ある日、突然に目覚めた・・。苦しい時期を過ごしていた頃の事・・。家の中の掃除をしていると・・いきなり「掃除は外からするものじゃ・・。」
そんな他愛もない言葉がはっきりと聞こえ始めてから、随分の年月が経ってしまった。
それまでにもその傾向は幼い頃から有った様に思うが・・・逃げて避けてきた。命も度々、救われた事が有った。救われる度にただ事でない事も分かっていた。
幼い頃、バイクに跳ね飛ばされ宙を舞ったが、痛くも無かったしかすり傷一つ無かった。池に落ち藻が足に絡みつき危うくおぼれ死にそうに成った時も、たまたまいた近所の人に助けられた。
記憶には無いが肺には肺炎の跡が有る・・。他にも死にかけた事は数回かあった・・。
十代の頃…悩み多き頃・・・聖書を読んでいた時期に、聖書を閉じ電気を消し寝床に入って間もなく・・私の上を光がぐるぐる・・とゆっくり回っていた・・。
慌てて飛び起きて電気を付けた・・。神社にたまたま一人で・・誰も居ない時・・・気配(声かけ)を感じ・・逃げて帰ってた・・。夢で何回も霊山と言われる処からお誘いが有った・・。
私は怖がりでそんな時は「わ~わ~」と打ち消す様に、悲鳴にも似た大声を上げ逃げまわる。関わらない事にしていた。
現実の世界で、生きる事に精一杯だった。関わる気も無ければ暇も無かった。
なのに・・・とうとう関わってしまう事と成ってしまった。
他愛も無い呼びかけから始まり「お前は忙しいだろうから言葉で教えよう・・。」そう言われ一人黙々働く中、色々な神仏が現れ、入れ替わり立ち代わり次々と教えを説き、
「分からない事は質問せよ。答えよう・・。」と、教えが始まり、そして不思議な経験も数多く有った・・。また、不思議な力も頂き、神仏のお使いをする事も有った。
一人では信じがたい事・・ちょっと頭が変に成ったのでは・・と、思う頃には、ちゃんと相棒を用意して下さり、経験の証人となり・・・「これって・・本当に起きた事なんだ・・。」
と、確信をする事が出来た・・。そしてその相棒には随分と助けられた。
ただ、それだけでは無かった。想像を絶する・・・苦難の修業が待っていた。
誰だって、神仏を近くに感じれば、苦しい事態を救って下さるのでは・・と、どこかで期待をしてしまう・・・当てにもしたくなる・・・助けて下さると思ってしまう。
が・・甘くはない・・全くその逆である。
あがいても・・あがいても、物事はさらに上手くいかない・・・。それどころか、突き落とされる・・そんな感覚さえあった。
だから、私は逃げたかった・・。関わりに成りたく無かったのだ。、生まれて間もない赤子の時に、とても気が重かったのも
このせいで・・ずーっと無意識の中、避けてきた。
修業は十数年続いた・・・。苦難に必死であがき続け立ち向かっていた。
そんな中、瞑想をしている時に、「手を離せ・・・。激流を逆に泳いでも無駄である・・。疲れるばかりである。流れに身を任せよ・・。」と、言われた。
一人、深い深い海の底で沈み横たわる自分が見えた。
「時期が来ればやがて流れに乗り浮上するであろう・・。」とも言われた。深い深い海の底は、静かで・・そして無であり・・それでも光に包まれていた。
私は、全く持って全てを無くしてしまった・・。神仏に深く関わるとはそう言う事なのである。だから、下手に関わらない方が良い。
関わらず、普通に生きていれば、今までどうり、少々、何が有っても頑張れば事は足りて上手く行く人生を送っていただろう。苦労は多かったけれど、苦労を踏み台にし
生きる自信は、経験から身に着けていたからだ。それなのに・・・「しまった・・」としか言いようが無かった。人生は、大いに狂ってしまった。
人には、欲が・・5欲が有る・・。その欲から生み出されるものが、5悪である。嘆き・・悲しみ・・怒り・・憎しみ・・殺意・・。大きく分けるとそうなる。
その悪から生み出されるもの・・・。それが悪魔と言うものである。人が生み出したもので有る。
神々も御仏もあらゆる正しい信仰とされるものの教えは、全ての根源として5悪を消滅する事に尽きるだろう。
故に、日本の神々は、払いた給え清め給え・・・白す・・・と。そして、御仏では、空・・無・・と言っている。
5欲を捨てなければ、5悪を生み出してしまう・・。真に神仏の手足と成り務めるものは、欲を捨てなければ、力を発揮できない。正しき神を見失う。
悪魔は、神仏のすく側に対座している・・。欲深き者は、心卑しきものは、神を見聞きしたつもりが、魔神(悪魔)の声を見聞きしてしまう。
魔神(悪魔)は、時として安易である・・。時として7分8分目、もっともらしい事を言う・・。後の2分で本性を現す・・。
考えてみれば、修行僧は何も持っていない・・。シスターも、神父も・・本来は、そうなのであろう。
マザーテレサも、何も持って無かった・・。
しかし、宗教さえ、一歩間違えれば、権威欲や物欲(金銭欲)にまみれてしまう場合が有る。そこに集まる人々の欲が・・悪が・・魔神(悪魔)を降臨させてしまう。
深く深く・・沈んだ海の底で、私は、当面、苦しんだ。無くした現実を受け入れる事が出来なかった・・。そして、如何に取り戻そうか・・と思考していた。
だから、相当に苦しんだ。
そのな中、度々、以前に行っていた神社の分社に行く機会があり、泣き言を言いまくると「いさぎ良しとせよ・・。」の一言・・。
ちーとは、慰めのお言葉を頂けるものかと思ったら、つれない一言・・。ぴしゃ・・と言われてしまった。私は、執着の極み・・だった。
足掛け…十数年・・。人とは厄介なものだ・・。あれだけ長い間、あれほど教えられても…理屈で(頭)分かっていても・・・行動と心(魂)は伴わない。
本当に疲れてしまった。
時は流れた・・。静寂で・・孤独の時・・。
そして、教えられた事がやっと身に付いた・・と言うか、納得が出来た・・この身と頭と心(魂)が、やっと教えと一体に至る事が出来た。
随分と時間が掛かってしまった・・。
その後は、清々しく、有難く日々をすごしている。
ここまで難儀な時を長く過ごすには、意味が有った。確固たる動じない魂を創る必要が有ったからだ。
そして・・・私のすべき、お役目が待っていた。
つづく・・。
maco-coishi
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