プリン誘拐事件②

ぐぅーーーーーーー

『ふぁぁ…お腹すいた』

あたし　気が付いたらベットで寝てた
ポケットに入ってる携帯で時間確認したら

なんと夕方の６時

そりゃぁお腹もすくっちゅうねん。

♪マジはんぱない電話だぜ　マジ…

『わっ　電話　かのんちゃん？』

携帯は　友達のかのんちゃんの名まえを記してた。

『もしも『あーーーーーリサちゃん　ごめーんっ！』』

あたしの言葉をさえぎったのはかのんちゃんの大声

携帯からかのんちゃん出てくるかと思った（笑）
それぐらい勢いのある声やってん。

『なになに　どーしたん　かのんちゃん。』
『あの彬のアホが　リサちゃんらに迷惑かけた。』

『迷惑？』

あたしらに迷惑？
って最近　かのんちゃんにも彬くんにも逢ってないから
迷惑とかどーのとかないと思うんやけど…

『あのな　彬君　今日リサちゃんがルスの時大谷くんちに
　お邪魔してレポートをしあげてたらしいねん。』

『そうなんや　今日来てくれてたんや』

今日午前中にあたしが買い物に行ってる間に
彬君が大谷に泣きついてレポートをやりに来たらしい。

『その時　大谷くんがコンビニへ買い物行ってる時に…
　　勝手に冷蔵庫開けて　勝手に…その…食べてん。』

『食べてって？』

も…もしかしたら　もしかしたら…

『…プリン。彬君プリン大好物やねん。』
『プ！！プリン！！！！』

プリンは大谷に拉致されたのでも誘拐されたのでも食されたのでもなく　彬君という刺客がおったというオチ。

『ほんま　ごめんっ！このお詫びは彬君にさせるから…』
『そ…そんなお詫びなんかええよ。』

って…

かのんちゃんからの電話切ったんやけど…


どうしよ　プリン食べたの大谷やなかったんや。
さーっと全身の血があたしから引いていく

大谷やないのに…
あたし　キライなんてゆうてもたぁーーーーーーーーー

とにかく謝らんなあかん。

プリンの事で疑ったこと簡単に嫌いやなんてゆうた事

とりあえずお腹空いてたらええ案も浮かばへん
あたしはごそごそと冷蔵庫へと向かった。

『なんか　ないかなぁ…・』

お腹のたしになるもんを探してると　見覚えのあるもん
消えたはずのプリンが冷蔵庫に入ってた。

『な…なんであるん？彬君に食べられたはずやん…。』

とりあえず　ソレを手に取ると…

プリンやくえ　なんて大谷の字で書いてあった。

『あはははは　なんなんよ　このえらそうなん（笑）』

メッセージに反して
冷たくて甘いプリンを冷蔵庫へと戻した。