17音の記録 やぶにらみ

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2 コメント

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半夏雨 (願船)
2017-07-02 19:08:09
  医通ひの片ふところ手半夏雨  大野林火

 この句はいつ頃の風景か知らないが、『医通ひの片ふところ手』は和服を着ている人が片手を懐に入れている姿。大正から昭和初期の風俗のようだ。『医通ひ』も町の古い医院という感じがする。まだ梅雨が明けていない頃に半夏がくるが、その日も雨がぽろぽろと落ちているのであろう。一句を読んだ印象は、車も人も通っていない静かな町を一人の和服の男が医院へ向かっている姿が見えてくる。しかしこの句の良さを味わうには自分の力がまだ足りないなと思うのである。

   文頭の今日の挨拶半夏雨  阿部

 夏至から11日目という半夏はまだ梅雨の内で雨の日が多いのだ。しかし半夏や半夏雨の季語にはもうすぐ梅雨も明けてすかっとした夏の日々が来るという明るい感じがあるような気がする。また農家では田植えも終わって一休みという時期に当たるのだ。
阿部句の『文頭の今日の挨拶』では、手紙などの書き始めの挨拶に半夏の雨も云々という表現をよく用いることを言っているのだと思う。梅雨も明けて本格的な夏到来という明るい気持ちが一句から感じとれる
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有難うございました。 (阿部)
2017-07-06 16:26:36
願船さん
うれしいコメントを有難うございました。
今年の半夏雨は有史以来といわれるほどの大雨で、各地に大被害をもたらしました。 ご当地は雨の少ない処とは聞いていますが、被災地の近くですので少し心配しています。何事も無いよう念じています。
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