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「えきねっとx楽天カードx新幹線eチケット」の利用は落とし穴がいっぱい

2024-11-02 15:29:48 | 日記
所要があって、札幌から青森(新青森)まで移動した。札幌から新幹線の乗り継ぎ駅である新函館北斗までは在来線の特急を利用する。新函館北斗から新青森までは新幹線である。
「えきねっと」は何度も利用しているが、新幹線eチケットは今回初めて利用した。
1.「えきねっと」において楽天カードを使うと「不正検知」になる
「えきねっと」においてクレジットカードを使う際は「3Dセキュア」の設定が必須である。楽天カードにおける「3Dセキュア」は、最近、スマホのショートメッセージを使う方式に変更されたのであるが、以降、利用すると必ず「不正検知システム」に引っかかるようになってしまった。
「えきねっと」においては、クレジットカード情報を登録する際、「3Dセキュア」の認証が行われるが、スマホに通知された認証コードを入力し、「認証されました」とメッセージが出た後、「えきねっと」の購入手順では次のステップに進めなくなる。
一方、楽天カードからは登録してあるメールアドレスに、「不正検知」があったため利用停止にした旨のメールが届く。このメールにはURL(72時間有効とある)が記載されていて、ブラウザからアクセスして、本人の利用である旨回答する必要がある。放置するとカードがそのまま利用停止になってしまう。なお、回答は楽天カードのe-NAVIからも可能である。「不正検知」の対応策としては、まず(履歴が残っている可能性があるので)「えきねっと」からログアウトする。次に、e-NAVIか通知メールから本人の利用である旨回答する。これでカードが利用可能になるので、再度「えきねっと」にログインし、購入手続きを行う。やり直しになるので面倒この上ない。
2.eチケットを利用しないと割引が受けられない?
事前購入では「トクだ値」割引が受けられるはずであるが、「えきねっと」の購入手順において、eチケットではなく、紙のきっぷを選ぶと「トクだ値」割引が表示されない。eチケットは交通系ICカード(「切符」の代替になる)との紐づけ(ICカードの番号を利用)が必要であり、手元には、人数分のICカードはなかったが、eチケットを選択した(実はこれが次の落とし穴となった)。不足のICカードは「Kitaca」を購入(デポジット500円+チャージ分1500円)した。余計な出費である。後日、人数分のICカードとの紐づけを行い、これでOKと思っていた。

「その他のきっぷ」を選ぶと割引が表示されない(割引なしの特急券のみ)。一方、「新幹線eチケット」を選ぶと割引(「トクだ値」)が表示される。「ICカードを登録してご乗車」とある(まるで必須のような表現である)。


3.10年間未使用のまま経過した交通系ICカードでは乗車できない
当日になって、旅行を開始後、eチケットに紐づけした交通系ICカードの内の一枚が、新函館北斗での新幹線への乗り換え時に改札でエラーとなり乗車できない事態になった。事前に、JRの券売機でチャージ残高を確認し、eチケットの紐づけもできたので、問題はないと思っていた。
乗り換え窓口で相談すると、別のICカードに紐づけしなおすか、紙の切符を発券するしかないとのこと。乗り換え時間は20分しかなかったので、急遽、紙の切符を発券してもらうことにした。この際、追加料金や割引が無効になるということはなかった(結局、ICカードは不要ではないか)。なお、紙の切符の発券には、購入時のクレジットカード、「えきねっと」の会員番号、受け取りコード番号(QRコードは不可)のうちのどれかが必要である。
わざわざ、事前に紐づけさせておいて、土壇場で使えないというのは、全体システムの不整合であり、欠陥だと言って良いと思う(乗り換えにはICカードの番号が読めればよいだけのに、「改札システム」は最終利用日(ICカードに記録されている)から10年経過していると問答無用で利用不可にしている。一方、「えきねっと」では(ICカードを読めないので)最終利用日が確認できない)。

以上を経験してみて、これも「落とし穴」かと気づいたのだが、eチケットの利用は止めて、紙の切符を発券しておけば良かったということである。
今回の利用で感じたeチケットの欠点は、紙の切符で得られた情報(列車名、座席番号、出発時刻)が簡単に得られないことである。これは非常に不便であった(改札通過後に座席票発行機が利用できるらしい。気が付かなかった)。紙の切符(の表示)で保証された内容が、eチケットでは何も外に表示されない(違うICカードを持参しているかもしれない。実際の乗車時に改札機を通すまで分からない)。
ちなみに、札幌から新函館北斗まで利用する特急は事前に紙の切符を発券しておく必要がある。同一旅程の内、一部の紙の切符を発券するとeチケットの内容は変更できなくなる(購入途中で以下に示す警告が出る)。つまり、eチケットの発券前は変更可能という利点は享受できず、最初から、全て、紙の切符を発券するのが正解だったのである。



XIAO_ESP32S3によるインターネットラジオの製作

2024-10-02 10:14:44 | 電子工作
Seeed StudioのXIAO ESP32S3が「技適」対応(スイッチサイエンスと秋月電子で入手可能)になっていたので、入手した。3年前の記事では、ESP32 DEVKITでインターネットラジオを製作したが、XIAO_ESP32S3はコンパクトなので魅力的である。スケッチ(プログラム)は開発環境やライブラリが新しくなっているので、そのまま流用とは行かず、作り直しになってしまった。作成したスケッチと構成部品との接続情報はGitHubに登録してある。
前回からの変更点であるが、まず(WiFi機能は必須なので)NTPサーバーを参照する時計機能を内蔵することにした。これにより、スリープ機能で使っているタイマー割り込み機能(制限が多く、最新のESP32開発環境(3.0)ではAPIの互換性がない)を利用しなくてすむ。また、スリープまでの残り時間を表示できるようになった。
OLED(表示装置SSD1306)のライブラリはAdafruitのものに変更し、EEPROMのライブラリはPreferencesに変更した。I2S_Audioのライブラリは現在もメンテナンスされているので、現時点で入手したものを利用させてもらう。
I2S DACは、UDA1334とPCM5102の基板が、変わらず安価に入手可能なので引き続き利用する(どちらも動作可能。ただPCM5102はスピーカー接続時はパワー不足)。
Arduino IDEは、2.1.0、espressifのESP32開発環境は「XIAO_ESP32S3」が利用可能な2.0.17とした(Arduino IDEのボードマネージャからインストール。古いとXIAO_ESP32S3が選択できない)。
Webブラウザからの操作をメインにするため、タクトスイッチは接続しないことにした(コード上ではサポートしている)。ブラウザの操作画面も1画面で済むようにアップデートしている。
XIAO_ESP32S3がコンパクトなので、5cmx8cmのブレッドボードに実装可能である。今回は、XIAO_ESP32C3&RDA5807用のプリント基板が手元にあったのでパターンカットと配線追加を行い流用した。XIAO_ESP32S3とXIAO_ESP32C3では、ピンとGPIOの割り当てが異なるので、コード側で対応が必要である。
※注 XIAO_ESP32C3では、このインターネットラジオの実現は不可。
なお、XIAO_ESP32S3にはPSRAMが搭載されているので、バッファのサイズが約800KBに拡張されるため、回線の遅延に対する安定度の向上が期待できる。
セットの写真、埃よけのアクリルケースに収めた。XIAO_ESP32S3に「技適」マークが見える。I2S DACはUDA1334を利用している。電源はスマホのUSBアダプタ(5V)から接続。

Webブラウザからの操作画面(操作方法はGithubを参照)を以下に示す。
このインターネットラジオはMP3またはAACストリームのラジオ局に対応しているので、SHOUTCASTにおいて、「TYPE」がMP3あるいはAACと表示されているラジオ局を選び、Winamp(.pls)ファイルをダウンロードして、その中のURLをブラウザの操作画面の「Preference Settings 」に設定し、試聴(TEST SET)してみて、安定に受信でき、かつ気に入ったラジオ局があれば保存(SAVE)して、引き続き楽しむことができる。
※注 利用する場合は自己責任でお願いします。


docomoでない場合にD払いを使っていてdocomoにMNPすると面倒なことになる

2024-09-20 13:21:31 | 日記
スマホを2台持ちしている人は結構多いと思う。2年程度で買い替えるので、新規やMNPで移行してきて、手元には2台のスマホがある。旧スマホでは、docomo以外の回線業者(OCNモバイルONE)でd払いを使っていた。新スマホ(docomoではない)に移行した時には、d払いアプリをインストールしてdアカウントでログインするだけで移行できた。以来、新スマホでd払いを利用していた。
現在、OCNモバイルONEでは新規の申し込みは終了していて、docomoのirumoへのMNP移行キャンペーンを行っている。先行きが分からないので、今回、旧スマホのMNPの申し込みを行った。
旧スマホのMNPでの開通は問題なく完了したが、開通と同時に新スマホのd払いアプリがログオフされて、その後、d払いアプリへのログインができなくなった。
一方、docomoに移行した旧スマホでは、dアカウントでd払いアプリへログインすることが出来た。dポイントの残高はそのままであったが、なんとd払い残高が0になっていた。
dアカウントに登録してあるメールをみたところ、「【d払い】重要_d払い残高お預かりのお知らせ」というメールが届いていて、「d払い残高を預かった」とあった。この残高の返金には2、3日を要するとある。
つまり、移行時の残高は2、3日利用できないということである。d払いをメインに利用している人には大変困った事態になる。
そのまま、2日が過ぎ、「【d払い】重要_d払い残高返金手続きのお知らせ」というメールが届いた。「d払い残高の利用登録をお願い」とあり、自動で返金されるようである。d払い残高の利用登録はとっくに行っているが残高は0のままである。
上のメールから3時間たっても残高が0のままであったので、docomoのサポートに電話で問い合わせを行った。30分以上説明したが、一般論ばかり(受付者が何か処置できるわけではない)で埒があかないので電話を切ろうとしている所に、旧スマホにショートメッセージの通知が入り、「【d払い】重要_d払い残高返金完了のお知らせ」とのこと。旧スマホのd払い残高は反映されていた。何故、こんな面倒な手順になっているのか理解できない。dアカウントに紐づいているd払い残高は開通と同時に反映されるべきである。
新スマホのd払いアプリはログインできないままなので、d払いを利用する場合は、旧スマホを持って歩かなければならない。面倒である。
ちなみに、楽天ペイでは、こんな事にはならず、2台とも楽天ペイアプリが利用できている。d払いアプリを、docomo回線に紐づけるからこんな面倒なことになるのだと思う。
【追記】
結局、新スマホ(docomoではない)にd払いのアプリを新しくインストールしました。別のアカウントを作成するため、メールアドレスがもう一つ必要になるほか、本人確認(マイナンバーカードでの署名利用の登録がお勧め。運転免許での登録は写真撮影の位置合わせが難しく途中で断念)が必要です。旧スマホで貯まったdポイントや残高は新スマホに簡単に送る(QRコード利用)ことができます。これで、旧スマホを持ち歩く必要は(殆ど)無くなります。

日産ノート e-POWERは車酔いし易い

2024-08-04 10:03:41 | 日記
最近の車は色々な機能が搭載されているので乗る度にブログのネタになってしまう。日産ノート e-POWERについては既に記事にしているが、短時間の運転だったので、もう少し長い時間運転してみたいと思っていた。今回、レンタカーを借りる機会があったのでノート e-POWERを選択してみた。
まず、気が付いたのはルームミラーが、モニタ表示になっていたことである。これには大変違和感を感じた。鏡のルームミラーの場合は、実際に見ていなくても視界に入っていれば後続の車の動向が何となく感じられていた。車が徐々に近づいてきているのを「感じる」ことができた。それがモニタ表示になると、いきなり後続の車が直近の直後に出現するのである。これには何度もハッとさせられた。どうも、モニタ表示だと、モニタ内に映る物体同士の距離感がつかめないようである。あと、室内が映らないため同乗者の様子が分からないのは欠点である。モニタ表示のルームミラーは「なし」だと思った次第である。説明書によると、鏡のルームミラーとの切り替えスイッチはルームミラーの裏側にあるとのことなので、次回は切り替えて乗ることにしよう。
ノート e-POWERの宣伝文句に「ワンペダル」というのがある。これは回生ブレーキ(エンジンブレーキと同じ様にモーターを使って減速させる。減速時に発電する電力でバッテリーを充電する)により、アクセルを緩めると制動力が働くのでブレーキペダルを踏まなくて良いという意味である(口の悪い人は「ゴーカート」みたいと言う)。しかしながら、これは慣れないと結構ストレスである。例えば、交差点の赤信号では、惰性で停止位置まで走って止まるが、アクセルを緩めるタイミングは「感覚」である。この回生ブレーキが効くと途中で失速してしまい、いつもの「感覚」が通用しなくなり、大抵、アクセルを追加で踏むハメになる。今回は半日運転したが、ベストな「感覚」(回生ブレーキが効かないアクセルの踏み加減は微妙で足が攣りそう)が掴めなかった。
この回生ブレーキには、もう一つの副作用がある。今回、家族が後席に同乗していたのだが、レンタカーを返却した後で、車に酔ったと言われたのである(ルームミラーに映らないので様子が分からなかった)。これまでオートマ車に同乗していて、酔ったと言われたことはないので、詳細を聴いてみると、回生ブレーキによる減速時の加速度が原因だと分かった。同乗者がいる場合、通常のオートマ車の運転では加減速による加速度を感じさせないよう丁寧な運転を心掛けているのだが、回生ブレーキでは車酔いの許容の範囲を超えてしまったようである。
返却時に、この回生ブレーキにより、今回の走行距離の約1割の電力を節約できたというレポートを見せてもらったが、上に述べた「負の効果」を考慮すると、「どうかな?」という疑問は残った。運転モードを「エコ」ではなく「ノーマル」にするとガソリン車に近い感覚になるそうなので、次回は「ノーマル」を選択しよう。最近の車は「テン乗り」が難しい。


Bluetoothを使ってESP32のRTC(時計)を設定する

2024-07-07 13:44:32 | 電子工作
DSPラジオのコントローラ(MCU)に時計機能を持たせるととても便利である。
ESP32にはWiFi機能があり、NTPを参照すれば現在時刻を得て、ESP32のRTC(時計)を設定することができる。この方法には2つ難点がある。WiFiのアクセスポイントが必要な点と、SSDとパスワードをプログラムに記述する点である。
他に何か方法はないかと思案して、ESP32のBluetoothは利用できないか調べて見た。最初、Bluetoothを使って、スマホの時刻を参照できないものかと考えた。BluetoothにはGATTという規格があり、その中に「Current time」サービスがあることに気が付いた。ESP32からスマホに問い合わせれば時刻が分かりそうである。しかしながら、スマホの「Current time」サービスは常時動作しているものではなく、このサービスを起動した上で、スマホ側から通知(notify)してもらわないといけないらしい(iPhone対応のライブラリを見つけたが、iPhoneが無い上に、コンパイルがエラーになったので評価できず)。その様な便利なスマホのアプリはないかと検索してみたが見つからなかった。
次に、ESP32側で「Current time」サービスを動作させて、外部から時刻を設定することはできないかを検討することにした。GATTのサービスを動作させる方法や外部から値を書き込む方法については、ネット上に先達の参考資料(ツールとして「nRF Connect for Mobile(スマホアプリ)」の使い方も含む)等があり、目途がついた。
一方、外部からBluetoothを使ってESP32にアクセスするには、スマホ(Android)のプログラムを作成する必要があるが、これについては、数年前に経験があるものの、開発環境とスキルの再構築には時間がかかりそうなので、諦めた。他に何かないか調べてみると、「Web Bluetooth」という技術があり、例えばPCのブラウザからBluetoothを使ってESP32にアクセスすることができそうである。
さらに手っ取り早い方法として、Googleのサイトにサンプルがあり、Chromeを使って試すことができる。ただし、PCにはBluetooth機能(内蔵)かBluetoothのUSBドングルが必要である。またはスマホのChromeからでも試すことができる。
ESP32上に「Current time」サービスを動作させるためのスケッチ(ArduinoIDE2.0で作成)はGitHubに登録してある。また「Web Bluetooth」を利用して、PCのブラウザからBluetooth経由で、このESP32にアクセスして現在時刻を設定するHTMLも登録してある。スマホ(Android)のChromeでの動作も確認した。なお、上のスケッチには「Lチカ」を行うコードも含めてある。今後、DSPラジオの制御にも使えそうである。写真は実験の様子。


電子工作家にとってのAmazon、AliExpress雑感

2024-06-09 20:41:45 | 日記
最近、Amazonの無料配送の金額が2000円から3500円に引き上げられた。これは、これまで飛び越えられていた跳び箱が、2段追加された様なもので、超えるには全力を出す必要がある。もともと少額のパーツを金額分集めて注文していただけに、購入の機会がかなり減ることになると思う。
Amazonには中華の業者が入り込んでいて、電子工作のパーツ類が割と揃っている。代表的なパーツの番号を入力するとヒットすることが多い。ただし、それらの配送方法について、注意する必要がある。
出荷元がAmazonになっている場合はAmazonの配送センターからの国内配送なので不着になることは無いと言って良い。出荷元が中華業者の場合は、中国からの配送(「何日以内に発送」とあることが多い)になるので、中国国内の郵便事情により不着になる可能性がある。不着の場合は返金になるが、一か月待たされた挙句のことなので予定が立たない(この6年間、約40点のパーツ注文で2回あった)。
出荷元がAmazonの場合は、価格が若干上乗せ(Amazonの保管料・手数料?1セット当たりの料金なので少額のパーツではかなりの割合になる)されているので注意が必要である。出荷元が中華業者の物と価格を比較してみると良い。
一方、AliExpress(以AliEx)は、私の電子工作の範囲においては入手できないパーツは無いと言って良い。最近「Choice」というサービスを始めていて、1500円以上まとめて注文すると無料配送(配送期間も大幅に短縮、7から10日)になる。これまでも、3点以上を同時期にまとめて注文すると配送センターで一つにまとめ、配送期間を短縮するサービスがあったが、それを一般化したのだと思う(「3点まとめて」は「百円ショップ」というサービスになっている)。
ただし、「Choice」の価格には配送料が組み込まれているようであり、単品よりも若干高めである。
AliExを、これまで利用してみて、不思議(感心)なのは、不着になることが殆どないことである。不着は、これまで(約6年間、Amazonの倍は利用している)1回だけで、この時は中華業者の方から輸送途中に紛失したので返金するという連絡があった。
おそらく、AliExでは、不着への対策をとっていて、通関まで自社の監視下において(郵便事情の影響を受けないようにして)いるものと推測する。
ちなみに、単品の場合、国内配送は、日本郵便(追跡不可)のポスト配送であった。「Choice」、「3点まとめて」の場合は、日本の宅配業者に引き継がれ、最近の例では、ヤマト運輸(追跡可能)であった。
1500円(AliEx)と3500円(Amazon)では勝負にならないと思うが…
追加情報として、いつも少額なので、消費税(AliExは10%お得)、関税をとられたことは無い。
あと、念のため、AliExにはクレジットカードではなく、記名式のプリペイドカード(Webmoney)を登録している。

最近入手したGPS受信モジュール、動作の確認はできた。

プリント基板の設計コンテストに応募してみた

2024-05-22 18:06:52 | 電子工作
前回のプリント基板制作では、リカバリしたものの、凡ミスがあった。このブログを見たPCBWAYの担当者さんから「再挑戦しませんか。支援しますよ」という連絡があり、私もリベンジしたいと思っていたので、お誘いに応じることにした。
修正は、部品の配置を見直して、抵抗を2本を追加するだけなので難しくない。ただし、チェックは念入りに行った。
注文のためにPCBWAYのサイトを見たところ、”KiCad Open Source Design Contest”の募集(4/2-6/2)を行っているのに気が付いた。
PCBWAYでは、ユーザーによるPCB(プリント基板)設計の成果を共有するための”共有プロジェクト”を実施している。
”共有プロジェクト”では、定期的にコンテストを実施していて、丁度、今が募集期間になっている。入賞者には賞金が授与されるとあったが、こちらは参加賞の”Pi Pico”を狙うことにした。大急ぎで、再注文し、PCB上での動作を確認して応募すれば間に合うと考えた。
PCBの注文時に、PCBWAYの担当者さんに連絡したところ、なんと費用の全額をアカウントに入金してくれた(感謝です)。
修正版のPCBは、注文から7日目に到着、PCBが設計通りであることを確認後、早速、部品の実装にとりかかる。その翌日、動作にも問題がないことを確認できたので、ひとまず安堵。いよいよ、コンテストへの応募に着手である。
コンテストには、応募サイトから以下の物を登録する必要がある。
  • 簡潔な説明文(英語、140字以内)
  • ガーバーデータ(基板の設計データ、KiCadで出力)
  • 説明文(英語、簡単なエディタがある)
  • 実物の写真
  • 回路図(KiCadにて作成済)
  • プログラム(GitHubに登録されていたライブラリのサンプルを改修)
  • 部品表(KiCadで作成)
  • 使用した設計ツール(KiCad、Arduino IDE)
プログラムについては、ライブラリのサンプルがArduino pro mini対応であった物を、Pi Pico対応に改修し、若干の機能追加した物をGitHubに登録した。
既に、”共有プロジェクト”に公開されているので、応募の審査はパスしたようである。
なお、今回の成果は、埃避けのアクリルケースに収容し、受信性能の確認中である。


プリント基板の制作 SI4732&Pi Pico編

2024-04-24 16:06:13 | 電子工作
【末尾に追記あり】
プリント基板制作の第2弾である。以前、Arduino Pro MiniとSI4732の組み合わせで製作した物をRaspberry Pi Picoとの組み合わせで再製作する。
以前の物は、ブレッドボード上に製作し、評価した後、放置してあった。受信感度(AM)がそれ程でもなく、音が出力不足(スピーカー使用時)で歪む(特にFM)ため常用する気にならなかったからである。
SI4732とPi Picoの組み合わせでの動作確認 (スケッチ、接続情報はこちらを参照)は済んでいるので、感度と音の問題をどう解決するかが課題である。
感度向上については、トランジスタ(S9018)による高周波増幅を1段追加することにした。ブレッドボード上で評価したところ、中波での効果が認められた。
音の出力と歪みについては、オペアンプによる増幅回路を追加することにした。音が歪む原因については、SI4732のデジタル信号処理から高周波成分が漏れるためであるとの記述(真偽は不明)があったので、ローパスフィルタ付属の回路構成を採用することした。
オペアンプはNJM4580(低雑音仕様、旧新日本無線)を選択した。回路はローパスフィルタ付非反転増幅回路と呼ばれるタイプである。増幅率は計算上、5.7(回路図より、”1+R1/R13=1+39/8.2”)である。電源は5Vの端子から、仮想電源経由で±2.5Vを得ている。
ローパスフィルタはブレッドボード上でのCR(コンデンサと抵抗)定数評価においては、まあまあの結果(体感で歪みが低減)が得られた。
決定した回路図を以下に示す。なお増幅回路の入力部にCRによるローパスフィルタを追加している。CR定数はオペアンプ部も含めて、カットオフ周波数が18KHzから20KHz(大雑把です)程度になるように選択している。
汎用目的のため、Pi Picoのモジュールの両サイドにピンヘッダーを設置し、Pi Picoの各入出力ピンに接続できるようにしている。

プリント基板の設計では、いくつか注意点がある。
まず、回路図の配線において、ピンヘッダーのフットプリントは2列のものを用いたが、Pi Picoのモジュールに直結するとピンの順番が正しく対応しなくなり、番号付けが狂った”NET”の情報ができてしまう。そのためピンの番号順をフットプリントエディタで修正したフットプリントを作成した。
また、ピンに外からの配線(SI4732からの配線)を接続する場合は、直結すると”NET”の情報が生成されず、”NETなし”になってしまう。そのままプリント基板の配線を行うと、最後のDRC(デザインルールチェック)において、「配線がパッドに近すぎます」というエラーになる。面倒でも、ピンヘッダーを少し離して、1本ずつ配線を描き、配線の接続点を明確にしておく必要がある。
同じく”NET”に関する問題で、電源はPi Picoの3V3とVSYSに接続するが、外部からの”電源”として”3V3”と”5V”を定義しておかないと”NET”の情報が正しく生成されない。
上のように対応しても、2列のピンヘッダーの外側のピンには”NET”の情報が生成されないので、PCBエディタにおいてピンのプロパティに”NET”の名称を追記する必要がある。
まともなNETリストができるまでは、回路図エディタとPCBエディタの間を何度も行き来する必要がある。
PCBエディタにNETリストをロードして部品の配置を決めた時点で、基板のサイズを確認すると74mmx108mm程度であった。念のため、PCBWAYのサイトで見積もりを行うと29$であった。一辺が100mmを超えると急に高くなるようである(29$は妥当だと思うが…)。
部品の配置を見直し、長さを10mm短縮した。74mmx98mmで見積もると無事、5$である。
部品が増え、基板が大きくなるとPCB上の配線作業は、かなり難しい「パズル」と化す。何度もやり直しになり、DRCがOKになるまで、10日を要した。
PCBの発注は、今回もPCBWAYであったが、8日後に到着した(途中、中国の祝日が1日あり)。
PCBは回路図通りの出来上がりであったが、実は評価後のブレッドボードから回路図を起こした時に、抵抗が2本抜け落ちている(回路図の丸で囲んだ個所)のに気づかず、「空中配線」でリカバリしている(基板がゴミにならずに済んだ、汗)。なお、今は円安であるし、送料も高いので修正版の再発注は諦めた。
基板に部品を実装して評価した。まず、音量はスピーカーを鳴らすのに十分であった。FMの音質は歪みが、かなり軽減しており、低音のノイズは残っているが、音量を上げれば気にならない程度で、聴き続けても問題ないと感じた。改善策は成功したようである。
ただ、Pi Picoはピン数が多く、基板が大きいため扱いづらい。特に今回はピンヘッダーを設置したので、ハンダ付けの個所が100ヶ所を越え、製作途中、いささか閉口した。
【追記】
百均のホビーコーナーで、この基板が収まるサイズのアクリルケースを見つけた。ケースに収めるため、配線の取り回しを変更したところ低周波で発信するようになった。対策として、オペアンプの増幅率を下げることした。上の回路図の丸印の抵抗2本を8.2KΩから15KΩに変更(増幅率は"1+39/15=3.6")した。無事ケースに収容し、問題なく使用出来ている。



SI4732(DSPラジオ)とPi Picoの組み合わせを検証した

2024-03-26 15:08:02 | 電子工作
Raspberry Pi Picoを入手したので、以前、”Arduino Pro Mini 3.3V”との組み合わせで製作したSI4732FP(オールウェーブ対応のDSPラジオIC、以下SI4732)を引っ張り出して検証してみた。Pi PicoはArduino IDE(2.0)環境での開発が可能である。開発環境の設定などはこちらを参考にすると良い。
Pi PicoはGPIOピンが多いので、多くのボタン(タクトスイッチ)が必要であるSI4732を制御するには都合が良い。ただし、Pi Picoの基板は長いので、5x7のブレッドボードは2枚必要になる。
スケッチは、PU2CLRさんのサイト(Github)の”SI47XX_02_ALL_IN_ONE_OLED.ino”がベースである。このスケッチは、”Pro Mini 3.3V”を想定しているが、以下に述べる変更を行えば、そのまま流用可能であることを確認した。
SI4732とディスプレイ(OLED 128x64 SSD1306)は、I2Cで接続するが、今回の環境ではPi Picoの既定のSDA、SCLは、GPIO4とGPIO5だったので、上記のスケッチのピンのアサインと衝突する。
Pi PicoのI2C対応のピンは複数グループあり、スケッチで指定することができる。ここでは、GPIO20とGPIO21を利用した。
”pinMode”の指定のコードの直後に以下のコードを追加した。
 Wire.setSDA(20);
 Wire.setSCL(21);
リセットのピンは、配線の都合上、GPIO22とした。
 #define RESET_PIN 22
その他のGPIOピンは”Pro Mini 3.3V”と同じピンアサインでOKである。
なお、プルアップの抵抗は無くても動作した。
ロータリーエンコーダーは、出払っていたので、動作不良になったマウスを分解して、マウスホイール取り出し流用した。マウスホイールの”ボリューム(?)”にある3つの端子のうち、GNDを判別してGNDに接続し、残りをGPIO2とGPIO3に接続する(ハンダ付けが必要)。
ピン(GPIO)の割り当ては以下の通り。
 Encoder 1 2
 Encoder 2 3
 Mode Switch (AM/LSB/USB) 4
 BANDWIDTH switch 5
 Volume Up 6
 Volume Down 7
 Next Band (Up) 8
 Previous Band (Down) 9
 Step switch 10
 AGC Switch 11
 BFO Switch 14
 SDA 20
 SCL 21
動作は確認できたが、以前の記事にも書いた様に、音質は良くなく、音声出力も不足なのは同じである。今後、これらをなんとかしてみたいと思う。


プリント基板の制作を発注してみた(その2)

2024-02-04 21:15:43 | 電子工作

前回までに、プリント基板上の部品の配置が決まると、プリントパターンの配線のステップに進むことができる。プリント基板は複数の層で構成されているが、各層の役割を理解しておく必要がある。基板のベース(ガラスエポキシ樹脂)の次の層は配線層(銅箔の部分、裏表の2層)で、これらの層に対してプリントパターンの配線を行う。銅箔層の上はレジスト層(緑や紫で色付け)で、レジスト層の上にはシルク印刷(部品名の表示など)の層がある。レジスト層については、ハンダ付けする部分にマスク(レジストしない)を定義する必要があるが、フットプリントを適切に選択すれば属性として定義されているので心配ない。

配線の基本方針として、配線層の表面はVCCや信号線、裏面はGNDの配線とすることにした。パターンの配線は、KiCaDの「PCBレイアウトエディタ」で行う。この作業は、各層ごとに表示・非表示を切り替えて行う。表面側の配線は以下のようになった。

裏面側の配線は以下の通り。

VCC、信号線が表面側に通せない場合は裏面を使う。また、同じ面で配線が交差するケースは、「ビア」(白い四角の印)を経由させて、一方を裏側に配線する。

配線パターン以外の銅箔部分は、「べた」(表裏ともGNDとした)にするが、この描画はPCBレイアウトエディタが自動で処理してくれる。「べた」の表裏は、GNDのスルーホールのところで接続しているが、念のためGNDから遠い場所は「ビア」で接続した。パターンの設計は、KiCaDのパターンチェックツールを実施して完了である。最後にピンヘッダーの信号名など、シルク印刷の文字を追加した。

プリント基板の設計情報は、「ガーバー(Gerber)データ」として出力する。ここまで、PCBWAYからお誘いを受けてから8日経過。

PCBWAYのサイトから発注手続きを行う(このサイトが参考になる)。プリント基板の仕様を入力し、注文カートに「ガーバー(Gerber)データ」をZIP化したファイルをアップロードする。配送情報の指定では、送料が高い($13)と感じたが、日本の場合は、「OCS」が推奨とのことなので選択する(今回、国内の配送は、佐川急便に連絡された)。この後、審査にパスすれば発注可能になる。今回は、プロモーションなので、PCBWAYの担当者に連絡を入れたところ、アカウントに費用が振り込まれた。金額は、「OCS」の配送料+見積もり額($5)ピッタリだったので、結局、0円で制作できたことになる。なお、発注してから3時間後に、審査をパスして製造手配したというメールが来た。

この後、発送まで2日、通関、関空経由での配送に7日かかり(関西の大雪で配送遅れあり)、無事入着した。梱包は丁寧で、プリント基板の出来上がりも綺麗である。

早速、部品を実装してみた。ユニバーサル基板では、配線にほぼ1日かかったが、約1時間で完了した。なお、R1からR4は無くても動作する。Y1(Xtal)は、RD5807の変換基板側に実装しているので差し替えるだけである。

ユニバーサル基板をプリント基板に交換して、動作確認。

今回の、配線図とガーバー(Gerber)データは、こちら(Github)に登録した。また、PCBWAYのプロジェクトに登録したので、同じ基板の発注が可能である。