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北斗の拳に出てきたケンシロウは、一体どうやって生活費を稼いでいたのだろう。
いやあ、謎だ(笑)。
「北斗の拳」は言わずと知れた、一世を風靡した名作コミックである。
中には沢山の拳法の(?)達人が出てきた。
その世界の舞台は、199×年。なので、21世紀を生きる我々にとっては、もう過去のことになる。だがこの作品が発表されたのは1980年代。その時代での199×年は「近未来」のことであった。だが今となっては、もう過去の時代。
そのコミックの世界の中の「199×年」は世界は核戦争によってすっかり荒廃してしまっており、世界は暴力が支配する時代であった。
このコミックでは、不思議と、銃などの武器は存在感はない。
ひたすら、拳法を極限まで極めた男たちが、その武力で人を支配しようとしていた。
私が思うに、いくら拳法の達人たちが拳法を極めようと、不意に銃で撃たれたら一巻の終わりのような気もしたのだが、まあ、銃をメインに出してきたら物語が進行しないので、この際、おいておく。
出てくる人物たちは、ひたすら自分の拳や体力で覇を競っていたわけだから、その意味では正々堂々としていたことになるのかもしれない。
さて、このコミックの主人公、ケンシロウ。略してケン。
ケンは暴力が支配する荒廃した街を、乗り物にも乗らず、さまよっていた。
時には、恋する女性を助けるために。時には、極悪非道の男たちから非力な民を守るために。
そして時には、極悪非道の輩をたばねる、各拳法の伝承者と戦うために。
その荒廃した世界では、あまり商売という概念は感じなかった。
だが、人は生きていくためには、お金を稼がないと、食べ物も飲み物も入手しにくい。
環境が破壊された世界なら、なおさらだ。お金を使わずに食べ物を入手するには、自ら穀物などを育てるか、もしくは動物相手に狩りをしないといけない。
穀物を育てるには時間がかかる。長期的にはいいかもしれないが、、目の前の空腹を満たすには、即効性はない。
飲み物は、清流でもあれば、そこの水を飲めるかもしれないが、北斗の拳の世界は荒廃した世界で、清流らしきものはあまり見当たらなかった。
となると、普通なら飲み物や食べ物は「買う」しかないような気がするのだ。
衣服だってそうだし、靴もそうだろう。
北斗の拳の世界では、あまり店らしきものも見かけなかった。
まあ、「狩り」なら一番ケンたちには、食を確保する手段としては、にあいそうな気もしたのだが、狩りをやった場面も私には・・・記憶がない。
となると、食べ物や飲み物や服、靴はどうしていたんだろう。
服に関していえば、ケンは戦いで・・・特にアニメでは、戦いの旅にシャツやベスト(?)が破れていた気がする。
そうなると、戦いの後に「繕い」が必須だったはず。
もしくは新しい服を買わなきゃいけなかったはず。
「繕い」に関しては・・・たとえば百歩譲って、リンがやってくれていたとしても、靴までは無理だろう。
これが極悪非道の敵であれば、おどしで一般人から奪って入手したりもするのだろうが、そこは一応正義のケン。おどしての略奪などやるわけにいかないだろう。
だいいち、そんなことをするような奴なら、北斗神拳の伝承者には選ばれなかったはず。
ジャギがそうであったように。
となると、ケンはお金を稼がないといけないはず。
で、稼いだお金で、飲食物を買ったり、服を修繕したり直したりしないといけないはず。
ならば。
ケンは、どうやって生活費を捻出していたのだ?
コミックを読んだ限りでは、北斗神拳で敵をやっつけても、それでお金を稼いでいた形跡は・・なかった。
あれほどの実力があれば、その気になればボディガードみたいな仕事で稼ぐのは容易だったはず。
だが、彼がそんな仕事をしていた形跡はない。
ケンが店を持っていた様子もないし。
もしかして、裏設定で、どこかに自分の店を持っていて、信頼できる誰かにその店を任せていたのか。
で、自分は、正義の放浪を続けて。
一番無難なのは、放浪の旅などしないで、武道の道場を開くこと。
ただ、教えるのが北斗神拳だと、一子相伝なので、あとあと問題が出てきそうだ。ケンやラオウやトキがそうだったように。ケンカの元になりかねない。
その場合、北斗神拳そのものを教えるより、北斗神拳を応用した、別の拳法をあみ出して、それを教えるとか。ケンの実力なら、北斗神拳を応用した「別の拳法」をあみだすことはできそうな気はするし。「普及版の北斗神拳」としての、「別の拳法」で。
もしくは、トキのように、あの拳法を医療のためにつかうため、ケン独自でクリニックを開くとか。
だが、ケンにはそういう動きも見当たらなかった。ちなみに、トキは、それで生活費を稼いでいた描写は作品中にはなかったので、念のため。
ただこれらのケースだと、自分以外の師範や医者を育てておかないと、道場を留守にするわけにはいかなくなるし、放浪は無理だ。
ケンには、弟子らしきものがいた形跡はない。少なくても終盤にラオウの息子が現れるまでは。
かといって、政府らしきものの概念も見当たらなかったあの世界では、ケンが公務員だった様子もない。
となると、ケンの生活費は一体どこから出ていたのだろう・・・という疑問は、そのまま残ってしまうのだ。基本的にはホームレスに近い境遇だったはず。
ただし、いざとなったら拳法で稼ぐことも可能な、生活力のあるホームレス。
仮に、彼が助けた人たちがケンの衣食住の面倒をみていたとしたら・・・彼がいずれその地を離れる時に、お金をケンにカンパしていた・・・とか。
もっとも、ケンの生活費の疑問は、他の登場人物たちにもあてはまる。特に、部下のいたボスキャラたち。
部下たちがいた拳法の達人があの作品には何人もいたが、そういう人たちは部下に給料は払っていたのだろうか。
ラオウ、、サウザー、などなど。
もし給料を支払っていなかったのだとしたら、単に拳法の腕で恐怖政治で無理やり従えていたことになるが、その場合、配下の者たちはボスに対して、心からの忠誠心などなかったのではないか。
だがもしも給料を支払っていたのだとしたら、どうやって金を稼いでいたのか。
やはり・・・略奪・・・?
う~む、その疑問は、どうどうめぐりではある。
もしかして・・・核戦争が起きる前までの「蓄え」で、核戦争後は、「蓄え」を切り崩して生活していたのだろうか。登場人物たちは皆。
そうだとしたら、お金がなくなったら戦いをやめて、本業に戻る・・・??
そう、お金がなくなったんじゃ、北斗の伝承者をめぐって兄弟ケンカしてる場合じゃないのだ(笑)。
仮に・・北斗の兄弟たちがそれぞれ本業として道場を持っていて、、それで生活費を稼いでいたとすると。
もしも私が北斗の兄弟たちのそれぞれの道場のどれかに入門するなら・・・やはりトキの道場がいいかな(笑)。
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