渋谷再開発プロジェクトとは、東京急行電鉄株式会社が中心になって行っている渋谷周辺の大規模な再開発計画です。
2005年の特定都市再生緊急整備地域に渋谷が指定されたことで、プロジェクトが開始され2027年までに再開発を終わらせることを目標としています。
プロジェクトのコンセプトは、大きく2つに分類することができます。
コンセプトは渋谷駅の導線の改善
複数の路線の中継地点となっている渋谷駅は、経路の複雑化によって別の路線へ乗り換えるのに時間がかかることで有名でした。
この問題を解決し電車の利用する人の利便性を改善することは、再開発の大きな目的となっています。
また駅周辺の道路を整備することで、代官山方面への移動アクセスもあわせて改善しようとしています。
第二のコンセプトは文化の発信地としての渋谷の魅力をさらに高めていくことです。
東京急行電鉄株式会社は公式サイトにおいて、これを「エンタテイメントシティSHIBUYA」を実現するという表現で意気込みを表明しています。
「エンタテイメントシティSHIBUYA」の実現を目指すというコンセプトを体現したものの1つが、2010年に計画が発表され2012年に完成した渋谷ヒカリエです。
この巨大な複合商業施設の中にはミュージカル専用劇場であるこれまでに東急シアターオーブが存在し、これまでにウエスト・サイド・ストーリーや、オペラ座の怪人など多くのブロードウェイミュージカルが上演されています。
渋谷再開発プロジェクトは2019年時点ではまだ全てが完成している訳ではありませんが、前述の渋谷ヒカリエのように工事が完了しサービスが開始されているものも多いです。
完了済プロジェクトとしては「混ざり合い、生み出され、世界へ」を合言葉に開発された渋谷スクランブルスクエアの東棟や、河川の再生を目標にした遊歩道整備などがあげられます。
完成していない進行中のプロジェクト
これには、ベンチャー企業の育成施設などが整備される予定の桜丘口地区の再開発などがあります。
こちらは2023年までの完成が目標として掲げられています。
渋谷はスクランブル交差点の様子が毎日のようにニュースで流れるなど、多くの人が賑わう日本屈指の人口密集地対であり、日本最大級の繁華街です。
遊歩道の整備や文化施設の完成が進めば、その魅力はこれまで以上に増していくことでしょう。
またプロジェクト達成の節目になる予定の2027年には、リニア中央新幹線も開通する予定です。
従来の新幹線をはるかに超える速度で運行することが可能なリニア新幹線の運行がスタートすれば、東京から名古屋までの移動はわずか40分程度で済むようになると言われています。
そうなれば渋谷は首都圏周辺に住んでいる人たちだけでなく、関西地区を含む日本全国から観光客が訪れる一大人気スポットとなるでしょう。
2020年に日本で56年にぶりに開催される、東京オリンピックおよび東京パラリンピックのメインスタジアムである新国立競技場
があるのも渋谷区です。
東京オリンピックが開催される時は、必ず会場まで足を運んで日本代表の選手たちが、開催国の威信とプライドをかけて戦う姿を応援したいと考えている人は、一度下見をかねて再開発が進む街の観光をしてみてはいかがでしょうか?
先程も述べたように2019年の段階で、既に一部のプロジェクトは完成しておりショッピングからミュージカル鑑賞まで、様々な娯楽を楽しむことが可能になっています。
ぜひ自分自身の目でドラマやゲームなどの舞台になることも多い、日本の流行と文化の発信地である「エンタテイメントシティSHIBUYA」の魅力を確認してみて下さい。