17音の記録 やぶにらみ

気が向いた時の記録

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2 コメント

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釣忍 (願船)
2017-07-04 16:23:12
  話すことなくとも愉し釣忍   鈴木真砂女

 真砂女が故あって銀座に「卯波」という小料理店を開き、生涯女将をつとめながら俳句を作ったということは有名だ。こんな話を知っているからこの句を読んでもそんな背景が頭に浮かんでくる。店では常連の客に真砂女が向かっている。特に話すような新しいこともないが愉しい時間がゆっくりと流れている。見えるところにしのぶ玉が下がっており、その静かな姿があたりの雰囲気に相応しい気がする。先入感に導かれた鑑賞と言わざるをえない。

   水かけのズボンのほつれ釣忍  阿部

 作者は鉢植えの草木や釣忍に水をやっているのであろう。作業用のズボンの脛のあたりの布が薄くなってほつれているのに気がついたのだ。それだけのことを言っている句であるが、何の修飾もない日常のもつ安らかさが感じられるのである。
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有難うございました。 (阿部)
2017-07-06 16:18:33
願船さん
うれしいコメントを有難うございました。
この頃は釣忍を移動して水をかけることも大儀になりました。
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