汗と涙の着物生活 

突如着物に目覚め、ついに着物作成に挑戦。着付けに涙し、とどまらぬ物欲に冷や汗の毎日。

勧進帳の付け下げ

2010-01-24 | お出かけ
[勧進帳] ブログ村キーワード
歌舞伎を見るときに、演目にちなんだアイテムを身に着けていくというのは、着物の醍醐味の一つでは。そんなわけで、「これは歌舞伎に使える」と思うと、後先考えずに買い物をしてしまう私。

今日、歌舞伎座に着ていった付け下げも、表参道「くるり」のオンラインショップでアップされたのを見つけた瞬間、クリックしてしまっていた。
ご覧の通り、弁慶と富樫という、歌舞伎「勧進帳」の登場人物を描いたもの。

 
(帰宅後の写真なので、スリッパはいててすみません・・・)

実はこの着物、売りに出されていたときは、変色はあるは、ピンホールはあいているわという状態で、「リメイクにお勧め」という触れ込みの古いものだった。買おうと思ってカートに入れたものの、最終的に購入するかどうか、迷ったのも確か。

でも、描かれている弁慶や富樫の顔は、過去に見た着物アイテムに描かれた歌舞伎の登場人物と比べ、結構端正な描かれ方をしている。いい仕事してますねー、と呟きたい。これが購入の決め手となった。

ショップに、着用できるようにお手入れをしたいと伝えると、直接商品を見て相談に応じてくれるとのこと。これはオンラインショップでは例外扱いだろう。現物を見ずに購入するのが前提だから。ショップ側も、まさか着用しようという人間がいるとは思わなかったのかもしれない・・・。

実のところ、人前で着用できる程度にするためには、もともとの購入費用の倍ぐらいかかった。時間的にも数ヶ月待たされた。そこまでしてできあがったものでも、隠し切れない変色はあるし、生地も年数が経って薄くなってしまっている。本当なら染め替えまでしたほうがよかったのかもしれない。やっぱり着用はムリだったのかな・・・と迷う。

それでも、いまの歌舞伎座最後の勧進帳を、勧進帳柄の着物で観劇できたことがたまらなく嬉しい。裾模様なので、勧進帳柄と気づいた人は少ないかもしれないけど、自分だけが舞台の上の役者と、どこかでつながっている良い気分を味わえるのだ。

しかし、この柄の着物、勧進帳を見るとき以外に着られないのう・・・


さて、この着物で困ったのが帯び合わせ。
付け下げというやや高い格に、青系紫の地色という私の他の着物にはない色なもので、合わせる帯には悩まされた。

まず、すぐに思いついたのは白地の袋帯。柄の中に紫が混じっているし、格としても合うはず。
でも、ちょっとまっとうすぎる気がして、オレンジ色の帯をもってきてみた。これは着物着始めの頃に色と柄が気に入って買ったものの、何にあわせて良いのか迷っていたもの。合わせてみたら、意外にもしっくりきた。あまりにまとまりすぎた白い帯より、意外性があってよいかも。

 

古いテイストはぬぐいきれなかったので、あえてそのテイストを活かし、半襟も刺繍入りにして通常よりのぞかせ、大正アンティーク風にしてみたつもりだったんだが、歌舞伎座についたときにはすっかり元通りでした・・・。残念。
半襟を活かした着付け、今年はマスターしたいもんです。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
楽しかったです♪ (黒猫)
2010-01-25 17:58:33
昨日はお疲れさまでした!

>自分だけが舞台の上の役者と、どこかでつながっている良い気分
わかります~~!!

付け下げはキレイに手入れされていたので古さはそんなに感じませんでしたよ。イイ色だな~と思いました。
衿をたくさん出す着方ってなかなか上手くいかないですよね。
私も今年はもうちょっと半襟にも凝ってみたいです。

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またよろしくお願いします! (はつき)
2010-01-25 22:47:36
黒猫さん

コメントありがとうございます。

新春歌舞伎観劇らしい、賑々しい一日でした。ありがとうございます。

付け下げ、ほめていただきありがとうございます。しかし今度着られるのはいつの日なのか・・・。
まあ、ムダだとわかっていても、こういう演目にちなんだ遊びって楽しいですし、着物の醍醐味でもありますね。楽しすぎて舞い上がらないようにしないと。調子に乗って、大変なことになりそうです。
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