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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

東京マラソン2018 出た!設楽悠太、日本新記録!

2018年02月26日 | スポーツ全般

平昌五輪の閉会式の日。

東京では、
2020年の星が躍動しました。

東京五輪に向けて躍進を狙う陸上界。
その中でも、
『元祖日本のお家芸』であるマラソンには期待が非常に大きくなっています。

そんな状況の中、
昨日の東京マラソンで、
ついに16年ぶりに日本記録が塗り替えられました。

記録2時間6分11秒。
日本記録を破ったのは、
ホンダの設楽悠太。

そう、
あの東洋大学の設楽兄弟の弟、設楽悠太です。

”箱根の星”の一人ですから、
日本中のマラソンファン・駅伝ファンが、
「顔と名前が一致する」
マラソン選手です。

昨日のレースは、
ペースメーカーが「世界記録突破を狙うペース設定」だったそうで、
序盤から快ペースで立ち上がりました。

設楽はいいペースで先頭集団につくと、
中間地点でも井上(MHPS)と日本人選手として二人だけ、
先頭集団に食らいついていきました。

途中でのゴール予想タイムはずっと2時間5分台。
しかしながら、
ハイペースで飛ばした付けが30キロ以降出てきてしまうのが日本人選手たちのこのところの定番。

そう思って何となく”気楽に”見ていたら、
なんとしっかりと食らいつくではありませんか。

まずは井上が食らいつき、
設楽は少し差が開き振り落とされる感じになったものの、
そこから驚異的な粘りを見せて、
一人、また一人と上位の選手を”食らう”見事な走り。

リレサをとらえ、井上をとらえ、
前を行く3位のキプケテル、
2位のキプトルまでをとらえて、
堂々2位でゴール。

そして記録は、
高岡寿成が2002年に出した2時間6分16秒を破り、
見事に日本新記録を達成しました。

精魂尽き果てた設楽は、
ゴールしてからしばらくは起き上がることもできませんでした。

それだけ100%力を発揮した、
見事な走りでした。


昨年12月の福岡国際で大迫傑が出した2時間7分19秒の好記録。
これが何か、
日本マラソン界に「新しい時代の到来」を予感させてくれましたが、
昨日の設楽悠太の好タイムで、
その予感は確信へと変わりました。

日本マラソン界の、夜明けは近い!

そう思わせてくれました。


思えば長い道のりでしたね。

瀬古・宗兄弟が覇を競った『黄金時代』から、
中山の登場、谷口の世界陸上でのV、
森下の五輪銀など、
日本の男子マラソン界は90年代初頭までは、
常に世界のトップを争ってきました。

しかしその後失速し始めると、
世界との差は年々広がるばかり。

もう「失われた20年」ではなく、
「失われた四半世紀」になってしまうぐらい、
「世界で勝負できない日本マラソン界」が長く続いてきました。

その間箱根駅伝はものすごい人気を博して、
今や「日本のお正月の風物詩」まで昇華してきています。

しかしながら、
たくさんの「箱根のスター」は、
その後「マラソンのスター」にはなりえず、
ずっと長い間、
マスコミでは「箱根の弊害」ばかりが取りざたされてきていました。

しかしながら、
トレーニング方法やメンタル強化など、
すべて「理にかなった」強化になってきて以来、
ようやく箱根からマラソンへという流れが、
出てきたように感じます。

昨日も設楽、井上をはじめとして、
ほとんどの上位選手が「箱根組」で占められていました。

青学大・原監督が提唱する通り、
世界を狙う選手が大挙して箱根組から現れてくれることを、
強く望んでいます。

そしてそうでない選手たちと激しく切磋琢磨することが、
陸上界を盛り上げることになると思います。


近年の東京マラソンなど「世界の有力選手が集うレース」において、
日本人選手がアフリカ勢の第1集団につくことをあきらめ、
勝負をしない。。。。。。

よく見られるそんなレースは、
もう目にしたくありません。

昨日の設楽や井上のように、
自信を持って勝負してくれるランナーは、
本当に熱い思いで声援を送りたくなります。


オリンピックをずっと見ていたからかもしれませんが、
『日本人でも十分勝負できる』
という意識、
すごく高まってきています。


設楽悠太に大迫傑。

日本に待望の、
『世界と勝負できる逸材』が登場。
さあ、次はだれが飛び出してくるのか。

そして東京五輪代表を決めるMGCへの出場権は、
誰が奪うのか。

なんだか男子マラソン界、
一気に熱を帯びてきました。


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