大相撲九州場所千秋楽。
落日決戦のなった白鵬vs鶴竜の横綱対決は、
白鵬が完勝で優勝を飾り、
ついに大鵬と並ぶ32度目の優勝を飾りました。
あの大鵬に並ぶ大相撲の最多優勝。
大横綱の白鵬が、
ついに最多優勝という金字塔を打ち立てましたね。
横綱同士の決戦と言っても、
両横綱の間には大きな大きな『差』があるのがあるのは分かっていましたから、
白鵬がどう優勝を飾るのかということに注目が集まっていましたね。
相撲内容は、
まさに白鵬の完勝。
鬼神のような鋭い踏み込みと素早い攻め。
全く鶴竜に相撲をさせず、
見事な32度目の優勝でした。
優勝後に見せた白鵬の涙。
そして優勝インタビュー。
『いやあ、やはり白鵬ほど心技体の充実した横綱の相撲を見られるとは、なんて幸せなんだろう』
それがワタシの感想です。
どこから見ても、
『不世出の大横綱』
ですね。
この横綱は、
ただ単に強さを追い求めるというのではなく、
『横綱とは』
『相撲とは』
といつも自問自答しながら、
自分を高めていっている感じで、
本当に見事なものです。
今日の新聞には、
『土俵の砂にも「遺伝子」があるとすれば、白鵬は、脈々と受け継がれてきた先人の時代の汗を吸収し、進化した結晶ではないかと錯覚する。』
と書かれていましたが、
まさにその通り。
生まれた国こそモンゴルでしたが、
この白鵬はまさに『横綱になるために生まれてきた』という感じすらする、
大相撲になくてはならない人なんですね。
ここ10年ほどの大相撲の『混乱期』にあって、
白鵬がいてくれたからこそ、
大相撲はなんとかその屋台骨が崩れることなく、
今日を迎えられていると、
強く思います。
ワタシが考えるところ、
幾多の名横綱・名力士が歴史を飾ってきた大相撲ですが、
本当の意味での【大横綱】と呼べるのは、
昭和以降では『双葉山』『大鵬』『北の湖』そして『白鵬』、
この4人しかいないのではないかと思っています。
それほどの素晴らしい『大横綱』ですね。
まだまだ【全盛期】の力を保ち続けている白鵬ですから、
これからも期待は大きいです。
『大相撲新時代』を狙う力士たちの、
大きな大きな壁になるのが、
この大横綱に課せられたこれからの大きな『仕事』だと思います。
白鵬1強時代はまだまだ続きそうです。
そしてそれを打ち破る力士の登場を、
大相撲ファンとしては首を長く待ちたいと思います。
話題を一身に集めて新三役の相撲を取りきった逸ノ城は、
先場所ほどのセンセーショナルさはなあかったものの、
しっかりとこの位置で勝ち越したのは自力のある証拠。
影の薄くなっていた遠藤も、
2勝5敗の苦しい星勘定から8連勝で10勝!
再び輝き始めました。
その他でも、
大器・照ノ富士や生まれ変わった栃ノ心など、
いい相撲を取る力士が増えています。
反対に豪栄道・琴奨菊の両大関は、
大関陣の体たらくぶりを象徴するように、
来場所は揃ってカド番となりました。
”今場所も目覚めなかった”稀勢の里を含めて、
大関陣はよほど【ふんどしをしめなおして】取り組まないと、
来年は下から突き上げてくる若手に取って代わられる可能性も大きいですね。
最後に両横綱、
鶴竜と日馬富士。
日馬富士については、
もうこれは『けがをしない体づくり』ということ以外に言うことはありません。
白鵬は、
とにかく体が強くて休まず土俵を務めあげることが、
その強さの源泉となっています。
日馬富士は相撲っぷりはいいのですから、
とにかく『けがをしない体づくり』それしかありません。
そして鶴竜。
今場所は前半まさかの『優勝争いのトップ』に立ちながら、
11日目に稀勢の里戦で敗れると、
その後ずるずると後退していきました。
特に1敗となった翌日の豪栄道戦。
あえて言うとするならば、
『横綱としてはあり得ない』立ち合いの変化で勝利。
そしてその相撲っぷりに、
館内からも報道でも『大ブーイング』を浴びると、
翌日の日馬富士戦では『攻め手を封じられる』形で完敗。
千秋楽は白鵬に、
『相撲にならず』に敗れて3敗。
『横綱での初優勝』
はお預けになりました。
鶴竜について、
3敗してしまったということ以上に、
豪栄道戦での横綱らしからぬ相撲っぷりが残したものは、
大きいのではないかと考えています。
1勝にこだわるというのはよくわかる心持ちですが、
それでも『横綱としてあるべき姿』をないがしろにして、
1勝にこだわりぬくという姿は、
相撲ファンには全く理解される姿ではありませんね。
その日解説だった舞の海氏も言っていた通り、
横綱という立場の力士は、
『相撲は単なるスポーツではなく、様式美や伝統などもすべて踏まえたうえで戦わなければならない日本伝統の国技だ』
ということを理解して土俵に上がらなければならないと思います。
そのあたり、
鶴竜には『猛省』を即したうえで、
来場所以降に期待したいと思います。
朝青龍のように、
『相撲と言えどスポーツだから、勝てば何でもアリ。』
というような横綱だけには、
なってほしくないと思います。
ということで、
白鵬という、
心技体見事に充実した大横綱が、
1年納めの場所を見事に締めくくってくれたことに、
安堵と喜びを感じているところです。
そしてこの大相撲人気が、
来年も続くことを祈念しています。
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