2週間経った時点での感想を「インプレッション」の記事で書きましたけれど…
1か月時点での状況を報告します。
総論でいえば、ペッピーノは調子いいです。
とても調子いい。
「インプレッション」の記事で触れた、車体後部からのカタカタいうビビり音はいつのまにか完全に消えました。
いちばん気になると書いていたフロントサスまわりのヘタり、特にスタビライザーのゴムブッシュが限界に近づいている感じ……
それも、なぜか感覚的にだいぶ軽減されたように思います。
自分が慣れちゃっただけなのかもしれませんけど。
でも、とにかくすぐ手当てする必要がなさそうなのは確かです。
ブッソV6エンジンはますます快調。
自然吸気のV6ガソリンエンジンとして、心の底から感服する、まさに「名機」だなあと。
というか今まで経験してきた実用車のエンジンでは、No.1の楽しさ、気持ちよさかも。
しずーかな、静かすぎる現代の日本車に慣れた人には、アイドリング時の震動が許せないとか、回したときうるさすぎる、となるでしょうけど…
エンジンの鼓動をむしろ感じたい人とか、バイクが好きな人とかにはこっちの方が手ごたえがあって断然面白いと思います。
やっぱり評判は伊達ではなかった。
燃費はやはり良くはないですけど。
街乗りだけの、いちばん悪かったときでリッター6キロをちょっと切りました。
高速走行が中心で、いちばん良かったときでもリッター10キロをぎりぎり割ったぐらいでした。
でも無駄にアクセルのオンオフが多い、息子のつたない運転が主だったから…
私があの行程を全部運転したら、リッター10キロ以上は、確実にクリアしてたでしょう。
エンジンオタク(?)としては、面白さと実用性のバランスを考えたら、十分に許容範囲かと。
まあサンダル代わりの普段使いには、リッター当たり2キロぐらいは燃費で勝るメメを使いたいですけどね。
以前の記事ではアイシン精機製のオートマミッションへの不満も書きましたけど…
変速ショックは納車された当初より明らかに軽くなりました。これもなんでか分からないけれど。
今の状況なら十分滑らか。不満はない。
というわけで1か月経って、ここは改善したいというところは、車自体には何もないです。
あるとすれば、タイヤへの不満かな。
ミシュランのPrimacy4は、たぶん前後をチェンジしたのでしょう、後輪のほうの減りが少し気になる感じ。
でも、不満の原因は溝の摩耗ではなくて、ゴム自体の質から来るような気がします。
これはPrimacy4の品質の問題ではなく、ゴムが経年劣化、または置かれていた環境の問題から劣化してしまったのではないかと。
普通は気付かない程度の、わずかな劣化ですけどね。
まだ、走行に関して安全性を脅かすほどではないですから、どこかのタイミングでタイヤを履き替えたい。
メメに履かせて、自分の車としては初めて試して味をしめたから、またピレリタイヤのPシリーズがいいな。
今は金欠だから無理ですけどね。
とにかく中古車としてコスパはものすごく良かったです。
納車前整備はしっかりしてもらったのが良くわかるし。
後部ドアの内張りのたるみは張り替えてもらったし。
エアコンの風量調節ダイヤルが緩んでいたのは交換してもらったし。
これと入れ替えにさよならした、前任車ロロ(アルファ156スポーツワゴン直4)についていなかった、スマホのブルートゥースに同期させて音楽が聴けるシステムがあるし。
スピーカーはBOSEだし。
その上、後付けのカーナビと、フロントのドライブレコーダーまで、前のオーナーさんが付けてくれた状態でちゃんと使える。
後付けの装備までこれだけそろっていて…
ぶっちゃけて言いますけど、お支払いはなんと59万円ぽっきりでした。
登録料やオイル交換など、その他の経費もすべて込みで。
軽自動車のちょっといい中古を買うより安い。
で、ちゃんと問題なく乗れて、これだけ楽しめる…を越えて感動すら出来るんだから。
中古イタリア車の世界はリスクも覚悟だけど、うまく行けばこれほどいいお買い物がある、ということですよ。
もちろん良い車屋さんを見つけて、通って、信頼関係を築くのは必要ですけど。
ここで、中古アルファを買ってみようかなという方に、自分の苦労話も交えて、アドバイスさせてもらうなら…
156のセミオートマミッション、セレスピードは、かなりよくメンテされてきたことを確認しないと、早晩レッカーのお世話になる確率が高くなりますよ。
特に、ミッションオイルをまめに交換して来たかどうか整備履歴で確認するのはとても重要。
それでもなお、かつてのセレスピードのミッションにはしばしばトラブルがあるみたいです。
ロロもありました。ギアがNになって、そこからどこにも入らなくなる、という故障。
結局手放したのは、最終的にそのトラブルが、何度直しても再発したからです。
それを避けるならマニュアルミッションの個体にするか、ペッピーノみたいなアイシン製のオートマ、Qシステムの個体にするか。
それと156の場合は、フューエルポンプが劣化して中味が漏れ、ガソリン臭がしてくる場合があります(ロロもそうでした)。
全とっかえするとかなりお金がかかります(修理してくれる車屋さんもありますけど)から…
できれば既に交換した履歴がある個体を選ぶと、ノープロブレムになります。
あとはタイミングベルトが切れる前に、予防交換すること。
これはもう、1995年製以後のアルファロメオに乗っているアルフィスタの常識です。
うちのメメが積んでるみたいな、アルファ純正版の直4エンジン(155の初期型=5ナンバーのものまで)はチェーン駆動なので、この問題はないですけど。
走行距離と、交換してからの年数を考えて、車屋さんと相談しながら「そろそろですね」となったら交換しないとです。
それから、これはアルファに限らず本当はすべての自動車について言える鉄則なのですが……
ハンドルの「据え切り」はしないことです。
つまり完全停止した状態で、ハンドルを回さないこと。
これをやっていると、アルファに限らずどんな車でも、早めに操舵系のトラブルを起こします。
「車なんて長くて5、6年で乗り換えるもの」と思っているなら別ですけど、愛車を大切にしたいなら、据え切りは絶対しない。
ハンドルを切るときは数センチでもいいから車を動かすこと。これ、運転の基本ですよ。
まあでも総じてアルファロメオは、抑えるところを抑えてまめに点検整備をしていれば、外国車としてはそんなに故障の多い車ではないです。
(アルファスッドというモデルを除く)
とくに、走る、曲がる、止まるといった車の基本の部分に関しては、アルファはイタリア車に限らず、他のブランドの車と比較しても丈夫にできています。
とりわけエンジン本体に関する故障は、日本車より少ないかもしれないです。
知る人ぞ知る、ベルファイアやアルファードのエンジン問題に悩まされた人から見たら、うらやましいかも。
ただ例外として、うちのロロも積んでいた、三菱のGDIエンジンのリーンバーン技術を導入した「JTS」エンジンに限っては…
カーボンの煤(すす)がエンジン内に溜まったり、イグニッションプラグに付きやすいことで…
エンジン性能の早期劣化や、アイドリングの不安定、イグニッションコイルの早すぎる劣化などいろんな問題が生じるので、私は全く評価していません。
(それでも、本家の三菱自動車のGDIに比べれば、まだ改善されてましになっているみたいです)
ロロのJTSエンジンも、煤による劣化なのか、元からなのかわかりませんが…
メメのアルファ純正4気筒エンジンの良さを知っている身からすると、がっかりしてため息が出てしまうくらいのレベルでした。
でも総じてアルファのトラブルって、電装系のちょっとした不具合が主で、我慢して、あるいは完全無視でいれば普通に乗れてしまうものが多いです。
私のメメはもう10年近く油圧計の針がまったく動きませんが(最初の20年は動いてました)無視して乗っていて何の問題もないです。
故障でないのに何かの警告灯が点くときもありますが…
乗っていても異常がないので、車屋さんに整備で持って行ったついでに念のため調べて、何もなければリセットして消してもらうだけ。
メメに関しては警告灯の表示通りに本当のトラブルだったことは、過去に1回もないです。
そういう細かいことにこだわる神経質な人は、アルファの世界に足を踏み入れるのはやめたほうがいいですね。
1.警告灯より、音や走りなど、乗っていて違和感を感じるかどうかの方を信じること。
2.内装のちょっとした立て付けの悪さや振動音など細かい事にこだわらず、おおらかに車のいいところを楽しむこと。
とくに中古アルファはこの二つができる人におすすめしたいです。
細かい部分に目をつぶれば、それを補って余りある、素晴らしい世界を見せてくれる。
本当に車が好きで、運転が好きで、でも危険なドライブは控えたい大人の自動車ファンに、ぜひこの世界を体験してほしいですね。
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