酒田駅近くの昭和な旅館に泊まった翌日
酒田での楽しみのひとつにしていた
定期船乗り場(飛島行)の海鮮市場の二階にある
”海鮮どんや とびしま”に向かいました
(距離約2キロ 徒歩30分)
朝限定 かねやす定食(焼き魚とどんがら汁)+舟盛 (1,500円)
※焼き魚やお刺身はその日によって内容が異なるみたいでした。
その昔、アルバイトで大阪発北海道周遊のツアコンしてた時
朝からビールを頼むオッサン客に驚き
『酒飲むしか楽しみないんかい』と、呆れた顔で眺めていたのですが・・・
いまや自分もすっかりそのオッサンそのもの
だってさぁ、朝からこんなお刺身出されて
飲まずにいられるか っちゅ~ねん(笑)
一人でテーブル席に座るのも憚られ
カウンター席に座ると 目の前に飛島行の定期船が
大好きなにっぽん縦断こころ旅で火野正平さんが訪れてた場所だし
話のネタに行ってみてもいいかなぁ~
と、一瞬思いましたが
なんとこの時期は一日1航海のみ
戻ってくるのが15時じゃあ ちょっとなぁ。。。 とアッサリと諦め
鳥瞰図を眺めながら
やっぱり鳥海山に行こうと決意
時刻もちょうど9時になる前だったので
定期船乗り場から観光自転車をお借りして
旅館に戻る前に 酒田市内を観光してみました
最初に定期船乗り場からすぐ近くにある”山居倉庫”
古くから米どころ庄内のお米を北前船で江戸に送っていた土地のこと
ある種酒田のシンボル的存在だったんですねぇ
観光スポットでもありますが
実は現役の倉庫で
雪深い日本海側に面していることもあって
春先は雪害による修理の季節とあって立ち入り禁止になってました
でも裏のけやき並木には入ることができたので良かったです
なんせ”行き当たりばったり”なので
旅先の下調べもせずに徘徊するため
この日も 本間家のことを知りビックリ
日本一の大地主で
「本間様には及びもせぬが、せめてなりたや殿様に」と
俗謡に謡われるほどの豪商だったんですねぇ
↓ココは旧本邸で、道を隔てた向かいには別邸もあり
その敷地内には現在の本間家の事務所がありました。
その次に訪れたのが 日和山公園
最上川の河口にある古い灯台が
古の時代を思い起こしてくれましたよ
その日和山公園の入り口にあるのが
映画”おくりびと”で NKエージェントの事務所として使われたビル
いまは改装されて オシャレだけど味気ないレストランになっちゃってました
日和公園には 北前船の縮尺モデルもあって
『西の堺、東の酒田』と言われるほど栄えていたのが自慢なんだろうなぁ
ここの映画のロケ地のひとつで
モックンが借りてたアパートのあった場所なんだとか
下日枝神社の参道でもありました。
駆け足で 市内観光を済ませ
酒田駅前に戻って観光自転車を返却し
すぐ近くにあった トヨタレンタリースへ
アテにしていた軽自動車が運悪く予約が埋まってしまい
カローラしかなくなって少々割高だなぁ
と思いつつ
営業時間が夜8時までだったので決めました
この時点で車を使って訪れたかったのが
N〇Kのドキュメンタリー”クマヤマ”で観た
鳥海マタギの集落(橇連:きゃんじき)を訪れたかったことと
鳥海山の眺望を楽しんでみたいってこと
カーナビに”橇連”を目的地にすると
鳥海山を中心に反時計回りに周回するルートが出てきたので
それに従って車を走らせていると・・・
ムチャクチャ写真映えのするスポットを見つけて大喜び
いい感じでしょ~
(この川、幸福川って名前なんですよ~)
そのまま国道344号線を峠に向かって山深い道を走っていたところ
和滝の先でこの看板を発見
うんうん
熊が棲息してそうな山だよなぁ と感慨もひとしお
どこまで山深くなっちゃうのかな と不安半分でいたら
峠のトンネルを越えたらまた集落が見えはじめ
そこが奥羽本線の真室川駅でした
真室川音頭なるものの存在を知り
またその歴史を知って、仙台との繋がりを感じることができました。
いや~勉強になるなぁ
いかにもって感じの駅前旅館
真室川駅からは国道344号線と別れ
奥羽本線沿いに県境を越えて秋田県に入り
院内から国道108号線で由利本荘市の笹子から丁川に沿って源流方向に進み
恋焦がれていた橇連(きゃんじき)に到着
仕留めた”山の神(ツキノワグマ)”を解体し
皆で鍋をつついていた集会所を見つけたものの
あれぇ よっぽど山深い集落で下界から閉ざされた土地と思ってたのに・・・
なんかイメージと違うなぁ と更に道を進んだところ
大型ダンプが行き交い大きな採石場があるのをみつけてまたまたビックリ
冬季で道路は閉鎖されていましたが
その先には 大平キャンプ場もあるんだけど
熊出そうなのに凄いなぁと またまた感心
集落の人と話したかったけど
コロナ禍で よそ者から声かけても嫌がられるだろうなぁと断念
諦めて 鳥海山を周回することにしました
橇連にも数軒、それ以外にも 藁ぶきの家屋がいくつも現存していていい感じでした
鳥海山グリーンラインを走り
(大谷地池の第一展望台からの鳥海山)
そうそう、いたるところで蕗の薹が芽を出してて
北海道もそうだけど 北国に来たんだなぁと実感
こちらは 仁賀保高原南展望台
風力発電の連なっている峰沿いをしばらく走るとある眺望抜群の場所で いいところでしたよ~
そうして麓に入ると田圃があらわれだし
温水路を発見
これもいつだったかTVで観てその存在を知っていたので
へぇ~っと感心しながら大喜び
橇連から約2時間後ようやく日本海側の象潟に到着
松尾芭蕉も訪れた”九十九島”を眺めてみました
象潟からは日本海沿いの国道7号線を南下して酒田に戻ろうとしていたところ
十六羅漢岩なる標識を見つけて
『そう言えば、火野正平さんも訪れてたのを観た覚えがあるなぁ』と
立ち寄ってみました
なんとも不思議な場所でしたが 一見の価値ありですよ
車を返してから
やはりまた魚を堪能しようと
またまた歩いて酒田の中心地にある
朝めぼしをつけておいた北前横丁に向かったのですが・・・
たぶんコロナでほとんどの店が維持できなくなった様子で
焼き鳥やしょぼい飲み屋だらけ
諦めきれずに繁華街っぽいアーケードや飲み屋街らしき場所を歩いてみたのですが
一見では入りずらい鮨屋や小料理の店はあるものの
気に入って店がみつからず
焼き肉の自販機じゃあなぁと肩を落とし
結局駅前のチェーン店の暖簾をくぐっちゃいました。
このお店
駅前には飲食店が少ないこともあってか
テーブル席もほとんど埋まり 30名以上の客でそこそこ流行ってたんだけど
なんでかフロアの店員が オネエチャン一人だけ
アテの注文はそこそこ早めにつなげてくれるんだけど
次々と飲み物をこなすことができず
お刺身3点盛り、長芋の刺身、ハタハタの塩焼きにゲソ天と
生ビールに 強めのハイボール、生姜チューハイで諦めて
この日の晩餐を終えることにしてしまいました。
【後編 花笠月山道路から山形市内の旅に続く】