時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

ドラマ「BLACK JACK」を観て

2024年07月03日 | レビュー(テレビ、ゲーム、本、映画、その他)

先日放送されたドラマ版「ブラックジャック」。

高橋一生さんがBJを演じたドラマだ。

「ブラックジャック」といえば、レジェンド作品であまりにも有名。

漫画の神様と呼ばれた天才・手塚治虫さんのコミックであることは、皆さんもご存知の通り。

手塚治虫さんは代表作の多い漫画家で、中でも「鉄腕アトム」や「火の鳥」などが代表作とみなされることは多いが、「ブラックジャック」こそが手塚治虫さんの代表作だとみなすファンも多い。

1話完結の読み切りスタイルで、あれだけグレードの高い読み切りを何年も連載できたという事実は、信じられないくらい凄い。

私は個人的には手塚治虫さんの作品で1番好きな作品は「どろろ」である。だが、ブラックジャックももちろん大好きで、原作は全巻持っている。

そんな私だから、ブラックジャックがドラマで映像化された時は、けっこう見てきている。

ブラックジャックはアニメ版もあるが、過去に何度もドラマ化もされてきている。

だから何人もの役者がBJを演じてきたのも知っている。

どうも私の中で原作版のBJへの思い入れがあるせいか、ドラマ版を観るたびに、つい原作版と比較してしまい、物足りなさを感じてきた。

その理由は、BJのビジュアル面が私の中で大きかった。

原作はコミックだから絵である。ドラマは実写。だから絵のキャラを実在の人間が演じる実写では、どうしても違いは出る。

コミックと全く同じ容姿の実在人間など、いるはずがない。せめて、良くて「ちょっと似せてるかな」と思うぐらい。

だから、いくら似てても、違和感は感じてきた。でもこれはもう仕方がないこと。

それはわかってはいるのだが、これまでのBJでは、似せようとしてるのはわかるけど、自分の中で違和感は拭えなかった。

でも、原作自体は好きだから、せっかくの新作ドラマ化なので、ちよっと見てみようと思った。

BJは、そのストーリー面でも名作ぞろいだしね。

 

とはいえ、放送前のドラマ情報ては、危惧もあった。

それは作品は中の重要キャラであるドクター・キリコを女性が演じるということだった。

ドクター・キリコは、作品中ではBJのライバル的存在で、医者としてのスタンスがBJとは対照的なキャラで、本来の性別は男だ。

そんなキリコを、今回のドラマでは原作の設定から性別変更し、女性が演じるなんて・・そう思うと不安感は大きかった。

私はBJの登場キャラの中でも、キリコは大のお気に入りだった。だからなおさら不安だった。

原作の設定を改変して性別変更する必要はあったのだろうか。

番宣での女キリコの写真を見ると、コスプレ感を感じ、不安はますます強かった。

 

 

たが、せっかくのブラックジャックドラマの新作なのだ。不安はあっても、とりあえず序盤は見てみよう。

ちょっと見て、私には合わなかったら途中で見るのをやめればいい。

そう思い、ある意味恐る恐るドラマを見始めた。

 

て、見始めてみたら・・。やめられなくなって、結局最後までしっかり見届けることができた。

 

それは・・

ブラックジャックを演じる高橋一生さんが中々良かったからだ。

見続けるうち、私がこれまで見てきたBJドラマの中で、高橋さんが1番主役のブラックジャックに見えたかもしれない。

違和感が少なかった。私のイメージするブラックジャックが実在したら、こんな感じかもと素直に思えたからだ。

 

ドラマはシリーズものではなく、少なくとも今回のBJドラマは単発ドラマらしかった。

てっきりシリーズ化するのかと思ったが、現状はそうじゃないみたいだ。

 

ストーリーは、BJの多数の原作ストックの中からいくつかのエピソードを抜粋し、つなげた感じ。まあ単発ドラマだから、そうしたかったのだろう。

心配されたキリコだが、けっこうコスプレ感はあり、やはり原作通りにしてほしかったかな。

キリコは男で、年代的にはBJと同じか、むしろBJよりやや年上くらいのイメージが私の中であった。

キリコは安楽死を認める医師だが、キリコがそうなったのは、彼が過去に辛い体験をしてきたからで、なにも無条件で安楽死を許容してるわけではない。キリコにはキリコの正義や医療や「人間の尊厳」がある。

そのへんも本当は描いてほしかったが、それをやると単発ドラマとしては尺が足りなくなるのだろうね。

それこそキリコをメインにしない限り。

 

BJとからむ女性医師をドラマに登場させたいなら、キリコ役を演じた女優さんには、キリコではなく如月先生役をやってもらえばよかったのに・・などと原作ファンの私は思ってしまった。

今回のドラマには如月先生は出てこなかったけどね。

まあ、如月先生をドラマに出したら、単発ドラマの物語構成は変わってしまっただろうけどね。

 

ともあれ、正直あまり期待しないで見始めたドラマだったが、高橋一生さんのBJぶりが個人的に良かったので、最後まで見届けることができた。

思ったよりよかった。それが私の印象だ。

 

BJは日本マンガ史に残る大傑作だし、レジェンド作品なので、これまで何度も映像化されてきている。

だが、その決定盤はどれかと言うと、私にはハッキリした答えがわからない。

 

高橋一生さんのBJは、どうなんだろう。

それは今後次第・・なのかもね。

もしも今後があるのなら。

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 高騰するジャパンビンテージ... | トップ | 2年ぶりの苦痛 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

レビュー(テレビ、ゲーム、本、映画、その他)」カテゴリの最新記事