「吉例寿曽我」
(↑この錦絵は古い資料ですが)
鎌倉時代の曽我兄弟による敵討ちに取材したもので、
父を工藤祐経に討たれた曽我十郎・五郎の兄弟は、小林朝比奈の計らいによって、敵の工藤と対面します。
父を工藤祐経に討たれた曽我十郎・五郎の兄弟は、小林朝比奈の計らいによって、敵の工藤と対面します。
この朝比奈の役を坂東巳之助、大和屋の若旦那が相務めております。
存在感たっぷりで、暗闇での動きを様式化した”だんまり”の場面など大変面白いですよ。
”がんどう返し”という、大掛かりな舞台転換も歌舞伎ならではの醍醐味です。
日本 三大仇討のひとつですが、
「敵討ち」は今の感覚で言う「復讐」とはかなり違って、父親、兄、主君などの「家」の中心人物が不当に殺されたときのみ「敵討ち」と言います。
目的は「復讐」ではなく、不当に殺されたものの無念を晴らすこと、忠とか孝とかの倫理観でしょう。
目的は「復讐」ではなく、不当に殺されたものの無念を晴らすこと、忠とか孝とかの倫理観でしょう。