半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 人間の壁…!? 第127話

2024-01-01 08:17:46 | webブログ


バレエ教師の半澤です。
新年明けましておめでとうございます。
2024年もまた、どうぞよろしくお願いいたします。


お正月の8日までは、朝11時からのみの
レッスンとなります。夜はありません。8日までは
毎日、大みそか、元旦もレッスンやりまっせ!!


皆さま、お待ちしております!


ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)


私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/



連絡をお待ちしてますね!


2024年12月28日(土曜日)寝屋川市民会館にて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。


Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。


スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。


バリエーションは「フローラの目覚め」からフローラのVaです。
男子も自分の好きなヴァリエーションしましょう!
さ、やりましょう!!


連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
人間の壁…!?
第127話
関係者入口はとても温かく、いつまでもそこで、ワシリエフ氏を
待っていたいのだが、どうしても馴染めないのがショージを
チラチラと見ている。4人の妖精たち…幽霊たち?いや、まだ
生きているか!しかもあと50年は死にそうにない、元気な
爺ぃたちだ。


「これじゃ、とても居づらい。」常人よりも図々しい性格の
ショージだが、ここは一度退散しなければ。外に出ると極寒の
世界は人間の自由を阻む事を身体中に感じながら、「ク,ク~ッ、
寒過ぎだ!」もう直ぐに開演時間の7時になるが、一体、この
バレエ「アニョータ」は何時に終わるのやら。


どこかで時間を潰したいものだがここは普通の場所とは違い、
共産圏の真っただ中だ。夜になっても開いている場所は高級
レストランくらいなものであった。ジーンズなんか履いている
のが大間違いで、普通のズック靴なんか履いているのは馬鹿
そのものだ。マイナス38度の温度だって風が吹けばマイナス
42,3度までは平気で下がるのである。「ああ、ちょっと
きつ過ぎる…死ぬかもしれない…」


そして自分の靴と雪を見ながら、「もっとモスクワの天気や
外気温を調べて来れば良かった…」と、反省しながらボリショイ
劇場の正面の観客が出入りする門の辺りの景色に目をやると、
「おやっ、何じゃありゃ!?向こうに柵が出来ているぞ…
こんな柵はさっきまで無かったぞ…ん?さ、柵じゃない…
人間だ!人間の壁が…人間の壁が出来たんだっ!」


軍服に身を包んだ全ての人がマシンガンを両手に抱え、肩と
肩がくっ付くほどの近さでボリショイ劇場から50メートル
離れた場所に人間柵を作り、ズラ~ッと巨大なボリショイ
劇場を中心とした半径50メートルほどの円で一周取り囲んで
いるのだ!膨大な数の軍人たちは皆、ショージに背を向けて
立っている。


その理由はこのボリショイ劇場の中に観客として入っている
政府高官や各国の大使、著名人や商社の最高責任者たちを
テロリストから守るためである。「そ、そうか…今日は初公演
だから、とっても大事な人たちで劇場が満員になっているの
だった!」軍人たちの数は2~3千人は軽くいる。外からの
侵入者を完全にシャットアウトするために。


1987年12月26日 雲上の人々


初公演の初日、プルミエールと呼ばれるその日は、ボリショイ
だけに限らず、世界中の劇場に共通して言えるのは、フランス語
で言うところの「ソシエテ」つまり財界の大金持ちや、政治家、
医者、大使館関係、弁護士などの公人、著名人いわゆるショージ
などの庶民から見れば「雲上の人々」が集まる日でもある。


特にこのボリショイ劇場は世界最高のレベルを持った芸術家の
殿堂だけに、数千人の「雲上の人々」を守るために軍人までが
動員されているのだからぶったまげであった。
(つづく)