半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)第17話

2017-09-06 10:06:48 | webブログ
皆さん、バレエ教師の半澤です!よっしゃ~っ、レッスンしましょう~っ!!
http://hanzanov.web.fc2.com/top.html (ホームページ)
http://hanzanov.web.fc2.com/index-J.html(オフィシャル ウエブサイト)
皆様、12月23日 天皇誕生日の祭日に私の発表会があります。
もし、良かったら出演してみませんか?バリエーションでも良いですし、
グランパドドゥでも良いですよ!もちろんコンテンポラリーでも
良いですし、オペラでも舞台で歌います?
どうぞ、どんどん出演してください。
私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus,eonet.ne.jp

連絡をお待ちしてますね!!

朝は11時から初中級レベルのレッスン、夕方5時20分から初級レベルの
レッスン、夜7時から中級レベルのレッスンがあります。
皆さま、お待ちしております!

Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

日曜日のバリエーションは「眠れるの森の美女」からオーロラ二幕の
バリエーションです。
ではクリスタル・ルームでお待ちしておりますね
連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
動く彫刻の森
第17話
ショージが初めて見たバレエの稽古は上級者向きの
クラスであった。日本のトップダンサーたちが
レッスンに来ていた。数十人のスーパーダンサー
たちだった。ショージは「バレエってこんなに
凄いのか…どうやったらあんなに足を高く上げる
事が出来るんだろうか…]と愕然とした。およそ
同じ人間同士でも全く違う生物のように見えた。


目の前で踊っている人間たちがまるで「生きている
彫刻の森の美術館」であるような気がした。
ショージはその生きているミケランジェロの彫刻の
ような人たちが実際に動き始めた瞬間に、その凄さ
と美しさに我を忘れた。「な、なんて事だ…!?
この世にこんなものがあったなんて…この人たちは
本当に人間なのだろうか…」

ショージは次の日からバレエの練習に通い始めた。
しかも初心者クラスと言うものがあるにも関わらず、
それには行かずに朝一番に始まるこのミケランジェロ
の彫刻たちと一緒にレッスンを始めてしまったのだ。
何をどうしたら良いのか全く分かっていない、
まるで木偶の坊のようなショージに向かってバレエ
教師の小川亜矢子の声が大きくスタジオ内に響き
渡った。「このクラスはあなたのような初心者の人が
来るべきクラスではありません!あなたの来る時間帯は
夜のビギナーズクラスです!」

ショージは次の日から先生の言葉に従い、夜の
ビギナーズクラスも受けるようにした。夜のクラスは
朝とは違い、初心者ばかりなので素人が見てもあまり
見られたようなものではなかった。それでも自身が
一番分かっていないのだから仕方がないと思った。

ショージには稽古で先生がバレエ用語として使う
フランス語の意味が全く理解出来ず、一体何処の国の
言葉を喋って教えているのかさえ見当が付かないほどの
初心者だった。遂にカンカンになった先生の小川から
「朝のクラスは初心者には無理だから来ては駄目!」
と言われてしまった。それでもショージとしては
「絶対に“動く彫刻”と一緒にレッスンをしたい…
一度、素晴らしいものを見てしまうとそれを見なければ
バレエに近づけないのではないか…」と思ったのだ。
日に日にレッスンに通う事が好きになって行く自分が
そこにいた。

教師の小川亜矢子は「頼むからこのクラスには
来ないで!」と言い渡したが今度はショージが
「お願いですからこのクラスに参加させてください!」
と頼んだ。小川は苦虫を噛みつぶしたような顔で
「他の人たちの邪魔にならないように端っこでやり
なさいよ!」と諦めて折れた。向こう見ずのこの男が
どう考えても邪魔にならないはずがなかったにも
関わらずにである。
(つづく)