見出し写真は、誕生日祝いの花籠の蔦がいつまでも生きているので、活けかえてみた。
緑色が浮き出した鉄製の花瓶に入れ、春慶塗の花台に載せた。母からの贈物。昔美人の私的美遊空間。
この蔦、いつまでもつかしら。
それから、やはりブロ友さんの写真に「満州娘」という看板があった。
この歌、覚えている。
~♪わたし十六、満洲娘(クーニャン)
春よ三月雪どけに
迎春花(インチュンホワ)が咲いたなら、
お嫁に行きます隣り村
王(ワン)さん、待っててちょうだいね~♪
ムスメのところを、クーニャンと覚えている。
インチュンホワとは、一番先に咲く花のこと。黄梅のことらしい。ホワが花。
それで思い出した、また過去のこと。
隣りに住む中国人の家で猫を飼っていて、「ホワ」という名であった。
夕暮れになると、隣りの小母さんが、二階から甲高い声で猫を呼ぶのである。
「ホワ、ホワ、ホワ~」と近所中に聞こえる声で。
どんな猫だったか覚えはないが、小母さんの声と抑揚は今でも耳に残っている。
終戦時の暴動のときは、わが家族は匿ってもらったり、引揚げのときは、集合場所まで見送ってくれたりしたという。
昨年、21歳の黒猫が死んだ。娘はまた猫を飼いたがっている。ホワと名付けようか。