半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)第74話

2019-03-19 08:31:21 | webブログ
おはようございます、バレエ教師の半澤です!

皆様、4月3日より新しくキッズクラス(3歳から)、そしてジュニアクラス(小学生)
が開設します!講師は小野杏菜です。たくさんのコンクールでも受賞歴があり、
魅力たっぷりなレッスンになりますよ!どうぞよろしくお願い致します。

通常の平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、夕方5時20分から初級レベルの
レッスン、夜7時から中級レベルのレッスンがあります。
皆さま、お待ちしております!

インスタグラム https://www.instagram.com/hanzawashoji_openballet/?hl=ja
ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP
(オフィシャル ウエブサイト) オフィシャルサイトハピタス
その買うを、もっとハッピーに。 | ハピタス
皆様、2019年12月26日(木)に私の発表会があります。
もし、良かったら出演してみませんか?バリエーションでも良いですし、
グランパドドゥでも良いですよ!もちろんコンテンポラリーでも
良いですし、オペラでも舞台で歌います?
どうぞ、どんどん出演してください。
私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

連絡をお待ちしてますね!!

Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

日曜日のバリエーションは眠りの森の見所から妖精リラのバリエーションです。
ではクリスタル・ルームでお待ちしておりますね
連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

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ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第74話
一般的なオーディションの場合、その結果は数カ月
経ってから連絡して来る事が多い事からショージは
オーディションの前に秘書に予め願い出た。
「すみませんが、即この場で、オーディションの
結果の答えが欲しいのです。もし、ディレクターが
私を気に入ってくれなくてもショックは受けません、
お願いです、結果だけはこの場で教えて欲しいのです。
私は今とても厳しい条件の下に立たされておりますので、
勝手を言っているのは重々分っております。すみま
せんが、なんとかお願い出来ませんでしょうか?」
 
秘書は困惑していたが「一応、ディレクターのウルフ
ガッドには伝えてみますが、ディレクター次第なので…」
金髪をクリクリにカールした女性秘書はディレクターの
方に向かって歩いて行った。秘書の話では「オーディ
ションはスタジオではなく、劇場の舞台の上で行われ
ます。普通、オーディションが舞台上で行われる
ケースは珍しいのですが、この日はたまたまバレエ団の
舞台リハーサルと稽古が舞台上で行われるため、
オーディションも舞台の上になるのです…」

バレエ団のダンサーのための稽古が即ちショージの
試験だ。稽古も中盤に入り、ここからが勝負だった。
火蓋は切って落とされた。ここで失敗すればショージの
将来は終わってしまう。もう生活する金が財布の中に
半分しか残っていない。日本に帰る切符を買う金など
到底持ち合わせていなかった。

背水の陣!

早速、3人ずつグループになって一緒にジャンプする
のだが、ショージの順番が来ると、4人になった。
それでも音を外さない様にテンポを守りながら回って
いくと、劇場の巨大スピーカーから男性がスウェーデン語
でペラペラと言った。

稽古担当のバレエ教師、ユッスィがジャンプを制止した。
そしてショージの傍までツカツカと寄って来て、「今、
ディレクターが君一人でマネージ(舞台を大きく旋回する
技術)をしなさいって言ってるんだよ…」「えっ、私一人
だけでですか?」ユッスィは、皆を少し下がらせて
ピアニストのブルガリア人の男性に、「じゃあ、スタート!」

ゴーサインを出した。このディミトリというピアニストが
ショージに目で合図を出した。「君のやり易いテンポで
弾こうじゃないか…!」ディミトリの熱の籠った指先!
グランドピアノの内部のハンマーが弦を強く叩き
グランワルツの調べに乗ってショージもありったけの
力でステップを踏み出し、ジュッテ・アントゥール
ラッセに入って行く。

周りのダンサーたちもじっと見入った。ショージは
空中にいる時間がとても好きだ。「ああ、跳んでいる、
空間に浮かんでいる!」と実感し体中が喜びで満た
される。最後にパラプリ(フランス語の傘という
意味のジャンプの一種)で仕上げに入れた。

暫くしたら、全員のダンサーたちが拍手をした。すると、
つかつかとディレクターが客席から舞台上まで上がって
来て、ショージに向かって英語で言った。「君が私の
秘書にショックを受けても良いから直ぐに合格か不合格
かの返事が欲しいと言ったんだね?じゃあ、言おう…」
ディレクターのウルフ・ガッド氏は、金髪の髪に
真っ青な瞳でショージを睨むようにして見た。
(つづく)