時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

根拠のない優越感?

2022年09月04日 | 

 

友人とよく車で旅行に行ってた時期があった。

 

たいがい、どこかの駅で待ち合わせして合流。

当時私はマイカーは持ってなかったので、待ち合わせの駅まで私は電車で行き、その駅の近くのどこかで(主に改札あたり)友人が車で私を迎えにきてくれるのを待った。

 

で、首尾よく合流し、友人の車に乗って、ドライブで旅先へ向かった。

免許は私も持ってたので、旅の途中で運転は交代しながら。

 

車でどこかの地方に向かうと、ほとんどは高速道路を使うことになった。

最寄りの高速入口から高速道路に乗り、そこから一路旅先を目指す。

 

高速道路は時にはまっすぐ続き、時にはクネクネとして続く。

高速道路のそばには、色んな街風景が広がる。

都心では時にはビジネスビルのすぐ近くを高速が通ることもある。

 

そんな時、車の窓から、高速道路そばのビジネスビルの窓が近くに見えることがある。

窓は透明なので、当然ビルの中も見えることがある。

すると、そのビジネスビルの内部ではデスクが数多く並んでいたりする。

ビジネスビルの1フロア1フロアには、色んな会社が入っている。

どれもフロアの家賃を支払いながら、そこで職場を構え、仕事をしている。

数多く並んだデスクの脇には、その会社の社員たちが動いているのが見える。

 

 

例えば私と友人が朝9時頃に駅で待ち合わせした場合、その後普通の国道などを走り、やがて高速道路に乗り、一路地方に向かうわけだが、時間にして朝9時半~10時前頃に、前述のビジネスビルの近くを走ることになる。

 

こんな時、そのビジネスビルの内部で、数多くのデスクの前で仕事をしている人たちが見えると、根拠のない優越感みたいなものを感じることがあった。

 

こちらは、地方に向かう車の中で、同乗の友人と、音楽の話をしたり、異性の話をしたり、カーステで好きな音楽を聴いている。開放感いっぱいだ。移り変わる景色を楽しみ、やがて着くことになる旅先の景色に思いを馳せたり、旅先でどんなことをしようか考えたり。

飯はどこで食べようかなどと考えたりもして。

天気が晴れてると、更に開放感は強くなる。

 

その一方で、車の窓から見えるビジネスビルでは、日常の仕事をしている人たちがいる。

 

仕事では、プレッシャーもあるはずだし緊張感もあるだろう。

何かに追われているような時もあろうし、時には誰かに怒られたり、同僚の誰かに不快感を持ってることだってあるかもしれない。

 

だが、それをチラ見する私たちは、開放感いっぱいで非日常の中にいる。遊びで地方に向かう車の中にいる。

 

仕事してる人たちを見ながら「大変だろうなあ、皆さん。」「頑張ってるんだろうな」「お疲れ様…」などと、やや妙な「上から目線」で思いながら。

そう、まさに根拠のない、意味もない優越感を感じてしまっていたのだ。

と、同時にいくばくかの同情心も感じて。

 

 

私たちにしても、普段は日常の仕事の中にいたり、その旅が終われば私たちもいつもの職場に戻っていくくせに。

 

 

この根拠のない優越感や同情心の正体って何なのだろう。

 

それは・・・、そのビルの中で働いている人たちに、いつもの職場での自分らを重ね合わせているからではないか。

 

旅行に出ることで、いつもの日常で仕事でプレッシャーなどを感じてる自分らに対して、今こうしてつかの間であっても、プレッシャーから解放されている自分が優越感を持ってた・・・ということなのかもしれない。

なぜそれが優越感なのかはわからないけれど。

優越感とともに、同情心や共感なども感じてしまったのは、そのビジネスビルで働いている人たちは、実は日常での自分らの姿であるからではないか。

 

となると、前述の「大変だろうなあ、皆さん。」「頑張ってるんだろうな」「お疲れ様…」という気持ちは、実は日常の自分らに言っているのかもしれない。

 

そんな気がする。

 

あなたは、どこかに旅に出る時、車の窓や電車の窓から、日常仕事に励む人たちを見て、妙な優越感や同情心、共感みたいなものを感じたりすることって・・ないだろうか。

 

あるとすれば・それは他ならぬ日常の貴方自身に対して、旅に出る自分が思っていることなのかもしれない。

 

 

だとしたら・・・普段宅配便などの仕事をしている人が、仕事を離れてどこかに旅行に行く時などに、車や電車の窓から、同じ宅配便系の仕事をしている人たちの姿が見えた時、前述の私のような思いを持つのだろうか。

 

 

また、トラック運送などで全国各地に行く仕事をしている人は、ビジネスビルで働く人たちを見て、どんなことを思うのだろう。

そういう人たちにとっては、全国各地にトラックで移動するのがそもそも仕事なわけなんだし、遊びで地方に行く人とは違うわけだものね。

 

当時私がやっていた仕事は、内勤と外勤半々だった。

内勤が続くと、トラック運送などで絶えず日本のあちこちに出かけていた人が羨ましく思えたこともあった。

とはいえ、外勤で車を運転してた時に、道路が延々と渋滞してたりすると、内勤がうらやましく思えたこともあった。

なので、どちらがいいとは一概には言えなかったけど。

 

 

 

 

 

 

 

 


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