≪WBA世界Sフライ級タイトルマッチ≫ 12回戦 ~シカゴ~
チャンピオン 挑戦者
河野公平(ワタナベ) 〇 12回判定 ● 亀田興毅(亀田)
115-109
116-108
113-111
ある意味とても注目されたボクシングの世界タイトルマッチが、
土曜日にシカゴで行われた。
Sフライ級チャンピオンの苦労人、河野公平が、
現在日本でのボクシングライセンスを停止されて戦うことのできない亀田興毅を選んだこの対戦。
紆余曲折あり、
この対戦自体を『おかしいこと』ととらえる目があることを承知しながら、
『すべてはリング上で・・・・。必ず結果を出す』
という強い決意で臨んだチャンピオン・河野が、
亀田を大差の判定で下して、
2度目の防衛を果たした。
河野自身、そしてワタナベジムの渡辺会長も、
河野が苦労の末世界チャンプになったとはいえ、
『まだまだ名前も世間には知られていない。いっちょ話題性のあるタイトルマッチを行い、ネームバリューをあげよう』
と思ったのも無理からぬこと。
なぜならば、
今は昔と違い、
ボクシングの世界チャンピオンになったとはいえ、
それだけでは世間に名前を知られ、ファイトマネーを稼げる時代ではないのだから。
そんなすべての状況のもとで、
『泥水を飲むがごとく』
批判される相手を選び、その相手の条件をすべて受け入れ、
わざわざ米国に出掛けて行ってまでこの”日本人対決”を飲んだ河野というチャンピオン。
(今日のタイトルマッチは、亀田興毅の米国人プロモーターが”仕切る”イベントのセミファイナルに、潜り込ませてもらったタイトルマッチでした。)
事前の評価では、
圧倒的に河野不利の予想。
米国のリングを主戦場としている亀田の本拠地に乗り込んでの、
河野にとって初めての海外での試合。
これでもかとある不利な条件。
そしてお決まりの、
試合前、亀田の相手をなめきった言動。
すべてに堪え、
『リングの上がすべて』
を貫いた河野の、
『カッコいい勝利』だったというのがワタシの評価です。
試合は2Rに動きました。
亀田のローブローによる減点が課された直後、
河野が右ストレートを一閃。
たまらず亀田がしりもちをついてダウン。
ダメージはほぼなかったと思いますが、
この前半での大きなリードが、
河野をすべての呪縛から解き放ったと思います。
後は河野のペースで試合は進み、
気が付けば最終ラウンド。
もう現地もテレビも、
すべての人が河野の勝利を疑わない中で、
試合終了のゴングは打ち鳴らされました。
やりきった清々しい表情の河野。
そして顔面を大きく晴らして力ない表情を浮かべる亀田。
この試合のすべてを物語る、
試合後の両者のコントラストでした。
河野チャンプは、
渡辺会長が課した危険な賭けに、
見事勝ったと言えるでしょう。
そして、
『河野公平』という名前、
日本の一般の人たちの間にも、
記憶されたのではないでしょうか。
『亀田興毅に引導を渡した男』
として。
これから何回防衛が続くかわかりませんが、
ワタナベジムの内山、田口らの世界チャンプとともに、
ワクワクするような興行に出場してもらいたいなあ・・・・・・と思ったりしています。
実はワタシ、
まだこの河野チャンプの試合、
生で観戦したことがないんです。
他の選手の試合会場とか、駅でとか、
そんなところでは何度もお目にかかったりしていますが。。。。
ということで、
よかったねえ・・・・・・河野チャンプ。
新婚の奥さんも、
惚れ直したと思いますよ。
そして苦労を共にしてきたお父ちゃん。
おめでとう!!!
帰国してゆっくり英気を養って、
また次のステップに挑戦していってください。
亀田興毅選手。
引退だそうですね。
日本ボクシング界が生んだ、
最大のトリックスターだったと思います。
今回の試合でちょっとだけホッとしたのは、
亀田選手が試合後、
河野選手をリスペクトする拍手をしていたこと。
やっぱり死力を尽くしあった相手には、
敬意があってしかるべきです。
最後の最後で少しだけそれを見せてくれた亀田選手に、
ちょっとだけホッとしました。
最新の画像[もっと見る]
- さあ リーグワン開幕! 5日前
- 2024.10.26 オールブラックス戦観戦記 2ヶ月前
- 大の里 圧巻の2度目のV! 令和の怪物が相撲界を変える! 3ヶ月前
- 大の里 圧巻の2度目のV! 令和の怪物が相撲界を変える! 3ヶ月前
- 大の里 圧巻の2度目のV! 令和の怪物が相撲界を変える! 3ヶ月前
- 大の里 圧巻の2度目のV! 令和の怪物が相撲界を変える! 3ヶ月前
- ラグビーパシフィックネーションズカップ 日本代表 決勝に進出 3ヶ月前
- ラグビーパシフィックネーションズカップ 日本代表 決勝に進出 3ヶ月前
- おめでとう玉鷲。 1631回、連続出場の記録を更新! 4ヶ月前
- 第106回 全国高校野球選手権地方大会 クライマックス 5ヶ月前
「ボクシング」カテゴリの最新記事
- ざけんなよ、グッドマン。 また負傷で、井上尚弥との対戦1ヶ月延期に。
- ボクシング世界7大タイトルマッチin有明 最後に中谷潤人に、すごいもん見せても...
- 井上尚弥 7RTKOでドヘニーの挑戦を退ける
- 明日、井上尚弥の4団体統一タイトルマッチ。 スカッと勝って、その先へ。。。。
- ボクシングシーン 2024秋 モンスターの統一タイトル戦に、多士済々の世界戦が...
- スッゲ〜 中谷潤人 これはもう、バンタム級最強なのは間違いない!
- 井岡一翔の落日。 しかし、いいファイトだった。
- 世代交代とはこのこと。 "バム”ロドリゲス、エストラーダを完膚なきまでに叩きの...
- 井上尚弥、来年いっぱいはスーパーバンタム級で戦うと語る。 超ビッグファイトの...
- 東京ドーム 世界4大タイトルマッチ