長唄「静と知盛」国立劇場【扇菊会】
歌舞伎三昧の一日、「伊達の十役」足利家奥殿の場では、八汐(巳之助丈)と政岡(猿之助丈)栄御前(中車丈)のやり取りが見事でした。
来年1月10日祝日、神楽坂セッションハウスにて、17:00〜18:50まで1時間50分の「基礎 立役 女方」集中ワークショップを開催します。立役の演目は、何と歌舞伎舞踊の「棒縛り」太郎冠者と次郎冠者の踊りの部分を、手を縛った形(1人は後ろ手に縛り、もう1人は棒に両手を縛る)で実際の振りに従いながら、体の使い方を習得します。女形では、足の運び、下半身の動きの強化を。また、被り物(手拭いなどを被って)踊る時の女形独特の表現方法などをお稽古いたします。みなさま、お時間とご興味がございましたら、ぜひぜひ、日本舞踊の体の使い方をじっくり検証し、楽しんでいただけたらと思いお誘いいたします。講習料は3,300円です。お申込みはセッションハウスまで。
神楽坂ダンス学校 2022年 1月校
『聞いたって教えない。なんの指図もしてくれない。そのくせ「いけない」とは言う。「いけない」のはわかっても、どうすればいいのか見当もつかない。こうしようか、ああしたらどうかと迷いながら、深く思いをひそめる。なやみになやんだ果てに、やっと本当のものにぶつかる。これではじめてその人のものになる。理屈ではなしに体当たりで、肌から感じとらせようという師匠のねらいは、やっと満足される。日本の芸道は、このようにして伝承された。』と、八代目坂東三津五郎著書「歌舞伎虚と実」の帯紙に、当時の侍従長であり、随筆家の入江相政氏が書いています。
私の育ったころも、まだまだそのような時代でしたが、今思うと、先輩方の芸の確かさは、きっと、そのような時代ならではの、賜のように思われてなりません。