ちゅーしよ☆

夕食も終わり　そろそろあっくんを寝かせな　あかん時間
ウサパジャマに着替えさせて　さぁ　寝よかっ…ゆうとき　あっくんの爆弾発言。

『なぁ・・・おかあちゃん　ちゅーしよ。』
『はい？　ちゅー？』

『うん。ちゅー　しよっ…。』って口を　尖らせる。

あかん…あかんねん。
ちゅーやなんてその顔で　誘わんといてよ。

しかし慣れた口調に市松模様の不安を抱きつつ
一応　あっくんにお伺いしてみる。

『なぁ　あっくんまさか　そんなん　外でもゆうとるんとちゃうん』

あっくんは小首かしげて　大きな瞳をキラキラにしつつ　口を真横に開けて　にぃって笑った
きゅーーーーーーーーん。おかあちゃんは　この顔に弱いねん。

『うん　ようちえんで　はやってんねん。
　みきちゃん　ゆかちゃん　まゆちゃん　えっと・・・・あと　あきらくん』
『あきら・・・くん?』

『うん　あきらくんっ!!』

待て　ちび　最後は　男や　
男は　あかん　そっちにいったらあかんで・・・。

あたしは　その光景を想像してため息をついた

『なぁ-　おかぁーちゃーん、ちゅうしよーーーー。』

あたしは…ひとつ思いついた。
ここは　おとうちゃんに　任せてみよっ（笑）

『あんたなぁ・・・ちょっと　それおとうちゃんのとこいってゆうてみ
　よろこんでしてくれるで・・・おとうちゃんちゅー大すき　やから（笑）』

敦士は　大好きやもんなぁ
あたしとの・・ちゅー・・へへへへ

『うん　おとうちゃんと　さき　してくるから　あとでなっ　リサちゃん』

『リサちゃん・・って　なんなん　あのちびっこ』

あたしは　敦士にあっくんの対応を　まるなげしてみた。

★★★

敦士は　お風呂から上がってテレビの前で　ちょっとリラックスタイム
コーラを片手に　スカパーのバスケ中継を見ていた。

その横を　ちびが　ちょこんと座った。


『なに　なんや？おとうちゃんに用事か？』

『うん　おとうちゃん　ぼくと　ちゅーしよっ』

自分の息子に　いきなりちゅーなんていわれた敦士は　飲んでいたコーラを落としそうになった

『おまえ　なに　いきなりちゅーって』

『あんな　ようちえんできいた。　だいすきな　ひととのこみゅにけーしよんで
　すきんしっぷせなあかんって・・・・んでちゅーやねん』

いや　普通会話するとか　手をつなぐとか　あるんちゃうん

『で　おまえは　おとうちゃんが　一番なんか？』

『ちゃう　いちばんは　おかあちゃん！でもおかあちゃんが・・・おとうちゃんのところ　さき　いってき　ゆうから　きた』

『で、ちゅーは　いつも　どこにしてんの？』

『うーと　ほっぺとか　ここ』

あっくんは　唇を触る。って幼稚園児は　何しとんねん
敦士は　ちびを自分のひざに　のっけて　耳打ちする

『あのな　唇は　ほんまに好きなやつしか　したらあかんで・・・』

『だから　おかあちゃんと・・・ぼく』

『あかん・・・。唇にするんは　指定券がいるんやぞ。』

『ぼく　おかあちゃんの　していけん　かう』

『おかあちゃんの　唇の指定券は　売切れました。即日完売御礼や』

『えー　なんで　だれが　こうたん　それ』

敦士は　あっくんに　視線を落として

『オレや。　おかあちゃんの指定券　買占めとるねん。』

『えー　ゆずってや』

ひざの上で　腕とか　バタバタ　させながら　あっくんは　ただをこねる

『あんな　おまえも　おおきくなったらわかるけど唇は　ひとりひとりの指定券がいるんやで・・・。　』

『ずるい・・・。ええもん　おとうちゃんなんか　きらいやもん』

ちびは　なきながらリサのところへ戻ってきた。
それを敦士も　追いかけてきた。

『こら　すぐに人を嫌いとか　ゆうたらあかん』
『きらいやもん。』

あっくんはリサの背後に隠れた

『敦士が　いじわる　やからやないん？なっ　ちびっ』

『あかあちゃんの　くちびる・・・おとうちゃんのんなん』

『へっ?敦士　子供に何吹き込んでるんよ・・・。』

『ぶえぇええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ』

あーあ

リサは　あっくんを抱き上げて　ほっぺたにちゅーをした。
あっくんは　不満そうに口を尖らせている

『あんな　もし大きくなって　ちびに　彼女できたら　わかるから
　ほっぺには　いっぱいしたるから・・・・』

あっくんは　泣きながら　不満そうでも　首を立てに落とした。
その光景を横で　見ていた　敦士がリサに　耳元で小さくささやく


『じゃあ　オレとは？』

リサは　ちびを降ろして　ちびに目隠しをする

『もちろん・・・ここやろ』

『正解』

リサと　敦士はキス・・・・。


『なぁぁぁぁ　ふたりでなにしとーん』

あっくんが　ゆうけど・・・
2人は　もう一度　いつもの…キスをした。


end