スピンオフ作品というのを最近よく見かける。
スピンオフとは、ある人気作品の主人公以外の登場人物の一人を取り上げて主人公にして描いた作品のことである。
例えばドラマ「踊る大捜査線」からは、けっこうスピンオフ作品が生まれたようだ。
マンガでは「プルートゥ」などは「鉄腕アトム」のスピンオフ作品とも言えるだろう。「北斗の拳」に至っては、スピンオフ作品が最近次々と描かれている。
北斗の拳の主人公はもちろんケンシロウだが、スピンオフ作品では、ラオウが主人公になったり、レイが主人公になったり、トキが主人公になったりする作品が、それぞれ独立して描かれている。
なんと!中には、あのジャギが主人公の作品も見たことがある。
それだけ、サブキャラが「立っていた」ということなのだろう。
もし、このスピンオフ企画が昔から一般的だったら、さしずめ「巨人の星」の花形満、「あしたのジョー」の力石徹、「ガンダム」のシャア、「宇宙戦艦ヤマト」のデスラー、あたりは白羽の矢が当たっていたのではないだろうか。
劉備が主人公にされることの多い「三国志」では、曹操を主人公にした「蒼天航路」などもある種のスピンオフ作品なのかもしれない。
個人的には、こうしたスピンオフ作品は好きである。
その元ネタ(元祖)が好きな作品であればあるほど。
なにより、ある程度その作品の世界観や主人公のストーリーを知ってるために、余計な説明がなくても作品に入り込みやすい。
また、スピンオフ作品で主役に選ばれたキャラは、元ネタでも魅力的に描かれており、好きになりやすい。
「北斗の拳」は面白い傾向があって、極悪非道に見えたキャラが、死ぬ間際にはイメージを良くして死んでいってるケースが多い。
実はこんなに悲しい過去があったのだ・・みたいな点が描かれたりするからだ、
その典型的な例がサウザー(彼を主役にした作品は、まだ描かれてないが)。
それと、ラオウ。
ラオウなんて、元ネタでは、途中までとんでもない悪役キャラだったような気がする。
だが、死ぬ間際の格好良さが受けて、その後美化され、スピンオフ作品で主役となって、過去エピソードなども作られ、今じゃケンシロウに並ぶ人気を誇っている。気高さという意味では、「北斗の拳」でもトップクラス。
レイやトキなんかは、元ネタ連載中でも、リアルタイムで「良い奴」だったから(笑)、スピンオフ作品では主役になりやすいキャラだ。
ちなみに私は「北斗の拳」で一番好きなのは、元々レイだった。
もちろん、トキも好きだったが、ジュウザも忘れられないなあ。
ともあれ、先ほども書いたが、私はスピンオフ作品は基本的に好きなのだが、今後もしスピンオフ作品が増えていくのなら、あまりに安直には ならないでほしいとは思う。
安直にスピンオフ作品を作り過ぎると、元ネタが偉大な作品であればあるほど、威光が陰ることになりかねないと思うからだ。
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