言葉の勘違い バッハを買えば、何がついてくる?
言葉や、歌のタイトル、歌詞などを、自己流に解釈して、それがとんだ勘違いに繋がっていることがある。
有名なのは、・・これは一時代を築いた勘違いだが・・・「巨人の星」の主題歌に出てきた「思い込んだら」を「重いコンダラ」と解釈する勘違い。
主人公が特訓のためにひいていたローラー(?)みたいなものを、てっきり「コンダラ」という名前のものと勘違いする・・・というパターンであった。
これなど、ちょうどその画像が流れてたタイミングが、まるで歌詞とシンクロでもするかのように流れていたから起きた「勘違い」であった。
あと、ビートルズの「ヘイジュード」を、てっきり「ヘイ 柔道」と勘違いするパターン。
そうか、柔道の歌を歌っていたから、ビートルズは初めて武道館でコンサートができたんだと合点がいく・・・そんな、もっともらしい勘違いもあったらしい。
私にも子供の頃に自己流な勘違いがあった。それはラジオCMであった。
ひげぞりの「替え刃」のCMであった。
漢字で書くと「替え刃」だからわかるのだが、ラジオだと音声だけである。
なので、「替え刃」は単に「かえば」としか聞こえなかった。
私は「替え刃」は「買えば」としか受取れなかったのだ。
音声だけのラジオCMの中で、やたら「買えば」「買えば」と連呼されていた。
そりゃそうだ、元々は「替え刃」のCMなのだから。
ともかく、CMのナレーターがやたら「かえば」「かえば」と言い、しかもそのあと何も言わない。これが不思議でならなかった。
聞くたびに、「だから、買えばどうなるのさ?」「で、買えば何か起こるの?」「買えば、なにかオマケがつくの?」と思っていたものだ。
買えばどうなるのかを知りたいのに、ナレーターは何も言わない。その先を言わない。
ナレーターは「○○○(←メーカー名)替え刃」と言ってるから、言葉はそこで終わってるのだが、こちとら「○○○買えば・・・」と聞こえてるものだから、その先が気になって仕方なかった。
だから、CMが中途半端に聞こえて仕方なくて、どうにもおさまりが悪いというか、ストレスが溜まったというか。そのCMがあまりに何度も流れると、極論するとちょっと気持ち悪くも思えた(笑)。
言葉をそこでぶつ切りで止めずに、その先を言ってくれ・・・買えばどうなるのかを言ってくれ・・・気になるから、いい加減にしてほしい・・そんな心境だった。
ニュアンス的には「買ったら・・・・」「買うと・・・」そんな感じで聞こえていたことになる。
皆さんも少し想像してほしい。
「○○○を買ったら・・・」「○○○を買うと・・」とCMで連呼されたら、「で、買ったらどうなるの?」と「その先」を知りたくならないだろうか?
でも、ナレーターはそれを教えてくれない。その先を言わない。
フラストレーションがたまらないだろうか?
普通なら、「○○○を買えば、今ならおまけがつきます」とか「○○○を買えば、今なら2割引きです」「○○○を買えば、今ならプレゼントが当たります」と言いそうなものだ。
でも、「買えば・・・」でぶつ切りに終わってしまう。
一方、ナレーターの方としては、「替え刃」と言っているわけだから、それ以上続けようがなかったはず。
これなど、子供の頃・・・ひげそりに縁がなかったころの勘違いであった。
こうした勘違いは、クラスメートにもあった。
例えば大昔「スーパージェッター」というアニメがあったのだが、その主題歌の中に「マッハ15のスピードだ」という歌詞があった。
当時私は「マッハ」という概念を知らなかったのだが、級友も同じで、「マッハ」を知らなかった。
私は勘違いして「イット15のスピードだ」と、間違えて覚えていたのだが、これなどまったく意味がわからない。というか、意味をなしてもいない。
その点、級友は私よりマシ(?)で、「バッハ15のスピードだ」と歌ってた。
たぶん、音楽の授業か何かで、バッハという大作曲家の「名前」だけは知っていたのだろう。だが、バッハが音楽畑の人物であることまでは把握してなかったはず。
とりあえず、バッハという人物がいて、それは偉い人だった・・・というぐらいの認識だったろう。
だから、その級友は、「なるほど、バッハ15人分のスピードか、だったら速いな。きっと相当速い。だって、バッハが15人もいるんだぜ」などと言っていた(笑)。
今でこそ、バッハは大作曲家ではあるが、科学者でもなきゃ、スポーツマンでもないということは分かっている。
なので仮にバッハが15人いたとしても、スピードには関係ないとしか思えない・・。
単に、昔バッハという名前のすごい人物がいて、そのすごい人物15人分のスピードだから速い・・・そんな理論(?)だったのだろう(笑)。
つくづく、漢字で書かない、言葉だけの響きによる勘違いというのは、おかしい。
意味合いが、まったく違ったものとして、伝わっているのだから。
ちなみに、私に関して言えば、勘違いはまだまだあった。
例えばウルトラセブンのテーマソングだ。
その2番の歌詞の中に「♪ウルトラビームでストライク!」という歌詞があったのだが、「ストライク」の部分が一つの音符におさまってたものだから(?)、歌い手は相当早口で「ストライク!」と歌わねばならなかった。
子供だった私はその早口をうまく聞き取れず、「それ!」と聞こえた。
つまり・・こう聞こえた。
「♪ウルトラビームで それっ!」。
そういえば、1番の歌詞も聞きとれなくて、最後の部分の歌詞「♪ウルトラアイでスパーク!」と歌われるのだが、その「スパーク」が「ストライク」と同じ理屈で聞きとれず、私はこう聞こえていた。
「♪ウルトラアイで バーッ!」←いないいないばあ・・の感覚で聞くと、せっかくの変身シーンが台なしになる・・。
てなわけで、以下のように私は歌っていた・・。
ウルトラアイでバーッ!
ウルトラビームでそれっ!
・・・・セブン、困っちゃう・・・。
でも私の場合、永くココナツというものの存在を知らなかったせいか頭の中では「ここ、夏の島」と変換されていました。
重いコンダラ・・・酒の席で毎回このネタぶっ込んでくる上司がいました(笑)
「ココナツ」と「とこなつ」、確かに似てますから。
確か「巨人の星」のオープニングでは、歌詞の字幕が出てましたが、すべてひらがなだったんですよね。
だから紛らわしかったのかも。
「思いこんだら」・・と漢字入りで書けば、妙な誤解もなかったことでしょうね。
正確な歌詞より、だんぞうさんの聞き間違いを取り入れてほしいです。
スーパーヒーローのオープニング主題歌らしく、気合いが入っていて、素晴らしいですよ(笑)
「ウルトラアイで、バーッ!!」も、かっこよく歌えば、必ず決まります♪
たぶん…。
怪獣や宇宙人と戦うモチベーションが、下がってしまいそうです。