半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第30話

2024-07-10 08:27:18 | webブログ


バレエ教師の半澤です。
火曜日から土曜日までの朝は11時からレッスンやってます。
水曜日と金曜日の5時20分からは、小学生を対象とした
レッスンをやってます。
夜は火曜日から金曜日まで7時からです。土曜日は夕方の6時からです。
祭日は月曜日も他の曜日でも朝11時からです。


皆さま、お待ちしております!


ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)


私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/


連絡をお待ちしてますね!


2024年12月28日(土曜日)寝屋川市民会館にて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。


Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。


スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。


バリエーションは「フローラの目覚め」から「ヘベ」のバリエーションです。
男子も自分の好きなヴァリエーションしましょう!
さ、やりましょう!!


連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第30話
東京と同じような生活スタイル
数日が経ち、学校の生徒たちに助けられ中国人の経営
するとても臭く安いアパートも見つかった。
「これは漢方の臭いだと思えば良いのだ…」と自分に
言い聞かせた。 やがて学校にも慣れて来た。
「何処かアルバイトが出来る店はないだろうか…」
と街を歩いていたら店の張り紙に目が留まった。
リージェントパークにある日本レストランだった。
ほとんど文無しでロンドンにやって来たショージは
ロンドン暮らしの最初は東京での生活と同じように
大好きなバレエのレッスンが終わったら日本レスト
ランに直行して深夜までの皿洗いだった。


ショージの生活スタイルは日本からロンドンに場所を移した
だけで、バレエとバイトで目一杯であった。生活は貧困を
極めた。一週間単位で給料が出るのだが、そのほとんどは
アパート代と交通費で消えてしまう。つまり部屋の中が
暗かろうが寒かろうが電気代などの光熱費などは全く
無い。服も買う事も出来ない。ましてショージはバイトの
給料だけでは食べる事さえ出来なかった。


バイト先の厨房の奥にある洗い場で誰も見ていない時に
先輩の日本人コックが作った料理の失敗作をショージは
口に入れ、捨てるような物でも口の中に入れた。
それしか腹を満たす事が出来ないのだ。皿を洗っている
最中、日本人のコックがいなくなった瞬間に急いでサラン
ラップでご飯を盗み、そこら辺にあるゴマでも塩でも
鰹節でもあるものは何でもご飯に掛けて急いで隠した。
見つかったら最後、ショージは首になる。しかし悲しい
事にそうでもしなければ次の日は一日中、腹が減って
動けないのだ。


忘れる事の出来ない私の恩人


そんな時にショージを救ってくれたのは韓国人のコックの
ウォンだった。ショージがいつも腹を空かせているのを
ウォンは知っていた。「これ、味見していいよ…」と
誰にも聞こえないように小さな声で囁いておにぎりを
作ったのだ。ウォンはショージと同い年であった。


この日本レストランの厨房で他の韓国人がべっ視されて
いる中、ウォンだけは日本人と同じように揚げ物を任せ
られていた。日本語がとても達者で料理も上手と言う
非常に稀な男だった。ウォンはショージのために日本人の
シェフには内緒で「これ、君の明日のお弁当だよ!」
といつもこっそりおにぎりを作り手渡した。


他にも十数人の韓国人の下働きの人たちがいたが、
日本人のシェフとウォン以外は誰一人として厨房の
真中に立つ事が出来ない厳しい規律があった。ショージは
日本人ではあるが、このレストランの中の階級では一番下
であった。下働きの韓国人のその下にイタリア人が
いて、そのイタリア人は風貌がランボーに良く似ていた。
またそのランボーははかなりの
変人でもあった。


ショージが「そんな生の鳥肉を食べるとお腹をこわすから
食べない方がいいですよ!」と必死に止めてもニヤニヤ
しながら食べるのだ。そんなランボーを見てショージは
気持ちが悪いとしか言いようがなかった。いつも信じられ
ないような事をするこの変人の更にその下でショージは
皿洗いとして働いていた。変人のイタリア人もその上の
下働きの韓国人たちも厨房の真中までは恐れ多くて行け
ない。であるから規律に厳しい日本人シェフが厨房にいる
時には一番格下のショージが行けるはずが無かったのだ。
(つづく)



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