17音の記録 やぶにらみ

気が向いた時の記録

 俳句・無季の句 川柳と 関連記事

五月尽

2016-05-31 12:17:33 | 日記
五月尽
ねばならぬもののみ増えて五月尽 加藤瑠璃子
ザル法に振り回されて五月尽        拙

今日で五月は終わり 新緑の頃はすぎ緑陰も濃くなってきた。この間茶の間の話題をにぎわしたものに都知事の政治資金の運用疑惑が多く、更に来月に持ち越されそうだ。 都知事だけの問題でなく、ザル法と言われる政治資金規正法の網の目を修復しない議員全体にかかわる問題でもある。、

金魚

2016-05-25 14:24:33 | 日記
金魚
新しき水新しき金魚かな    内田 じすけ
大袈裟に尾びれ振りたる金魚かな    拙

厚い日が続くと 水の中を涼しげにゆっくり泳いでいる金魚が羨ましくもなるが、見ることによって凉を感じた古人の知恵に感服。水槽の中の小自然観察も忙中の閑になるのかも知れない。

麦の秋

2016-05-19 10:48:31 | 日記
麦の秋
教師みな声を嗄して麦の秋    岩田由美
晩婚の進行鈍化麦の秋    拙

麦が黄金色に熟し取り入れ時になる初夏の頃をいう.歳時記
今日の毎日新聞の一面の見出しに出生率1.46に回復とあり、小見出しには晩婚の進行鈍化と表現されていた。
人口減少に歯止めがかかったかもしれない。うれしいニュスだ。 
戦後間もなくの映画「麦秋」で晩婚の娘を取り巻く家族を取り上げたことを思い出した。ラストシーンで、田舎へ引っ込んだ老夫婦が麦畑が豊かに実った麦畑を眺めながらこれまでの人生に想いをめぐらしていた。 
 この頃はこの人たちの気持ちもわかるようになった。 さて、麦畑は我が家の周りには皆無になった。採算が合わないらしい。麦秋という言葉も死語になったように思えた。   

桐の花)

2016-05-17 12:08:40 | 日記
桐の花
山裾に旧街道や桐の花    吉田 伝治
機関車の右折してゆく桐の花    拙

昨日は旅の日(下記参照)だったので、昔の旅行の時を思い出して書いた。
かっては 農家で娘の誕生を祝い 桐の木を植えたし、自生の桐の木も多かった。木質が軽いので箪笥・履物などの用材として貴重な存在だった。桐の花はこの時期に紫色の小さい筒状の花を咲かせる。旅先で列車が右折し山坂を登際にあえぎながら登っていく、窓外には桐の花を山すそを飾っていた光景を思い出した。

きょうは「旅の日」。松尾芭蕉が全行程2400キロの「奥の細道」に出発したのが1689年(元禄2年)の旧暦3月27日。新暦では5月16日になることから設けられた。
 「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又(また)旅人也(なり)」。「奥の細道」冒頭の一節である。時間も過ぎゆく旅人なら、自分も一生、旅人でありたい―。160日に及ぶ長旅に臨む心情が伝わってくる。
日本経済新聞 「春秋」抜粋 五月十六日抜粋