょうね。
スポ根もののはしりで、
梶原一騎のテーストがバリバリでした。
ワタシもよく読み、テレビで観ましたが、
ワタシはもうちょっと後の世代ですね。
ちょうど世の中も高度成長期で、
『努力して、獲得しよう』
が国是でもあった頃。
勢いがありました。
子供たちも、
疑いを持たず『努力』に突き進んでいた時期です。
弱小・青雲高校で1年生エースとして甲子園の決勝まで進んだ星飛雄馬の、
決勝での血染めのピッチングが印象に残りますね。
ライバル・左門の兄弟がまた凄く、
なぜか花形は中学生なのに車を乗り回すという不思議・・・・。
そして時代はちょっと移りますが、
私が一番はまったのが【キャプテン】。
中学野球の話ですが、
谷口くんや丸井くん、
イガラシくんに近藤くん。
魅力あるキャプテンのもとにチームがまとまっていく姿に強く惹かれました。
キャプテンを中心に物語が描かれているため、
宿敵・青葉学院以外には『監督』というものは登場しません。
各チームのキャプテンがみんなそれなりに魅力があったりして、
面白かったですね。
『チームワーク』がキーワードでした。
それに対抗して個性派キャラがこれでもかと登場したのが、
【ドカベン】でしょう。
いまだにプロ野球編⇒スーパースター編(明訓のメンバーが結局新しいチームで一堂に会してプロ野球を戦っていくという、お約束の展開の物語です)と物語は続いていっていますが、
なんといっても明訓時代の物語でしょうか。
やっぱりワタシもず~っと愛読していて、
中学生のときに明訓が敗れた号は、
読みながらボーゼンとしてしまいました。
『なんかこの後にカラクリが隠されているのだろう』
と信じて疑わなかったのですが、
弁慶高校に敗れた後、
結局何もなく明訓は甲子園を去ってしまいました。
「え~」と思いつつ、
その後、しばらく虚脱感が漂っていましたね。
後日談ですが、
やっぱり【常勝】が取れてしまった後、
マンガにも熱が入らなくなってしまいましたね。
水島氏はあそこでマンガを終わらせなかったのですが、
個人的にはその後の展開は『消化試合』的になってしまったのは否めないと思いました。
脅威の8割打者・山田を軸として、
小さな巨人・里中、
岩鬼・殿馬・微笑・山岡・土井垣・石毛などの明訓の面々と、
土佐丸・いわき東・横浜学院・白新・BT学園・江川学院・甲府学院・・・・・・・・・
のライバル達。
熱き戦いでしたね。
昭和50年代に子供時代を送っていた人たち、
ほぼ野球少年全部が『ドカベンフリーク』だったんじゃないでしょうか?
あの清原でさえ、
ドカベンの大ファンで、
そのことが『ドカベンプロ野球編』を描くきっかけになったそうですから。
漫画史に残る大作・名作でしたね。
桑田・清原をはじめとして、
『ドカベン世代』と呼んでもいい世代かもしれませんね。
高校野球が一番隆盛を誇った世代でした。
ライバル達の熱き戦いに胸躍らせた時期を経て、
『アイドル全盛』の時期からは、
野球マンガも変容を遂げたと思います。
野球だけせっせとやっていた世代から、
野球も恋愛も、ポップな感覚で楽しむということがいいとされた時代。
この時期に流行ったのが、
あだち充の描く野球マンガです。
『タッチ』はその代表作でしょう。
松井秀喜はこの『タッチ』を愛読していたようですね。
『努力はしているんだけど、それを表には見せない。涼しい顔でやりきる』
達也や新田には、
あだち氏の美学が乗り移っているようでしたね。
そのスターたちを、
笑顔で支える南ちゃん。
心躍らせた人は数知れず・・・・でしょうね。
ワタシも映画になったタッチは、
全部観ています。
そしてその流れを汲んだ【H2】は、
ワタシは個人的に名作だと思っています。
【松坂世代】を中心とした選手たちに、
圧倒的にウケていたマンガですね。
H2はその後映画にもテレビドラマにもなりましたが、
残念ながら原作の作品の世界を見事に壊してくれちゃいました。
あんなにいい作品なのに・・・・・・・
と思った人は、ワタシだけではないはず。
昭和60年代~平成の頭ぐらいに高校球児だった人が【タッチ】
それ以降2000年ぐらいまでの球児が【H2】の世代といえますかね?
そして2000年以降、
ちょっと間を置いた世代の球児たちに圧倒的に受け入れられているのが、
先に紹介した【メジャー】なのではないでしょうか?
その間にも、
【第3野球部】とか、
【山下たろーくん】とか、
【甲子園に行こう】とか、
結構面白い高校野球モノのマンガもありました。
マンガとはいえ、
構成のしっかりしたものも多く、
楽しめるものが多いですね。
(ステレオタイプの物語はすぐに飽きちゃうので、長続きしなかった作品も多くありますが)
いずれにしても、
戦後は【マンガ】が日本の文化の一翼を担ってきたといえなくもありません。
子供時代、
ほとんどの子供たちがマンガに親しみ、
そして生き方をもそこから学んでいったとも言えるでしょう。
特に野球少年たちにとって、
マンガはその生活に切り離せないもの。
こう思ってみると、
連綿と続く野球マンガの名作の数々。
これからはどんな物語が出てくるのか、
楽しみです。
(『甲子園に行こう』を描いた三田さんがまた新しい高校野球マンガを描き始めたみたいですね。(ヤングマガジン誌だったかな?)綿密に練られた構成と取材力が確かなマンガをいくつも生み出している氏の作品なので、先が楽しみです。単行本になったら買ってみようかな?)
松坂世代って言葉に引っ掛けて、
マスコミは、今大学4年生の斉藤祐樹の世代について【ハンカチ世代】とか【マー君世代】とか呼びたがっているけど、
実は彼ら【メジャー世代】と呼びたくなるような世代なんだよね!
ということが書かれていました。
ここでいう【メジャー】って、
イチローや松井秀喜が活躍するメジャーリーグではなく、
マンガの【MAJOR】の事を指しているんです。
これにはまっている野球少年、
現役の野球少年世代(小中学生)でも、本当に多いです。
まず少年野球から入っていることが彼らの琴線をいたく刺激し、
高校野球で常勝・海堂高校(モデルはかつてのPLと横浜と帝京をごっちゃ混ぜにしたような”架空の強豪”)に素人軍団を率いて挑むくだりなどでひとつのピークを迎え、更にマイナーからメジャーという大きな海に漕ぎ出していきます。
困難を力に代えてその都度乗り越えていく主人公・吾郎に自分を投影させてみているのか、
”野球少年のバイブル”ですね。
それから、
毎週土曜日にNHK・教育で放映されていることも関係しているでしょう。
夏場の土曜日の練習(日が長いので相対的に練習時間も遅くまである)、
夕方になってくると子供たちソワソワしてくるもんね。(早く帰って【メジャー】見たくて)
録画してみりゃいいのにって思うけど、
やっぱり『オンタイムに見る』事に意義を感じているところなんざ、
まだまだガキよのう・・・・・フッフッフッ。
話は横道にそれましたが、
マンガが野球少年に与える影響って、
昔からそりゃあ大きいものでした。
子供の頃からマンガ(アニメ)を見て野球選手に憧れ、
高校球児を目指すというのが、
野球選手の定番。
高校球児のアンケートなどを見ても、
今は【メジャー】が好きと答える球児のなんと多いことか。
中には【ルーキーズ】が好きというのもありますが、
『子供の頃からは読んじゃいないだろう。少年誌連載じゃないし・・・・』
と突っ込みを入れてしまいました。
ということで、
振り返ってみると、
まずは昭和40年代の球児たち(巨人・原監督とか江川さんの世代ですかね)は、
なんといっても【巨人の星】でしょうね。
スポ根もののはしりで、
梶原一騎のテーストがバリバリでした。
ワタシもよく読み、テレビで観ましたが、
ワタシはもうちょっと後の世代ですね。
ちょうど世の中も高度成長期で、
『努力して、獲得しよう』
が国是でもあった頃。
勢いがありました。
子供たちも、
疑いを持たず『努力』に突き進んでいた時期です。
弱小・青雲高校で1年生エースとして甲子園の決勝まで進んだ星飛雄馬の、
決勝での血染めのピッチングが印象に残りますね。
ライバル・左門の兄弟がまた凄く、
なぜか花形は中学生なのに車を乗り回すという不思議・・・・。
そして時代はちょっと移りますが、
私が一番はまったのが【キャプテン】。
中学野球の話ですが、
谷口くんや丸井くん、
イガラシくんに近藤くん。
魅力あるキャプテンのもとにチームがまとまっていく姿に強く惹かれました。
キャプテンを中心に物語が描かれているため、
宿敵・青葉学院以外には『監督』というものは登場しません。
各チームのキャプテンがみんなそれなりに魅力があったりして、
面白かったですね。
『チームワーク』がキーワードでした。
それに対抗して個性派キャラがこれでもかと登場したのが、
【ドカベン】でしょう。
いまだにプロ野球編⇒スーパースター編(明訓のメンバーが結局新しいチームで一堂に会してプロ野球を戦っていくという、お約束の展開の物語です)と物語は続いていっていますが、
なんといっても明訓時代の物語でしょうか。
やっぱりワタシもず~っと愛読していて、
中学生のときに明訓が敗れた号は、
読みながらボーゼンとしてしまいました。
『なんかこの後にカラクリが隠されているのだろう』
と信じて疑わなかったのですが、
弁慶高校に敗れた後、
結局何もなく明訓は甲子園を去ってしまいました。
「え~」と思いつつ、
その後、しばらく虚脱感が漂っていましたね。
後日談ですが、
やっぱり【常勝】が取れてしまった後、
マンガにも熱が入らなくなってしまいましたね。
水島氏はあそこでマンガを終わらせなかったのですが、
個人的にはその後の展開は『消化試合』的になってしまったのは否めないと思いました。
脅威の8割打者・山田を軸として、
小さな巨人・里中、
岩鬼・殿馬・微笑・山岡・土井垣・石毛などの明訓の面々と、
土佐丸・いわき東・横浜学院・白新・BT学園・江川学院・甲府学院・・・・・・・・・
のライバル達。
熱き戦いでしたね。
昭和50年代に子供時代を送っていた人たち、
ほぼ野球少年全部が『ドカベンフリーク』だったんじゃないでしょうか?
あの清原でさえ、
ドカベンの大ファンで、
そのことが『ドカベンプロ野球編』を描くきっかけになったそうですから。
漫画史に残る大作・名作でしたね。
桑田・清原をはじめとして、
『ドカベン世代』と呼んでもいい世代かもしれませんね。
高校野球が一番隆盛を誇った世代でした。
ライバル達の熱き戦いに胸躍らせた時期を経て、
『アイドル全盛』の時期からは、
野球マンガも変容を遂げたと思います。
野球だけせっせとやっていた世代から、
野球も恋愛も、ポップな感覚で楽しむということがいいとされた時代。
この時期に流行ったのが、
あだち充の描く野球マンガです。
『タッチ』はその代表作でしょう。
松井秀喜はこの『タッチ』を愛読していたようですね。
『努力はしているんだけど、それを表には見せない。涼しい顔でやりきる』
達也や新田には、
あだち氏の美学が乗り移っているようでしたね。
そのスターたちを、
笑顔で支える南ちゃん。
心躍らせた人は数知れず・・・・でしょうね。
ワタシも映画になったタッチは、
全部観ています。
そしてその流れを汲んだ【H2】は、
ワタシは個人的に名作だと思っています。
【松坂世代】を中心とした選手たちに、
圧倒的にウケていたマンガですね。
H2はその後映画にもテレビドラマにもなりましたが、
残念ながら原作の作品の世界を見事に壊してくれちゃいました。
あんなにいい作品なのに・・・・・・・
と思った人は、ワタシだけではないはず。
昭和60年代~平成の頭ぐらいに高校球児だった人が【タッチ】
それ以降2000年ぐらいまでの球児が【H2】の世代といえますかね?
そして2000年以降、
ちょっと間を置いた世代の球児たちに圧倒的に受け入れられているのが、
先に紹介した【メジャー】なのではないでしょうか?
その間にも、
【第3野球部】とか、
【山下たろーくん】とか、
【甲子園に行こう】とか、
結構面白い高校野球モノのマンガもありました。
マンガとはいえ、
構成のしっかりしたものも多く、
楽しめるものが多いですね。
(ステレオタイプの物語はすぐに飽きちゃうので、長続きしなかった作品も多くありますが)
いずれにしても、
戦後は【マンガ】が日本の文化の一翼を担ってきたといえなくもありません。
子供時代、
ほとんどの子供たちがマンガに親しみ、
そして生き方をもそこから学んでいったとも言えるでしょう。
特に野球少年たちにとって、
マンガはその生活に切り離せないもの。
こう思ってみると、
連綿と続く野球マンガの名作の数々。
これからはどんな物語が出てくるのか、
楽しみです。
(『甲子園に行こう』を描いた三田さんがまた新しい高校野球マンガを描き始めたみたいですね。(ヤングマガジン誌だったかな?)綿密に練られた構成と取材力が確かなマンガをいくつも生み出している氏の作品なので、先が楽しみです。単行本になったら買ってみようかな?)