ビーチ・ボーイズのアルバムというと、名盤ペット・サウンズとか、初期のベストヒットアルバムが取り上げられることが多い。
だが、「サンフラワー」というアルバムは私はビーチ・ボーイズの名盤のひとつだと思っている。
そして今回取り上げる「アッドサムミュージックトゥユアデイ」は、名作アルバム「サンフラワー」に収められていた名曲。
ソングライティングは、ブライアン・ウィルソンとマイク・ラブ、そしてジョー・ノット。ちなみにジョー・ノットはブライアンの友人らしいが、プロのソングライターではなかったようだ。
アルバム「サンフラワー」は1970年に発表されたアルバムで、商業的なチャートアクションという意味では発売当時は大成功した作品ではなかったようだ。
だが、このアルバムは年月を経るにつれ評価をグングンあげ、今ではビーチ・ボーイズの名盤のうちの1枚として数えられている。
ビーチ・ボーイズというと、ブライアン・ウィルソンの天才ぶりが語られることが多いが、このアルバムではブライアン以外のメンバーの頑張りも目立ち、それがみごとにアルバムの出来に反映されている。
私が「アドサムミュージックトゥユアデイ」という曲を知ったのは、学生の頃。
「LA(ライトアルバム)」というアルバムをジャケットにつられて入手して、ビーチ・ボーイズを気に入った私は、次にビーチ・ボーイズの初期のベスト盤を購入。
そのベスト盤を聴いて完全にビーチ・ボーイズにはまった私。当時そのベスト盤をカセットテープに入れて、どこに外出する時もウォークマンでそのアルバムを聴きまくっていた。
で、もっともっとビーチ・ボーイズを聴きたくなった私は、今度は70年代以後のビーチ・ボーイズの曲を集めたベスト盤を購入。
どうもビーチ・ボーイズというと、一般的には初期のヒット曲のイメージが強いのだが、どっこい70年代以後のビーチ・ボーイズのベスト盤は、一般的なビーチ・ボーイズの初期ベスト盤とは違った魅力があった。
これまた見事にハマった私。そのアルバムもカセットテープに入れて毎日聴きまくっていた。
その70年代以後のビーチ・ボーイズの曲を集めたベスト盤のタイトルは「テンイヤーズオブハーモニー」だった。
そして今回取り上げる「アドサムミュージックトゥユアデイ」は、その70年代以後の曲を輯めたベスト盤のオープニングに収められていた名曲。
レギュラーアルバムとしては、前述の「サンフラワー」というアルバムの3曲目に収められていた曲だが、個人的には「テンイヤーズオブハーモニー」のオープニング曲としてののイメージも強い。
そう、ベスト盤のオープニングを飾るにふさわしい出来の、魅力的な曲なのだ。
初期のビーチ・ボーイズのような軽快なロックンロール調の曲ではなく、アコースティックギターのきれいなイントロて始まり、ミドルテンポで穏やかで親しみやすく優しいボーカルメロディが乗り、そこにビーチ・ボーイズならではのハーモニーがシャワーのように曲を彩り、キラキラ輝いていた。
そのコーラスワークは圧巻の1言。
なんて優しく癒やされるメロディとハーモニーとサウンドなんだろう。
もう、一発で魅了された。
そりや、初期の「サーフィンUSA」「ファンファンファン」のような曲もいいけど、個人的には、この「アドサムミュージックトゥユアデイ」のような曲の味わい深さの魅力は初期の大ヒット曲を上回っているような良さを感じた。
この曲を聴き、私の中でビーチ・ボーイズは永遠の存在になった。
この曲をはじめとする「テンイヤーズオブハーモニー」に完全に魅了された私は、いてもたってもいられなくなり、もっともっとビーチ・ボーイズが聴きたい、もっともっとビーチ・ボーイズを知りたいと思うようになり、しまいにはビーチ・ボーイズのほとんどのオリジナルアルバムを揃えてしまうに至った。
それにしても、この「アドサムミュージックトゥユアデイ」。
なんて素的な曲であることか。いくら聴いても飽きない。
まさに私の音楽的な趣味のど真ん中に染み込んでくるよう素敵な曲。
泣きたくなるほど、良い曲。
数あるビーチ・ボーイズの全レパートリーの中でも、私の中では絶えず5本の指に入ってくるお気に入りの曲であり、「心の曲」のひとつ。
やはり、ビーチ・ボーイズは最高だね。
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