半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第126話

2022-09-27 07:50:47 | webブログ

バレエ教師の半澤です。

平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、水曜日、金曜日の
夕方5時20分は子供の初級、夜7時から中級レベルのレッスンです。
土曜日は朝11時からのレッスン、夕方6時です。ポアントもあります。
日曜日と祭日も朝11時から初級のレッスン、ポアントもあります。

皆さま、お待ちしております!

ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)

テラコヤプラスで紹介されました。https://terakoya.ameba.jp/a000001572/

私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/

連絡をお待ちしてますね!

2022年12月27日(火曜日)寝屋川市民会館にて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。


Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

バリエーションは「パキータ」からのエトワールのVaです。堂々としたプリンシパルの
踊りでありながら、曲調が静かに繊細な振り付けを支えて行きます。所々にキャラクターが
入り、私も大好きな踊りです。男性陣は「眠りの森…」からデジレの王子の踊りです!
さ、やりましょう!!

連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
掴んだチャンス
第126話
「じゃ、ショージ、明日の舞台の後に…そうだな、んー、
そこの関係者入口で待っていてもらおうかな…」ショージは
「えーっ!そこですか!?」「それがどうかしたかな?」
「あ、いや、何でもないのですが、あ、分かりました。では
本当にお忙しいところを僕の為に済みません…」ペコリと
頭を下げた。ワシリエフ氏と握手を交わした。

「グラッツィエ!セニョール・ワシリエフ!スパシーバ 
ボリショイ!」(ありがとうございます)そう挨拶したのだ。
「良かった…粘った甲斐があった…」今の自分にチャンスが
到来し、そのチャンスをどうにかショージなりに掴んだのだ。
あの謎の老紳士の先生には、帰りがけのところを大変に申し訳
無かったし、ワシリエフ氏の忙しいところを邪魔してしまったが、
ショージはこれ以上に胸の内がすっきりした試しがないほど、
晴れやかな気分であった。

残念無念!

ショージは門衛の4人の爺様たちにきつく睨まれるかな…と、
思いながら前を通ると、意外にもそっぽを向いて何も言わ
ないしショージを見もしなかった。ショージは小声で「ドスビ
ダニエ…」(さようなら)と言うと、門の外に出た。「そうだっ!
正面玄関で明日の初公演のアニョータのチケットを買おう!」
と行ってみると凄い列だ。ロシアでは並ぶのは当たり前(勿論、
日本でもそうだが)で、せめてもの救いは玄関の中は非常に
温かい事だ。

普段からショージはあまり長い列に並ぶ事はない。と言うのは、
他所のバレエ団の公演を見る時は大抵、チケットを予めその
バレエ団のメンバーかスタッフに取ってもらうため、並ぶ
必要がないし自分で買う時もこんなに延々と続く列には並んだ
事がないからだ。

しかしこの時だけは不運であった。チケットはショージの数十人
前で完売してしまったのだ。「あ~、残念!でも、バレエが
見る事が出来ないにしても劇場には来なくては!ワシリエフさん
との約束もある事だし…」

本番当日になり、来られなかった客がいるかもしれないから
早めにボリショイ劇場の前に来たのだが、日本や他の西側の
国とは違って、ダフ屋(チケットにプレミアプライス…つまり
付加価値を付けて、正規の値段よりも高く売る人)はおらず、
倍の値段だろうが買えるものなら欲しいと思っていたが、
これまた残念にも買えずじまい。

「ん~、どうしようか…?」どうしようもこうしようも、バレエ
「アニョータ」が終わるまではここにいなければならないの
だから、待つしかない。しかし、マイナス38度だし「こんな
外で2時間以上も待てるか?関係者入口にはもう行けないかな…
いや、行ってみよう!」そして劇場の正面玄関から外の凍りつく
雪をガチガチと踏み歩きながら再び関係者入口に入って行くと、
爺さんたちは苦虫を噛み潰したような顔でショージを見た。「チッ!」
(つづく)